アメリカから極秘帰国の浅野忠信に、美波ら出演者は仰天
2010年10月9日 15:50
[映画.com ニュース] 劇作家・本谷有希子の舞台及び小説を映画化した「乱暴と待機」が10月9日、全国4スクリーンで封切られ、美波、小池栄子、山田孝之、冨永昌敬監督が東京・テアトル新宿で舞台挨拶に立った。さらに、当初登壇予定のなかった浅野忠信が、新作撮影中のアメリカから急きょ駆けつけた。
兄妹ではないが、2段ベッドが据えられた狭い部屋に同居する英則(浅野)と奈々瀬(美波)。その近所に番上(山田)と妊娠中の妻・あずさ(小池)が引っ越してきたことから、4人の関係に微妙な変化が生じ、いつしか英則は屋根裏から奈々瀬の日常をのぞき見するようになる。
メガネにスウェット姿でヒロイン奈々瀬を演じた美波は、「血のつながっていない男女の愛の形をずっと考えながら演じた」とアピール。小池は「変わり者ばかりですが、一生懸命生きる姿はいとおしく見えるはず。私はひとり正論を言う役柄で、3人(美波、浅野、山田)に全然気持ちが届かなくて……」と振り返った。夫役の山田は、「楽しかったが、臭かった」とロケ現場となった家屋が、くみ取り式トイレだったと明かした。
サプライズ登壇し、美波らキャスト陣を驚かせた浅野は「素晴らしい反応をいただいてうれしい。皆さんの様子はずっと“のぞいて”いましたよ」と不敵な笑みを浮かべた。屋根裏に身を潜めながらの撮影を「ときどきスタッフさんも僕のことを忘れて、リハーサルを始めてしまうことも」と述懐。冨永監督は、「僕の作品は、いつも初日に雨が降る。今日こそ大丈夫だと思っていたが」とこの日の悪天候を謝罪しつつ、「原作に負けないよう俳優さん、スタッフと一丸になって作った作品。今日は(原作に)負けないと言わせてもらいます」と自信をのぞかせた。