金融危機の影響で脚本を大幅修正。映画「ハゲタカ」クランクイン
2009年1月19日 12:00

[映画.com ニュース] 外資系ファンド会社から指令を受け、天才ファンドマネージャー・鷲津政彦が日本企業に次々と買収を仕掛け、企業を再生させていく姿を描いた同名人気ドラマを映画化する「ハゲタカ」が、このほどクランクイン。1月16日、都内で行われた記者会見に、ドラマ版から続投の大森南朋、栗山千明、柴田恭兵、映画版から新たに参戦する玉山鉄ニらが登場した。
「企業買収」という硬派なテーマながら、スタイリッシュな演出や実力派キャストの演技が絶賛され、話題となったドラマから2年。映画「ハゲタカ」は、ドラマ版から数年が経過した日本が舞台で、中国系ファンド会社の命を受けた“赤いハゲタカ”が日本の大手自動車メーカーに買収を仕掛け、鷲津政彦と熾烈なマネー戦争を繰り広げる。
主演の大森は、「また鷲津政彦という役をやると思うと、幸せな思いと気合を入れてやらなければという思いとで複雑な気持ち。頑張って良い作品にしたい。鷲津は、制作サイドの力や現場の緊張感が実った役柄なのだと思います」と、本作に対する思い入れを語り、敵役として登場する玉山は「ドラマのファンだったので、参加できることをうれしく思っています。台本を読んで、現在の経済状況の中でリアリティのある未来を感じられました」とコメント。柴田は、「去年は『相棒』が大ヒットしましたが、『ハゲタカ』の隠れファンも相当いると。隠れているので把握はできないのですけれども(笑)。その方々の期待以上のものを、映画でお伝えしたい」と意気込みを語った。
また、メガホンを取る大友啓史監督は、「脚本が二転三転したが、クランクインできてうれしく思う」と話したが、脚本は昨年9月のリーマン・ショックに端を発する世界的な金融危機を受けて、すでにあったものから8割が書き直されたといい、深刻な社会情勢を反映させた骨太なドラマを予感させる。
映画「ハゲタカ」は3月中旬まで撮影が行われ、6月全国公開予定。
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