若松孝二監督渾身の一作がついに公開「実録・連合赤軍」初日舞台挨拶
2008年3月17日 12:00
[映画.com ニュース] 昨年の第20回東京国際映画祭で「日本映画・ある視点」部門の作品賞を受賞し、今年2月に開催されたベルリン国際映画祭では最優秀アジア映画賞と国際芸術映画評論連盟賞のダブル受賞を果たした話題作「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)」が、3月15日、東京・新宿のテアトル新宿にて初日を迎え、メガホンをとった若松孝二監督以下、音楽のジム・オルーク、主演のARATAら多数のキャストが登壇し舞台挨拶を行った。
本作は1972年2月に起こったあさま山荘事件に至るまでの連合赤軍の成り立ちから崩壊までをドキュメンタリータッチで描いた群像劇。今回、あさま山荘に立てこもった5人の1人、坂口弘を演じたARATAは「この作品を見て、家族や友達とディスカッションして欲しい。一人でも多くの人に見ていただけたら」と挨拶。また、連合赤軍のリーダー、森恒夫を演じた地曵豪も「この映画には、残しておかねばならない日本の歴史の一部と目を逸らしてはいけない人間の姿が、監督の思いと共に刻み込まれています」とコメント。そして、森恒夫と共に同志粛正の中心的存在だった永田洋子を怪演した並木愛枝は、観客から役作りについて聞かれ「私の場合は、どの役でも前もって何かを勉強するとかはしません。特に今回の場合は実在の人物で、しかも私が演じる部分は史実には書かれていないと思ったので、自分と対峙して、自分のなかにある感情や感覚をもとに彼女に近づけるようにした」と答えていた。
自らの別荘を壊して撮影するなど、私費2億円を投入して本作を製作した若松監督は「僕の中では、(連合赤軍の事件は)太平洋戦争の次に大きな事件だと思っているし、どうしても残しておかねばと思った。警察が正しいとか赤軍が正しいとかそういったものではなく、事実として映像が残っていれば誰かが見てくれるだろうし、1960年代、70年代に勇気を持って立ち上がった人たちがいたということが分かってくれればと思って作りました」と力強く語り、舞台挨拶を締めくくった。
「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)」はテアトル新宿にて公開中。
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