小栗旬、俳優として初めて東大特別講師に
2009年9月4日 12:00
[映画.com ニュース] 映画「TAJOMARU」に主演の小栗旬、柴本幸、萩原健一、中野裕之監督らが9月3日、東京・本郷の東京大学安田講堂で行われた公開講座「最新映画の製作過程の解説」に、特別講師として登壇した。
小栗は、俳優が同大で特別講師を務めるのは初めてと聞かされ、「参りました。高校すら行っていなかったのに……」と恐縮しきり。それでも、「今回の撮影は仕事なのか遊んでいるのか分からなくなるくらい楽しかった。緊張感が走る場面もあり、ひとつの現場でいろいろな体験ができた」と真摯に話した。
映画は、黒澤明監督の名作「羅生門」の原作として知られる芥川龍之介の小説「藪の中」を基に、三船敏郎が演じた「多襄丸」の人物像を再構築して主人公に据えたオリジナルストーリー。舞台を室町末期に移し、愛する女性のために地位や名誉、名前をも捨てて生きることにこだわり続けた男の姿を描く。
劇中で「多襄丸」と愛憎劇を繰り広げたヒロインの柴本は、緊張の連続でリラックスする余裕がなかったという。そんな柴本について、「なりふり構わないというセリフは、(柴本)幸ちゃんのためにあるんだなと思うくらい撮影中の集中力はすごかった」と小栗は絶賛。そして、「日本にも苦しい時代を生きた人がいたからこそ、今の僕らがある。この作品を通して、幸せをかみしめながら明日への活力にしてもらえたら」と意欲を語り、場内の喝采を浴びていた。
「TAJOMARU」は9月12日から全国300スクリーン規模で公開予定。