成海璃子、山下リオ、桜庭ななみの「書道ガールズ!!」トリオが得たもの
2010年5月14日 18:33

[映画.com ニュース] 紙の生産高で日本一を誇りながら不況で寂れていく愛媛県四国中央市に活気を取り戻すため、地元高校の書道部が「書道パフォーマンス甲子園」を立ち上げた実話に基づく「書道ガールズ!! わたしたちの甲子園」。同作で書道部員の女子高生を演じた成海璃子、山下リオ、桜庭ななみに話を聞いた。
3人は、音楽に合わせて巨大な紙と筆を用いた書道パフォーマンスに、吹き替えなしで挑戦。成海は、「パフォーマンスというと派手なイメージがまず浮かびますが、基本は書道です。実際にけい古して、本当に自分たちで書いています。俳優部として自分たちで書く! という強い思いがありました」と振り返る。ダイナミックなパフォーマンスはショーのようでもあり、本来個の作業である書道が強力なチームワークを得てスポーツの団体競技にも見える。そのことに山下は、「邪念を持たずに書道に突っ走っています。みんながひとつのことに向かっていく姿が作品に出ていて、素敵だなと思いました」
登場人物たちが打ち込む背景には、地方の過疎化、不況問題、学校でのイジメ、卒業後の進路といった現実的なテーマも見え隠れする。しかし、女優という仕事は映画を通し、悩める人々にメッセージを発信することも可能なはずだ。成海は、「先日、『息もできない』を見て、あまりのすごさにうわあとなって(笑)。エンドロールが終わって立てなくなることがありますよね。私たちだって本気を出せば、元気をあげられると思います」と話し、「映画ってすごい!」と改めて思っているという。桜庭も、「この映画は、メンバー同士が支え合っている姿がいいなと思いました。助け合えば辛いことだって乗り切れます。この映画を見て、そう思ってくれたらうれしい」とアピールした。
また、「同世代が集まった映画は初めてで刺激になりました」という山下は、今回の出演を契機に「本気でぶつかり合った経験を今後の仕事にいかせる気がします」と意欲も新たに。桜庭も、「上京して仕事をやると決めたからには、本気で頑張らないとダメだなと思いましたし、これからもそう思って仕事をします!」。そして成海は、「町のため、仲間のために彼女たちは頑張りますが、技ではなく、思いの方が大事。わたしは誠実に演じて、誠実に生きることが重要だなと改めて気づかされた感じがします」と真しな面持ちで語った。
「書道ガールズ!! わたしたちの甲子園」はワーナー・ブラザース配給で、5月15日から全国で公開。
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