「シリーズ一切未見で鑑賞!でも面白く俳優陣も好演 今はやりの長時間157分 後半は少し迷走か」ハンガー・ゲーム0 ITOYAさんの映画レビュー(感想・評価)
シリーズ一切未見で鑑賞!でも面白く俳優陣も好演 今はやりの長時間157分 後半は少し迷走か
シリーズ一切未見で鑑賞!でも面白い。
シリーズ第1作の64年前の世界を舞台に、独裁者コリオレーナス・スノーの青年期を描く。
反乱地区を戒めるため、毎年各地区から1人ずつ選出された少年少女が殺し合う「ハンガー・ゲーム」も第10回を数え、その新しい試みとして、18歳のスノーらは、出場者の教育係に任命された。
メンター(教育係)とメンティー(出場者)はペアとなり協力して、優勝を目指すのだ。
しかし、彼が担当することになった少女ルーシーは、最も弱い第12地区出身で“歌”が唯一の武器だった。
前半は、スノーとルーシーが生き残るために、考え出す”作戦”が面白い。
果たしてどこまで信用されているのか、二人の間だけでなく、すべての人間が敵か味方かわからない。
そのままゲームが進んで、最後にクライマックスで決着するかと思いきや、ゲームは前半で終了。
後半、ゲーム後の話が続き、どう展開するか読めなくなっていく。
最初は、全編ゲームにすれば軽快に観れるのに、失速してしまうと思いましたが、実は後半も含んでの心理戦、ゲームなのだと読み取れました。
スノーは結局どうなるのかは決まっているため、後半は、闇落ちしていく過程が作り込まれているのでしょう。
しかし、ここでの心の動きが良くわからない。
出来ればそこの展開も”ゲーム”を通じて描かれていればよかったと思う。
ヒロインを、何と「ウエストサイド・ストーリー」「シャザム2作目」に続く、レイチェル・ゼグラーが、まさに力強い歌唱力と目力で決意の少女を熱演!
主演、トム・ブライスは、前半の好青年がぴったり。
後半、髪を切ってから苦悩する姿が痛々しい。
そして、ピーター・ディンクレイジ!
ここでも、只者ではない強烈な印象を残す。
スノーの姉を演じたハンター・シェイファーの薄幸で半透明な感じも独特。
人気作品の前日譚を描くB級の小品と思いきや、昨今の「長時間ブーム」に漏れず、上映時間157分の大作だった!
やはり後半の闇落ち部分は、暗く分かりにくく、十分削れたとは思うが、前半の展開の面白さ、キャスト陣は良かった。