「ウォンテッド」ベクマンベトフ監督がメルビル「白鯨」を映画化!
2008年9月25日 12:00
[映画.com ニュース] ロシア出身で、ハリウッド・デビュー第1作目にして世界中で大ヒットを飾った「ウォンテッド」(公開中)のティムール・ベクマンベトフ監督が、ユニバーサル・ピクチャーズの製作により、ハーマン・メルビルの傑作海洋小説「白鯨」の映画化に挑むことが分かった。
1851年に発表された「白鯨」は、サマセット・モーム著「世界の十大小説」(岩波新書刊)にも選ばれている古典的名作。7つの海へ航海に出た捕鯨船ビークォド号のエイハブ船長と“モビィディック”と呼ばれる白鯨との壮絶な死闘を、船員イシュメールの目を通して、19世紀の捕鯨の実態をリポートしながら、自然対人間、善対悪といったアメリカ的精神を謳った冒険譚。ジョン・ヒューストン監督、グレゴリー・ペック主演の「白鯨」(56)など、これまで3度映画化されている。
ベクマンベトフ監督の新版「白鯨」は、「トラブル・カレッジ/大学をつくろう!」の脚本家コンビ、アダム・クーパー&ビル・コラージュが“グラフィックノベル形式”に一度描き直した物語を映像化する企画。船員イシュメールのナレーションをベースに、原作よりもっと勇敢で強いリーダーシップを持ったエイハブ船長と、まるで「ジョーズ」の人食い鮫のようになった凶暴な白鯨との最後の死闘までが描かれる、VFXを駆使した「アクションアドベンチャー・リベンジストーリー」(脚本家クーパー談)になるようだ。
一方で、ベクマンベトフ監督は「ウォンテッド」の続編のストーリーを練っている最中で、クーパー&コラージュの脚本家コンビにその脚本を依頼しているという。