「ワンコが大活躍するダークヒーロームービー」DOGMAN ドッグマン つくくんさんの映画レビュー(感想・評価)
ワンコが大活躍するダークヒーロームービー
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予備知識なしでAmazonプライムで鑑賞。
最初は多頭飼育のワンコ虐待シーンでも出てきそうで心配でしたが、ワンコが虐待されるシーンも特になく、賢すぎワンコがたくさん出てきて大活躍するシーンも多いので、犬好きとしては痛快ワンコムービーとして楽しめました。
別視点としては、虐待され半身不随の後遺症を負った主人公が、演劇と出会うことで一時の別人格を謳歌していく希望が描かれつつも、負ったハンディキャップの大きさ故か、社会的マイノリティから浮上することの限界も描かれている。
人生唯一恋をした相手との失恋、生きる世界の違いを痛感した時、主人公はいわゆる無敵の人としてダークヒーロー人生を歩み始める。
そんな主人にどこまでも寄り添う犬たちがイジらしくも頼もしくもある。
最後に精神科医が「なぜ話したの?」という問いに対して「同じものを持っているから」と答えた主人公。この真意は何だったのだろう。
精神科医のバックボーンについては詳しく触れられてなかったと思うが、最後のシーンは、教会の前で満足気に倒れ込む主人公、精神科医の家を訪ねる犬、赤ん坊をあやす精神科医が映し出される。マイノリティとして後世に希望を託したということなのだろうか。
この辺りの描写もあって、終始暗い雰囲気の映画ではあるが、不思議と観賞後の後味は悪くない。
もしかしたら噛めば噛むほど味が出るスルメ映画かもしれない。
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