「“講義”ととらえず、直感で娯楽性を感じて」。「アース」監督が語る
2008年1月16日 12:00
[映画.com ニュース] 04年に公開され、世界中で大ヒットを記録した「ディープ・ブルー」と、BBCとNHKが共同で製作したTVドキュメンタリー「プラネット・アース」のスタッフが再結集して創り上げた話題のネイチャードキュメンタリー「アース」。本作のPRのために来日したマーク・リンフィールド監督に話を聞いた。
本作は、前述の「ディープ・ブルー」や「皇帝ペンギン」「不都合な真実」など、ここ数年流行している自然ドキュメンタリーの決定版ともいえる一作で、北極から赤道直下、そして南極へと南下する地球縦断の旅をしながら、各地に生息する植物や動物たちのリアルなドラマを体感出来る贅沢な話題作だ。「ディープ・ブルー」に続いて、アラステア・フォザーギルとともにメガホンをとったリンフィールド監督は本作を何よりもまず“エンターテインメント”として楽しんでもらえるように作ったと語る。「まず、観客が映画館に足を運ぶということは、やはり楽しみたいからだと思うんです。もちろんそうではない作品、例えば『不都合な真実』のような情報が多い作品もあって、実際ヒットしましたよね。だけど、僕らは観客に感情移入してもらいたかったし、観客にとってこの映画が“レクチャー”ではなく、“インスピレーション”であって欲しいと思って作りました。頭ごなしに環境保護を訴えるのではなく、娯楽として楽しんでもらった後で、“地球の美しさ”を再確認してもらえれば嬉しいですね」
そんな監督は88年にドキュメンタリー映画製作を始めて以来、約20年にわたって世界を股にかけてきた冒険家でもある。「ロンドンのヒースロー空港っていうのは、どこから帰ってくるときもウツになるんだけど、素晴らしい大自然を後にして帰ってくる時は特に暗くなりますね(笑)。自分の人生には奇妙な二面性があって、半分はイギリスのブリストルのオフィスで、半分は自然の中で過ごしているんだけど、オフィスにいる時は、次の旅まで指折り数えて日々を過ごしています(笑)。仕事柄、いろいろなところに行っているけど、(この土地、この風景は)これが最後になるかもしれないって常に意識しているから、やっぱり悲しくなることが多いですね」
そして、最後にドキュメンタリーを良質なエンターテインメントに仕上げるコツを聞くと、「数字やデータをあまり詰め込みすぎないことが大切だと思います。それぞれのメディアには得手、不得手な表現がありますが、物事を数字やデータを使って説明することは、映画というメディアには不向きだと思います。映画は人間が感じるユーモア、驚き、悲しみといった、全ての感情を観客に感じさせようとすることが向いているんじゃないでしょうか」と語ってくれた。「アース」は絶賛公開中。
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