ピクサーVSディズニー、最後に笑うのは?
2005年2月15日 12:00
ピクサー・アニメーション・スタジオのスティーブ・ジョブス会長が、ディズニーとの再び配給契約を結ぶ可能性について言及した。06年夏に公開予定の「Cars」(ジョン・ラセター監督)のリリースをもって、ディズニーとの現行契約が切れることを受け、ピクサーはより有利な条件を提示する他のメジャースタジオと契約を結ぶと見られていたが、ディズニーのマイケル・アイズナーCEO(最高経営責任者)が06年に退任することになったため、アイズナーの後継者が決まるまで様子を見ることにしたようだ。他の会社から引き抜かれた人間がディズニーの新CEOに決まれば、「他のスタジオよりも好ましい状況になる可能性がある」とジョブス会長。現時点では、後任としてボブ・アイガーCOO(最高執行責任者)が有力視されている。
アイズナーとジョブスは犬猿の仲として知られており、先日もアイズナーは、ピクサー映画に登場する人間キャラクターが「ひどい出来だ」とこきおろした。それに対し、ジョブスは「うちの映画が、『アトランティス』や『ラマになった王様』や『トレジャー・プラネット』などの傑作の域に及ばないことは認めるよ」と、ディズニーの一連の失敗作を引き合いに出して応酬している。なお、ジョブスによると、現在ピクサーでは現在8名の監督がオリジナル映画を手がけており、今後は、1年間に複数の作品を公開する可能性もあるという。また、ディズニーが単独で製作することを決定した「トイ・ストーリー3」や、「モンスターズ・インク」や「ファインディング・ニモ」、「Mr.インクレディブル」などの続編企画にもピクサーは一切関与しないと宣言した。
ちなみに、11日に開かれたディズニーの年次株主総会で、アイズナーは「ピクサーとの共同製作はぜひとも続けていきたい」とコメントしている。
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