「彼の自由意志、そして見る側の自由意志」DOGMAN ドッグマン あかりんさんの映画レビュー(感想・評価)
彼の自由意志、そして見る側の自由意志
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最後の解釈、それこそ私たち見る人間の自由意志なのですよね。喜劇にするも、悲劇にするも。何とも深いですよね。
歩くことは彼にとって死への歩みを進める…。最後にいつでも行ける、準備はできていると彼の自由意思で死に向かって歩み出した…。
キリスト教では死とは、命の終わりではなく、神から全ての罪を許され永遠の安息を与えられる事だそうです。
お迎えに神は犬達をよこした。彼は許された。
と、思ったのですが…
神の元へ行くには大きな対価が必要と話していたところを考えると、神の元にはいけなかった?いや、そもそも彼は許される必要があったでしょうか?そもそも彼の罪は?
最後のエヴリンの前に現れた犬は、門番でした。彼の方へ向かってくるモノを見つめます。だから、その犬の先には彼がいる、彼が待っている。犬はエヴリンの方を真っ直ぐ見つめていました。
…考えれば考えるほどハマります。
私もこの映画すごく好きです。
彼のアンバランス感もすごく刺さりました。不幸で暴力的な人生を歩みながらも、切ないくらいに純粋でした。
人は愛され守られたい…そうですね。
言葉一つ一つがとても丁寧で、深い。
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