仲間由紀恵の白むく姿に堺雅人うっとり
2010年1月11日 05:51
[映画.com ニュース] 堺雅人を主演に迎えた森田芳光監督の最新作「武士の家計簿」の撮影現場がこのほど、京都市の松竹京都撮影所で公開された。第2回新潮ドキュメント賞を受賞した磯田道史の歴史教養書「武士の家計簿『加賀藩御算用者』の幕末維新」が原作で、幕末から明治維新という激動の時代を誠実に生き抜いた下級武士一家三代の姿を描く。
この日は、堺が演じる加賀藩の財政に代々携わってきた猪山家八代目・直之と、仲間扮するヒロイン・駒の婚礼の式の様子が撮影された。2人のほか中村雅俊、松坂慶子、草笛光子、西村雅彦といった主要キャストが顔をそろえるのは、昨年12月3日に石川・金沢でクランクインしてから初めて。緊張からか硬い表情の直之と、うつむきがちながらも静かに直之を見つめる駒をよそに、駒の父役の西村が中心になって祝宴の場を盛り上げる晴れやかなシーンだ。
堺は、白むく姿の仲間について「あまりにもキレイすぎて、身に余る思い。直立不動で緊張しているという設定で良かった」とうっとり。天才的な数学感覚と実直な人柄で藩主から全幅の信頼を寄せられる役どころだけに、撮影前にソロバンの特訓に励んだそうだが「先生に3、4回教えてもらいましたが、あまりにも難しくて華麗なソロバンさばきは早々に諦めました」と告白。それでも、「監督と相談してキメの細やかさというか、ひとつひとつの弾き方をおろそかにせず誠実に、確実にという姿勢で臨んだ」とこだわりを明かした。
一方の仲間は、TVドラマ「エラいところに嫁いでしまった!」(2007)以来約3年ぶりの白むく姿に「着るたびに重みを感じます。だいぶ左肩が凝ってきました」とニッコリ。1月6日に行われた府内亀岡・保津川での友禅流しのシーンからの合流となり、厳しい寒さでの撮影をいたわる堺に「ちょっとやせ我慢しましたが、とてもいいシーンになったと思う。明るく献身的に夫を支える妻を一生懸命に演じたい」と決意表明した。
森田監督は、「素晴らしいキャストと京都のスタッフがそろって、たくさんの方に喜んでいただける映画になると思う」と手ごたえをつかんだ様子。さらに、「堺君、仲間君にとっても、素晴らしい先輩方と勝負ができる作品になるのではないか」と期待を寄せた。また、原作者の磯田も現場に駆けつけ「慶応大学の教材にするつもりだったので、映画になるとは思ってもみなかった。『しっかり生きる』ことを描けば、ちゃんばらがなくても日本人の心にちゃんと届くと思う」と語った。撮影は、1月26日にクランクアップ予定で、4月に完成予定。
「武士の家計簿」はアスミック・エースと松竹の共同配給で、2010年に全国で公開。
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