「コドモのコドモ」萩生田宏治監督が語る“映画の役割”とは?
2008年9月22日 12:00

[映画.com ニュース] 小学5年生の女の子が妊娠・出産するという衝撃的な題材を取り上げた、さそうあきら原作コミックの映画化「コドモのコドモ」。前作「神童」に続いてさそう作品の映画化に取り組んだ萩生田宏治監督に聞いた。
「『帰郷』『神童』とやってきて、子供たちの自立した力強さというのは侮れないと思うようになりました。そんな時に企画を持ち込まれて原作を読み、この作品だったら“子供たちが持つ力”を前面に押し出した映画が作れるんじゃないかと思って引き受けました」と語る萩生田監督だが、やはり「11歳の出産というのが、自分のやりたいテーマと折り合っていくのか、本当にやっていいのかと、最後の最後まで悩みながら進めていました」と胸の内を明かしてくれた。
ロケ地となった秋田県能代市でも、映画の題材に難色を示す意見もあり、市議会などで議論が起こったという。
「(反対意見が出たことは)こういう言い方も変ですが、僕としてはとても楽になりました。僕自身も戸惑いはありましたし、反発があってしかるべきだと思うし、反発があるなら話し合えばいい。自分の中で相反する2つの気持ちを抱えているよりも、“本当にいいのか”という意見が外からあったほうが、逆にやりやすくなったというのもありました」
また、「僕たちは、すでにある価値観の中で生きているわけですが、別の価値観がありえるかもしれないということを気付いてもらうのも、映画の役割ではないか」と監督は話す。
「ロケ地の教育長からも『(小学生の妊娠という)普段は気付かない、視野に入ってこない問題について、この映画は考えるきっかけになった。それが映画の役割なんですね』と言ってもらえましたし、こうしたことがあって良いのか、悪いのかということを自分が判定してしまう前に、もしありえるのだとしたら、そのことに対してどう対処していくのか、どう反応していくのかを撮っていこうと思いました」
劇中、子供たちは自分たちの力で難局を乗り越えようとするが、果たしてそうした問題に突き当たった時、大人たちはどのような反応を示していくのか。ぜひ映画館で確かめてほしい。9月27日より公開。
Amazonで関連商品を見る
関連ニュース





【ディズニープラス 5月ラインナップ】「SW キャシアン・アンドー」「名探偵コナン」「スパイダーマンNWH」大型連休に楽しみたいエンタメ話題作が目白押し
2025年5月1日 11:00

映画.com注目特集をチェック

“究極の推し活”を知ってますか?
大好きな俳優が出てる映画を「製作費提供」で応援できる!! これ革命的すぎますよ…!!
提供:フィリップ証券

ジュラシック・ワールド 復活の大地
【超絶パワーアップ】マジ最高だった!! 究極のスリル、圧倒的な感動、限界突破の興奮!!!
提供:東宝東和

日本よ、これが本物の“悪”だ
【拷問、殺人、裏切り、粛清】超刺激的な“史上最大ヒット作”、観たらすごかった…!
提供:JCOM株式会社

何だこのむちゃくちゃ“刺さる”映画は!?
【尋常でなく期待してる】“命より大事な誰か”のためなら、自分の限界を超えられる。
提供:ディズニー

個人的に“過去最高”!!
【たった“1秒”が爆発的に話題になった映画】実際に観たら…全てが完璧、全編がクライマックス
提供:ワーナー・ブラザース映画

名作映画に新風、吹き込む!
【大人気企画】過去の名作を新たな日本語吹き替えで…一挙に放送!(提供:BS10 スターチャンネル)