マキノ監督、“ハイエン”の危機を乗り越え感無量。「旭山動物園物語」初日
2009年2月9日 12:00

[映画.com ニュース] 一時は廃園の危機にあった北海道・旭川の旭山動物園が、日本一の入場者数を誇る人気スポットに生まれ変わるまでの奇跡的な物語を、実話を基に描いた「旭山動物園物語/ペンギンが空をとぶ」が2月7日、公開初日を迎え、東京・新宿の角川シネマ新宿にて、マキノ雅彦(津川雅彦)監督、主演の西田敏行、中村靖日、前田愛、長門裕之、堀内敬子、笹野高史、萬田久子ら出演陣、小菅正夫氏(旭山動物園園長)が舞台挨拶を行った。
滝沢園長(西田)率いる旭山動物園が、幾度となく降りかかるピンチを知恵と情熱で乗り越えてゆく姿を、新人飼育員・吉田(中村)の視線で描いた本作。実際に旭山動物園でロケを行い、動物たちのリアルな姿と心温まる人間ドラマが感動を呼び、先行上映された旭川市では大ヒットを記録している。
前日まで肺気腫で入院していたマキノ監督が「何とか間に合った。いやぁ、うれしいな」と挨拶すると、会場からは割れるような大きな拍手。先日亡くなった緒形拳と同じ病院の同じ病室だったことを明かし、「あいつが守ってくれたと思う」と瞳を潤ませた。
また、主演の西田は「オバマ大統領よりずっと前に、“Yes, we can”と言って“Change”をした小菅園長と、その役をくれた監督に敬意を評します」としみじみと語った。
「肺炎になって車いすで撮影した。まさに“ハイエン”の危機を乗り越えたんだ(笑)」とダジャレで撮影を振り返ったマキノ監督。「奇跡的な演技を見せてくれた」動物たちに感謝の言葉を繰り返し、オスのチンパンジーがメスに餌をやるシーンについて「オスがメスに貢ぐのはどこの世界も同じだね。おれもガールフレンドたちに貢いでいるよ」と、妻・朝丘雪路との離婚危機説も一蹴(?)するような余裕のジョークを披露して「今度は恋愛ものをやりたいね」と、早くも次回作への意欲をみなぎらせた。
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