ビートルズ由来のミュージカル映画をめぐり、監督とスタジオが激突!
2007年3月23日 12:00
新作「アクロス・ザ・ユニバース」のジュリー・テイモア監督(「フリーダ」)と、同作を製作するレボリューション・スタジオのCEOジョー・ロスとの対立がハリウッドで注目を集めている。「アクロス・ザ・ユニバース」は、ビートルズの楽曲を使用したミュージカル映画だが、テイモア監督が編集したバージョンを不服としたジョー・ロスは、本編を30分短縮したバージョンでテスト試写を実施した。アリゾナ州フェニックスで行ったテスト試写では86%という高い支持率を獲得したが、この事実を知ったテイモア監督は激怒。もし、短縮したバージョンで劇場公開に踏み切るつもりならば、自らの名前をクレジットから削除すると宣言した。ハリウッドにおいて監督の名前が取り下げられた映画は駄作と相場が決まっているため、このまま上映に踏み切ったとしても成功は見込めない。しかし、業界筋によると、テイモア監督版の「アクロス・ザ・ユニバース」は、素晴らしい要素はあるものの、複雑かつ冗長でこのままでは商業的成功は期待できないという。この件について、ソニー・ピクチャーズのエイミー・パスカル社長が仲介役を買って出たものの、テイモア監督はカットを固辞しているとか。テイモア版、ロス版、果たしてどちらで公開されるのか気になるところだ。