ロバート・デ・ニーロ、オスカー有力作「プレシャス」監督の新作に出演
2010年1月27日 11:27
[映画.com ニュース] ロバート・デ・ニーロが、今年のアカデミー賞レースの有力作「プレシャス」のリー・ダニエルズ監督とタッグを組むことになりそうだ。
米Deadline Hollywoodによると、ダニエルズ監督の新作「セルマ(原題)」で、デ・ニーロが人種差別主義者だった実在のアメリカ人政治家ジョージ・ウォレスを演じるという。ウォレスは、60年代から80年代にかけてアラバマ州知事を4度務め、大統領選にも4度出馬した経験を持つ人物。徹底して人種隔離政策を唱えていたが、その一方で、70年代に狙撃され下半身不随となり、キリスト教徒としての信仰を新たにしたのちには、公民権運動の黒人指導者たちにそのことを謝罪したとされている。
本作のタイトルは、まさにその公民権運動の指導者であるマーティン・ルーサー・キング牧師が60年代に黒人の参政権を求めて行った、アラバマ州セルマからモンゴメリーに向かう「セルマの大行進」に由来するもので、映画はキング牧師とウォレスの関係を中心に描くものになるようだ。
なお、ダニエルズ監督は今年、62年の歴史を持つアメリカ監督組合(DGA)賞史上初のアフリカ系アメリカ人として同賞にノミネートされている。