ジョージ・ミラー監督が語る「ハッピーフィート」&「マッドマックス4」
2007年3月16日 12:00

「グループダンスは大好きで、特にタップダンスは最高だね。ご存じのように、フレッド・アステアのダンスは美の極致だと思うし、ジーン・ケリーのダンスには驚きしか感じない。特に『雨に唄えば』は最高だ。この映画では主人公のペンギン、マンブルがタップを踊る。その動きをモーションキャプチャーしているわけなんだが、アステアやケリーの動きにあるような幸福感をかもし出せたことはとてつもなくエキサイティングな体験だった。すべての動きはアステアやケリーにインスパイアされているんだ。タップは音楽を感じて、全身で喜びを表現するダンスだからね」
主役のマンブル役イライジャ・ウッドこそ歌う場面はないが、豪華声優陣の歌は圧巻だ。「ブリタニー・マーフィは魅力的なハスキーボイスだったね。クイーンのフレディ・マーキュリーの名曲をあそこまで歌い上げるとは! ヒュー・ジャックマンはブロードウェイの舞台で歌の実力は実証済みだし、ニコール・キッドマンも『ムーラン・ルージュ』で歌っている。ロビン・ウィリアムズらスペイン語で歌う連中も芸達者だから期待通りだったが、ブリタニーの歌声はこちらの予想を超えて、本当にスゴかったよ」と語るミラー監督の“心の歌”は、「カサブランカ」の「アズ・タイム・ゴーズ・バイ(時の過ぎゆくままに)」だそうだ。「ワーナー・ブラザース映画が始まってロゴが現れると流れるあの歌だ。よく子供たちの前で歌うんだけど、“パパ、へたくそなんだから歌わないで、せっかくの名曲なのに”と言われちゃうよ(笑)」
待望の「マッドマックス4」については、「すべての準備が完了しているよ。『ハッピーフィート』の前に、ロケ地を探して、アフリカのナミビアなどですでに撮影を始めていたんだ。ところが戦争が始まって製作費の20%を失った。そこにワーナーから『ハッピーフィート』の話が舞い込んで、グッバイ『マッドマックス』、ハロー『ハッピーフィート』となった。今でも次回作として『マッドマックス4』を撮る意欲は満々だ。あとはメル・ギブソンだが、万が一、彼を引っ張り出せないなら、もっと若くてタフなスターが必要かもしれない」
「ハッピーフィート」は3月17日より、丸の内プラぜールほか全国ロードショー。
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