悪は存在しないのレビュー・感想・評価
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【良い没入感がエンディングで嫌な感じで醒めた】
バランスだ
いつもの映画館で
大型連休も残り2日の日曜日
この監督の新作ということで楽しみにしていた
前作のドライブマイカーはよかったが長かったんだよな
本作は106分と標準的なサイズ
オラとしては80分とか90分くらいがBESTだが
話の展開とエピソードにはグイグイ興味を惹かれた
・学童保育
・コロナの補助金
・グランピング開発の住民説明会
・オンライン会議
・芸能事務所の二人の車中の会話
・便利屋
・移住してきたうどん屋
・芸能プロダクションの社長
・元マネージャー
・元介護福祉士
・一番前に座って辛辣な言葉をぶつける若造
・環境コンサル
それぞれの人生の背景がちらちら見える
スピンオフで映画にできそうな
芸能プロダクションの社長はスキャンダルで干されたのかとか
主人公は当初はスタッフで参加と
確かに異質な存在だった 遊離しているというか
子役のほうが上手かったし
でも不思議とイヤではなかったな
主人公が語る
自分は開拓三世だと
最初からここにいたわけではない
要はバランスだと なるほど
アメリカもイスラエルも同じだよなと
帰り道にふと思ってしまった
バランスだ
いろいろフリが効いていて
ずいぶん分かり易くしてくれていると思ったら
最後はやっぱり突き放された
でもイヤではない終わり方だった
(ここからは映画と無関係)
終了後はいつもと逆方向の公園へ
機嫌よく自作弁当を食べながらビールをグビリと
今日もいい休日だった
見るためにはかなりの知識を要するし、結局何を述べたいかはっきりしない
今年174本目(合計1,266本目/今月(2024年5月度)8本目)。
(前の作品 「水深ゼロメートルから」→この作品「悪は存在しない」→次の作品「」)
※ はじめていったミニシアターでお手洗いの位置などで迷ったため、10分ほど視聴が抜けている部分があります。
正直、かなりこう感想の書きにくい映画なのですよね…。
個人的には、補助金の在り方、適正な使い方という論点(行政法、一部地方自治法ほか)という観点で見たのですが、海外にも「補助金」という概念はあろうと思いますが、日本では「補助金」に関しては行政法上の争いが多く(行政と会社などが癒着しているケースほか)、補助金(助成金も含む。詳細後述)の返還を求める行政事件訴訟法の話になると日本、韓国など行政法が一つの分野として独立している国程度しか理解ができず、まず消去法としてこの映画が「海外で」賞を取っていることからすると、その観方で考えるのは難しく(海外の方が日本の行政法に詳しいということはおよそ存在しない)、正直「何を述べたいのだろう」という点にかなりいってきます。
エンディングの「あの部分」については賛否両論あるかな…といったところです。
典型的に2,3回みないと理解が難しいのではないのかな、といったところです。ただ、私も10分くらいお手洗いにいっていた部分もあるし、そうでない方も「理解が難しい」という声が多いようなので、程度の差はあっても理解はしにくい映画なのかなとは思います(幸いにも大阪市では2映画館で分けて放映しているため、2週以降行くことが可能)。
採点に関しては「わかりにくい映画だなぁ」と思った点はあるものの、私もお手洗いに抜けていた時期もあったし、他の方も書かれている通り、「観念的な悪」を見るのは難しい映画なのではないかな(視聴難易度は極めて高い)映画といったところで採点上考慮なしにしています。
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(減点なし/参考/補助金と助成金はどう違うか)
似たようなものですが、助成金は何かの条件が示されていて、「これをやりたいから金銭面でサポートしてください」と言えば条件が整う限り通ります(予算不足除く)。ただし、厚労省が行う「人」をターゲットにする助成金は、社労士以外が代行するとアウトです(行政書士がやるとアウト)。それ以外の経済産業省ほかの「助成金」は行政書士の独占業務です(こっちは今度は社労士がやるとアウト)。
これとは別に「補助金」というのは、「こういう建物を作りたいと思っていますが、一部費用を出してもらえませんか?」というもので、予算や国・地方自治体が求める条件(たとえば、民間運営の図書館なら、本は何冊以上にしなさいだのといったこと)を満たして、はじめて競争になるものです。もらえない場合もあります。コロナ事情においても活用されたのは「補助金」のほうが多いです。これも行政書士の単独業務です(まぁ弁護士は可能)。
異様にややこしいのが、日本には99%以上の会社が中小企業であり、それらの中小企業は何らかの形で中小企業診断士との提携を持っています。そして実際に「経営のコンサルタント」であるのは彼らであることは間違いありません。ただ、そうであるとしても、補助金の申請代行は中小企業診断士にはなく(これも行政書士以外がやるとアウト)、一方で行政書士に頼んでも「行政書士も(中小企業の)経営のプロではない」とはいえ、特にコロナ事情の2021年~の「補助金」に関しては(上述の通り、「厚労省の、人をターゲットにする」「助成金」(契約社員の無期転換などが代表例)は、明確に社労士の独占業務)、日本で「行政書士vs中小企業診断士」で火花を散らしていたことは実際に存在します。
※ この点、コロナ事情がある中で、、役所も「中小企業診断士しかないなら、行政書士に代行させろ」といって帰らせるのも難しかったし、そもそも役所でさえこの論点がわからず受け取ってしまったケースが存在した。
ただ、この論点は極めてマニアックなので、まさかそれを指して言っているわけではなかろうというところです(こんなマニアな話、誰も理解できない)。
身近に感じた
映画的なショック
森の中の移動ショットが素晴らしい。山の霊性、人の関係性、夢の中、いずれも説明的でなく絵でしっかりと描き出しており、しかもとても美しい。
薪割り、水汲みなどをロングで長回しするショットも良い。永遠に見続けたいと願うほど魅力的。長回しの中、高橋が見事に薪を割る瞬間がこの映画のひとつのクライマックスになっている。
監督が得意な会話劇も素晴らしい。無駄なカット割りをせず、すべて引きのショットでドキュメンタリータッチに描いた説明会シーン、車中で芸能事務所のふたりがお互いのことを話すシーン、いずれも精緻。
話されている内容はドラマチックでも何でもないし撮影もいたってクールだが、だんだんと感情が高揚し胸が熱くなってくる。これぞ濱口映画。
ラストのつるべ落としはネタバレになるので書けないが、とても映画的なショックが与えられる。
濱口組といってもいいような人たちと、演技経験のない主役を組み合わせたキャスティングも見事。
そもそもMVとして始まった企画なのに、音楽が映像のクオリティーに追いついていないのが残念。
森の中の父娘
悪とは
スマホのある時代に生まれたことを強く悔やんだ。
最初の森の長回し。
すごくその森のことが気になったし
物語に入り込むには十分だった。
男の棒読み感に
ああ、大学サークルの延長か、OBか、と思った
がっかりした。
女の子もベルギー映画に出てくるような、
2人共にバランスの悪さを感じた。
チープさ。
荒いカメラワーク、
暗くて絵が見えないカット
チカチカする長回し
けれどそれでいて
むしろ身近に感じられるという作用。
途中からはもう男のような存在が欲しく、花が羨ましかった。あんな存在が欲しい。
私はずっと子供なのだと思った。しっかりしてなければいけない、子供。
男の包容力を感じてからは
少し良いなと、思うようになった。
あの生活、あの落ち着き。良いなと思った。
羨ましいなと思う良いなと、これって良いな、の気づく良いな、だ。
東京から来たプロダクションの2人、
最初は背景に過ぎなかったが
女の意志を感じ、そして車の会話劇は名シーンだ。もうすんごい多幸感。こういう映画を見ていたいし、作りたいし、でたい。かと言ったら
もしかしたら作りたいが一番強い。
そこからはどの登場人物も愛おしかった。
それはすごいよなあ。
最初意識的に引き込まれていなくても
掴んで離せない何かはあって
最終的に持っていかれる。
わたくしはこういう関わり方をしたい。
こういう環境にいたい。
有機体のような恐ろしさ
自我の気化 人の希釈
我々にとってのGIFTのような作品‼️
まず長野県水挽町の自然がホント息を飲むように美しい‼️湧水の汲み場とか、鹿の水飲み場とか原っぱとか、まるで日本じゃなくて北欧みたい‼️長野県水挽町で便利屋として水を汲み、薪を割るような質素な暮らしをしている巧とその娘の花。しかしある日、水挽町にグランピング場を作る計画が立ち上がり、その計画を立ち上げた会社の社員、高橋と黛がやってくるが・・・‼️冒頭、水を汲み、薪を割り、野草を摘む巧の描写や、自然の中を走り回る可愛らしい花ちゃんの様子が丹念に描かれ、濱口竜介監督の腰の座った演出ぶりは、サスガと思わせる‼️そしてグランピング場の説明会による社員と住民たちのまるで法廷劇のようなやりとり‼️そのキレの良い話術は濱口監督の円熟ぶりが感じられます‼️そして会社の社員たちが再度、水挽町を訪れる後半から、この作品はまた違った顔を覗かせてくる‼️社員の高橋と黛は、巧をはじめとする住民たちの生活に触れ、都会の暮らしとは一味違う水挽町での生活に憧れのようなものを抱いてくる‼️高橋に限れば薪割りの楽しさに目覚め、自分がグランピング場の管理人になると言い出す始末‼️自然を汚す人間たちの欲の深さを描くのかと思ったら、なんとなく微笑ましい展開‼️常に我々と共にある自然の厳しさや美しさ、そしてその自然に魅了されていく人間たちの姿‼️そして花ちゃんが行方不明になってしまう‼️住民総出で捜した結果、怪我した花ちゃんを巧が必死に担いで運ぶ‼️そしてここでエンドクレジット‼️エッ、ここで終わるの⁉️みたいなエンディングだし、ここでしか終われないとも思える完璧なエンディング‼️登場人物たちがどうなったかは観る者に委ねられるという事でしょうか⁉️多分、水挽町の自然に何の影響もないグランピング場が出来たんだろうし、高橋や黛が管理人となって水挽町の住民になったかもしれないし、花ちゃんも無事助かったと思う‼️なぜなら "悪は存在しない" のだから‼️
僕の期待が高過ぎた、期待してる部分が監督の描きたいことと違っていた...
僕の期待が高過ぎた、期待してる部分が監督の描きたいことと違っていた(偶然と想像は年間ベスト、寝ても覚めてもは生涯ワースト)という鑑賞態度の不義理さでスコアはこんなものになるけど、とんでもない作品なのは間違いない。
グランピングの説明会のピリピリした会話劇が本当に面白かった。安直に『都会vs田舎』『革新vs安寧』に留めることなく、住民の中にも『自然側からすると我々は部外者である』という認識を持ったキャラクターが出てくるからこそ、ラストの衝撃の展開が「ただ単に突飛にしたかっただけではない」という説得力を持たせている。実際説明会する側がみんな乗り気なのか、前向きなのかもわからないしな。どうしてもこのタイミングで観ると、静岡のリニア問題を想起させる。
濱口監督の素晴らしい「車シーン」は今回も健在。何となく車の空気を重くしないようにふわっとしたトークからプライベートな話に入っていく自然さ。
自分は『誰の視点に立つかによって見方が変わるので絶対悪は存在しない』と解釈した。
音楽があまり好みじゃなくて、ぶつ切り演出もくどいなと思っちゃったところはある。前半の内容が必要なのは承知の上で、説明会までのシーンが長いなというのもある。
裸の王様
どんな話
ドライブマイカーの様な心地良さと偶然と想像の様な企み
2024年劇場鑑賞32本目 佳作 59点
濱口竜介監督の昨今の躍進から、注目せざるおえない作品
んんん、当方2018年くらいから意識して劇場に足を運んで、レビューを残し映画文化に触れて目も肥えてきた方だと自負していましたが、その日常が7年目になっても今作の様な奥ゆかしい味わいのある作風に理解が追いつかない作品との出会いが時折あり、ドライブマイカーなんかは玄人に比べれば半分も楽しめていないと思うけど、それでもその年の年間10位くらいに位置付ける程には楽しめた記憶で、反対に偶然と想像は年間ワーストクラスと堪能できるか否かがまだ定まりきっていない感覚ですが、今作はどちらかというと後者よりの味わいでした
タイトルや物語として伝えたいことというのは、要は侵略や継続を望む多様な人間もそこに本来住んでいた動物や木々などの自然含め、誰かの正義は誰かにとっての悪なのかもしれないけど、共通として残る残したいのは温かさであり愛なんだよね、ってことなんだと思う、抽象的な表現ですが
主人公が確か技術さんかなんかなんでしたよね、演技の力の抜け具合やハツラツとしていない発声、よそ者であったり達観している様は、会議の場でも客観的な立場からの物言いであったり、淡々と営みに励んでいるのが、妙な怖さにも見えた
確か東京から来た男女の一方の彼の簡単なやつっぷりがまさしく滑稽で、仕事しかりいい年して自分を貫く軸の無さが伺える
配信くんのかな、ドライブマイカーは結構時間かかったし、上映館も都内渋谷下北沢のみと渋っていたため観れてない人も多いだろうから、また理解を深めたいですね
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