日本人にしか描けない“被爆”。「夕凪の街 桜の国」
2006年9月19日 12:00
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日本人にしか描けない“被爆”。「夕凪の街 桜の国」

第9回手塚治虫文化賞新生賞、平成16年度文化庁メディア芸術賞漫画部門大賞をW受賞したこうの史代の傑作コミックを、「出口のない海」の佐々部清監督が映画化した「夕凪の街 桜の国」が、8月24日をもってクランクアップ。9月19日、東京・赤坂のキャピトル東急ホテルにて、原作のこうの史代、佐々部監督、主演の田中麗奈、麻生久美子、堺正章、藤村志保、中越典子が登壇し、クランクアップ記者会見を行った。
本作は、原爆投下から10年後の広島に暮らす家族を描いた「夕凪の街」と、現代の東京で、父親の家族の被爆を知らずに育ったヒロインが自分のルーツを見つめ直す「桜の国」で構成され、原爆投下による悲劇を描いている。主演の田中は「原爆でたくさんの人が亡くなり、何十年も苦しんでる人がいることに胸が痛みますが、それと同時に、兄弟愛や家族の絆など明るく生きていくことの素晴らしさを学びました。この映画を通して、日本の方のみならず世界中の方々にも原爆について知ってもらいたい」とコメント。メガホンを取った佐々部監督は「撮影前、スタッフやキャストの方々に“この映画に参加することを誇りに思ってやろう”と話しました。僕はこれまで海外の映画祭には全く興味がなかったのですが、この映画は海外に持っていって世界の人々に見てもらいたい。それは、この作品が唯一被爆を経験している日本人にしか描けない映画だからです」と作品に対する熱い想いを語った。
原作者のこうのは、実際に撮影現場まで足を運んで撮影を見学したという。「まさか映画化されるとは思いませんでした(笑)。実際に撮影を見て感じたことは、段々この物語が“本当の話”になりつつあるということ。良い映画になると確信しています」と映画に対する期待を寄せた。「夕凪の街 桜の国」は07年夏全国ロードショー。
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