「ブルーノ」サシャ・バロン・コーエンにテロ組織が脅迫声明!
2009年7月29日 12:00
[映画.com ニュース] 英コメディアンのサシャ・バロン・コーエンがオーストリア人ファッション評論家ブルーノに扮し、各地で突撃取材やゲリラ乱入を行ったモキュメンタリー「ブルーノ」(2010年3月日本公開予定)における描写に激怒したパレスチナのテロ組織が、バロン・コーエンに対する脅迫声明を出したことが分かった。英タイムズ紙などが報じた。
エルサレム在住のジャーナリストを通して声明文を発表したのは、パレスチナ解放機構(PLO)内の武装組織「アル・アクサ殉教者旅団」。ブルーノは本作で、同組織のリーダーとされる人物のもとへ行き、「有名になりたいから自分を誘拐してくれ」と持ちかけ、さらに、「あなたたちが崇めるオサマは汚らしい魔法使いかホームレスのサンタクロースみたい」だから、そのヒゲを剃ったらどうかと煽る。
それに対して声明には、「当組織がこの映画の一部となっていることは容認できるものではない。我々には、この男の行動に対して我々が適切だと思う方法で応じる権利がある。この映画は、当組織への陰謀である」と、かなり強い言葉が並んでいる。加えて、そのリーダーという人物は、現在はアル・アクサ殉教者旅団とは関わりがないことを主張、騙されて出演するはめになったとバロン・コーエンを訴える準備があると語っているようだ。
前作「ボラット/栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習」に引き続き、抗議や訴訟沙汰には慣れっこのバロン・コーエンも、今回ばかりは数々の自爆テロの首謀者である過激派組織からの脅迫なだけに、自身や家族の安全を守るため、セキュリティ体制を強化したと同紙は伝えている。