白川和子、22年ぶりロマンポルノ復活に太鼓判
2010年2月8日 16:46

[映画.com ニュース] 22年ぶりに「ロマンポルノRETURNS」として復活する「にっかつロマンポルノ」の名作「団地妻 昼下がりの情事」と「後ろから前から」の完成会見が2月8日、都内で行われた。
「にっかつロマンポルノ」は、1971~88年の17年間に1133本を製作したポルノ映画シリーズ。今回の復活はリメイクではなく、オリジナル作品の世界観を踏襲することで、アダルトビデオの大量生産やインターネットの普及によって手軽で身近なものになってしまったエロスの“復権”に注力する企画だ。
この日は、「団地妻」に主演の高尾祥子、中原俊監督、「後ろから前から」に主演の宮内知美、増本庄一郎監督らが勢ぞろい。また、かつての「団地妻」シリーズで一世を風靡した白川和子も特別ゲストとして登壇し「復活を聞いたときは、ちょっとショックでした。私の大切な宝物だから、死ぬまで大事にしようと思っていましたから」と振り返った。それでも、「監督が中原さんと聞いて、これは最高のものになるなと感じました。本当によみがえりましたね」と太鼓判。さらに、「台本やDVDもいただいたので見たかったのですが、家に孫がおりますので見るに見れず、ほとほと困りました」と笑いを誘った。
大先輩を前に、高尾は「白川さんの金字塔的な作品だけにプレッシャーはありましたが、現場での監督の指導のおかげで本当に良い経験をさせてもらった」と緊張気味。白川が同作に特別出演していることについては、「撮影前はなかなかお話する機会がなかったのですが、撮影中に当時の話を聞かせてもらいました。技術ではなく内面から芝居をしていたとおっしゃっていたので、私もそこだけは……という思いでした」と語った。中原監督は、高尾の起用経緯について「お芝居のようにリハーサルを重ねながら撮りたかったんです。それで演劇をしている人を探していたら、高尾さんとめぐり合った。まじめな印象とあやしげな魅力にひかれた」と絶賛していた。

「後ろから前から」は、78年に歌手の畑中葉子がロマンポルノに進出した「後から前から」がオリジナル。大胆なヌードを披露している宮内は、「当初はロマンポルノの重みが分かっていなかった。年上の方に聞いたら、『後から前から』はすごいヒットをした作品だから、絶対にやった方がいいとアドバイスをもらった」。「板尾創路の脱獄王」の共同脚本を手がけた増本監督は、「22年間、ロマンポルノがデビュー作だという監督は生まれてこなかったわけです。そんななか『後ろから前から』という素晴らしいタイトルをいただき光栄です」と笑みを浮かべた。
両作ともに、劇場公開と同時にスカパー!HDによるPPV(ペイパービュー)放映を行う。配給の日活によれば、劇場の大画面だけでなく、自宅のテレビでの観賞を可能にしたことで、女性層の開拓を目指すという。「団地妻 昼下がりの情事」は2月13日から、「後ろから前から」は2月27日から、東京・渋谷のユーロスペースで2週間限定レイトショー。
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