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稲垣吾郎は「本当に悪い男」 史上最悪の暴君に「確かに最悪で許されない」

2010年8月17日 20:07

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稲垣の悪人ぶりを皆が絶賛
稲垣の悪人ぶりを皆が絶賛

[映画.com ニュース] 第67回ベネチア国際映画祭のコンペティション部門に正式出品されることが決まった「十三人の刺客」の完成披露試写会が8月17日、東京・丸の内の東京国際フォーラムで行われ、三池崇史監督をはじめ、主演の役所広司山田孝之伊勢谷友介市村正親沢村一樹稲垣吾郎らが舞台挨拶に立った。

暴君を討ち取るべく送り出された13人の侍たちの激闘を描く時代劇アクションで、1963年製作の同名映画をリメイク。“十三人の刺客”を率いる主人公・島田新左衛門を演じた役所は、「12人の仲間たちが命を預けられる男ってどんな人物なんだろう。それが大きなテーマだった」と演技を振り返った。また、「ぜひ若い人たちに見てほしい。今の時代に置き換えて、自分にできることがないか考えてもらえれば」(山田)、「三池監督の現場はいつも壮絶だが、今回はいつにも増して壮絶だった」(伊勢谷)と刺客の一員らも強い思いを語った。

そんな刺客たちを迎え撃つのが、稲垣演じる史上最悪の“暴君”明石藩主・松平斉韶。劇中、悪事の限りを尽くす役どころに「今日は13人に囲まれて怖いです(笑)。こういう役は生まれて初めてで、最初はオファーにびっくり。確かに最悪で許されない人物だが、狂気の中に、封建的社会を生きるジレンマやコンプレックスを演じることができたら」と述懐。一方、家臣役の市村正親は、「(自分は)すごくいい役なのに、仕える殿様がね……。でも吾郎ちゃんは人間がいいので、仕えてもいいかな」。また沢村も「当時は、顔を合わせることもできないほど身分が高かった人物。そういう人が今、隣に立っているので、緊張しています。本当に悪い男なんですよ!」と稲垣の悪人ぶりに太鼓判を押した。

三池監督は「自分で言うのもなんですが、これ以上のものは撮れません。燃え尽きました」と完全燃焼を宣言。すぐさま「と言いつつ、その後も(新作を)撮っているんですが。食べていかないとならないので」と笑わせ、「日本人にしか作れない映画。日本のスタッフ、キャストはすごいと改めて感じている」とベネチア出陣を前に自信のアピール。最後に、役所は「男たちが何かのため、誰かのために命をかけて戦う姿と表情がきっと心を打つはず。ぜひ最低でも13人に薦めてください」と頭を下げた。

十三人の刺客」は9月25日から全国公開

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