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アン・リー監督新作、スタッフの国籍問題でアカデミー賞候補から外れる!

2007年10月22日 12:00

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実は性描写が問題では?
実は性描写が問題では?

[映画.com ニュース] センセーショナルな性描写で話題を振りまき、今年の第64回ベネチア国際映画祭で金獅子賞(グランプリ)を受賞したアン・リー監督のアメリカ・中国・台湾合作のサスペンス「ラスト、コーション/色・戒」が、台湾代表としてエントリーされていた米アカデミー外国語映画賞のエントリーから外された。

映画芸術科学アカデミーのスポークスマンによると、同作のスタッフの台湾人の少なさが問題だという。「映画製作のカギとなる監督・撮影監督・編集者・作曲家などは、エントリー国の出身でなければならない」という同部門のエントリー規約に抵触したようだ。

確かにスタッフを見ると、撮影監督ロドリゴ・プリエトはメキシコ出身、作曲家のアレクサンドル・デスプラはフランス出身、編集者のティム・スクワイアズは米ニュージャージー州出身、製作・脚本を務めるリー監督の盟友ジェームズ・シェイマスは米デトロイト出身と外国人が多い。国際的な布陣で固めたことがアダとなったか。

なお、台湾映画協会は「我々もリーもがっかりしている。リーは再びオスカーを受賞するチャンスがあったのに」と無念の声明を発表。代わりに、「悲情城市」などのホウ・シャオシェン監督作品のカメラマンを務めたチェン・ホァイエンの初監督作となるロードムービー「練習曲(Island Etude)」をエントリーした。

リー監督はアカデミー賞において、「ウェディング・バンケット」(93)と「恋人たちの食卓」(94)で外国語映画賞にノミネートされ、「グリーン・デスティニー」(01)で同部門受賞。さらに「ブロークバック・マウンテン」(05)では監督賞を受賞している。

「ラスト、コーション/色・戒」は、日本では08年1月公開。第2次大戦の日本軍占領下の上海や香港を舞台に、チャン・アイリンの同名短編小説を映画化したサスペンスドラマで、大臣暗殺を目論む抗日運動家(トニー・レオン)の元へ送られる女スパイ(新人タン・ウェイ)の揺れ動く心を描く。

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