劇場公開日 2024年7月5日

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フェラーリのレビュー・感想・評価

全267件中、261~267件目を表示

4.5サングラスに花束に真っ赤な車

2024年7月5日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

萌える

アダム・ドライバーがとてもかっこよかった。初めて映画で見たのは「スター・ウォーズ」のカイロ・レイン役だと思うけれどその時は見て思わず笑ってしまった。そういう場面ではないのに。それから何本か見たけれど、こんなに内面と外見を見事に作って役になりきったアダム・ドライバーはとても素晴らしくていい俳優だ!と初めて今更ながら思った。

20代の息子を亡くしたら誰だって悲しいがとりわけ家族愛が強いイタリア、フェラーリの継承者としても大切だった長男への墓参りを欠かさないエンツォ、花束持って。教会のミサと同時進行で映し出されるカーレース指示はまるで映画ゴッド・ファーザーだった。

グレイヘアのオールバック、サングラス、スーツが高身長のドライバーにぴったり合っていた。自分の母親と妻ラウラ、一方で可愛い息子までいる密かな愛人リナ(「スノーデン」の彼女と同じように可愛く理性ある役!)との間で苦しみ、会社の危機を抱えつつ、自分の美学を曲げないエンツォという人間がそこにいた。

ペネロペはCHANELの映画CMではがっかりしたが、この映画では最高だった。このスペインの女優はフランスでなくイタリアにぴったりなのだ!目の下は隈、顔色悪く、髪の毛ボサボサ、言いたいことははっきりと強烈に言う。彼女もサングラスかけて、エンツォと同じように脚が開き気味の歩き方をする。イタリアによくある家族での企業展開の感じが伺われた。

ミッレ・ミリアってあんなに長い距離の公道を真夜中に出発して走るんだ!おっかない。美しい風景、トスカーナかなあ、ローマのコロッセオかなあ位しかわからなかったがとにかく凄い。どんな風に撮影したんだろうと感銘を受けた。美しかった。近辺の人達が総出で応援していた。昨年ほんの少しだけ滞在したトリノで、旧市街ど真ん中の公道を凄いスピードで走るレーシングカーを見たことを思い出した。確かにすごく興奮した。観客もみんな大興奮。でも事故は常に紙一重。レーサーはみんな、愛する人に手紙を書いたり万が一のことを仲間に頼むんだろうか。

映画の冒頭、白黒のニュース映画のような映像で若きエンツォのレーサー姿が映る。その笑顔はアダム・ドライバーだった。

おまけ
エンツォが早朝に愛人の家を出て妻のいる自分の家に戻る際、息子を起こさないよう、隣家(あったかな?)に顔見られない(または迷惑かけない)よう、エンジンかけずに静かに車を出したところに胸が痺れる程の感動を覚えた。車を愛し車を知り尽くしている男🚗

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talisman

3.5迫力あり

2024年7月5日
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鑑賞方法:映画館

興奮

レースバトルやクラッシュシーンの迫力は素晴らしい。半世紀以上前のいい加減な安全対策が緊張感を煽ります。サーキット走行でノーヘルに半袖とは。クラッシュ=死亡となりそうで緊張してしまいました。

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ショカタロウ

3.5クライマックスは

2024年7月5日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

萌える

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トミー

3.0あくまでもエンツォの伝記映画なのだが、ミッレミリアの再現度が強すぎて引いてしまう

2024年7月5日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

知的

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Dr.Hawk

3.5モナコグランプリのレースを思い出させる映画内のエキサイティングなレースが見もの

2024年6月3日
PCから投稿
鑑賞方法:その他

単純

興奮

モルディブに行く飛行機の中で鑑賞。
以前、『ランボルギーニ』を見て非常に面白かったことから、今回も期待して試聴。
ランボルギーニでは、ランボルギーニが立ち上がっていく様子から描かれていたのに対して、フェラーリは既にブランドの地位を確立しており、フェラーリそのものというよりも、パートナーや子供との関係性など、エンツォ・フェラーリの波瀾万丈な人生が多く描かれていた。
レースのシーンは圧巻で、本気で走る男たちの熱い想いが伝わってよかった。

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三上結香|海外映画大好き女子

4.0アダム&ペネロペのベストアクト

2024年3月25日
iPhoneアプリから投稿

アダム・ドライバーの、
芝居の説得力に圧倒される。

指先から手首の角度、
全身の所作、
エンツォ・フェラーリの、
経営のセンスやバランス、
リテラシーを文字通りなぎ倒していく、
スピードとパワーは、
暴れ馬フェラーリそのもののアグレッシブさを体現していた。

カイロ・レンや、
マリッジストーリー等で、
爆発的な怒りの芝居は見てきたが、
少し表の出力は落として、
内に秘めるとでもいえばいいのか。

ペネロペ・クルスも、
影響されたのか化学変化か、
ポテンシャルは高いのは、
証明済だが、
ベストアクトの作品のひとつになるだろう。

エンツォのように現場を仕切る、
マイケル・マンのスタッフからの評判はよく聞くが、、、、
彼の技術のひとつでもあるのだろう。

『フォードVSフェラーリ』で、
名車のスピードに頼らない、
魅せ方について書いたが、
本作はスピードで勝負する。

愛息と名車ディーノ、宿命。

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蛇足軒妖瀬布

3.0欧州オールドマネーの退屈と熱狂

2023年11月1日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

エンツォ・フェラーリは高級スポーツカー事業を一代で創始して世界屈指のブランドに育て上げたが、いま初めて人生の挫折を味わいつつあった。ライバル社マセラティの猛追を受けて主要カーレースの首位から脱落、会社は経営難に陥り、妻との関係にも隙間風が吹き始めていた。フェラーリは全てを逆転させるべく世界最大の一般公道レースミッレミリアへの出場を決意、新型車の開発に猛進するが、それは新たな悲劇につながる道でもあった。

ヨーロッパの古い富裕層の生活にひそむ退屈さと熱狂を、薄暗がりに長い残光が伸びているような照明が巧みに縁取っている。この時代に自動車は電子機器などいっさい持たず、すべては鋼鉄とオイルと皮の塊にすぎなかった。それを両の手と足でダイレクトにあやつる快感は、この映画の主題のひとつ。そしてそれがもたらすスポーツカーというものの「走る棺」としての性格も、終盤に息を呑むような鮮烈さで描かれる。

イタリア語訛りの英語をしゃべる横柄でチャーミングで奔放な富豪の姿を、アダム・ドライバーは見事に演じた。そして妻役のペネロペ・クルスは、「ありあまる富と安定、しかし生活から抜き去りがたい不幸と凋落の影」というオールドマネーの本質を優雅に形にしてみせた。

マイケル・マンはハリウッドを長年生きのびてきただけあってさすがの手練れで、教会のミサと試走コースのクロスカッティングを筆頭に、編集リズムがいちどもスピードを失わない。大したものだと思う。

ただ脚本面では、エンツォや登場人物たちの生活にいまひとつ決着のつかないところが残り、傑作にはなりそこねている。

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milou