「肉体と精神の苦しみを、主人に忠実な犬だけが癒してくれる」DOGMAN ドッグマン じきょうさんの映画レビュー(感想・評価)
肉体と精神の苦しみを、主人に忠実な犬だけが癒してくれる
クリックして本文を読む
最近よく見る、虐待を受けている主人公が何らかのギフトを受けて無双になる⋯かと思ったら違った。
女装した中年の男性が警察の検問に。
事情を聞かれる中語ったのは
記憶のために記す
貧乏なブリーダーの一家に生まれる。
親父はDVが酷く、母親は優しいが出ていってしまう。親父のミニチュアの兄。
大した理由もなく犬小屋に監禁される。
助かりたい一心の行動に発砲され、主人公は結果的に脊髄損傷(下半身不随)と小指を失った
しかし、警察にちぎれた小指を犬に届けさせ救われる。
施設に入り、元々あった頭の良さや才能を開花させる。→おっ?ギフトか?
孤児院時代に演劇の才能に目覚める
しかし、演劇に導いてくれた女性との別れ(初恋)
その女性を追っかけ、楽屋にも行くが彼女は既に結婚をしていた(失恋)
せっかく得た仕事(保護犬飼育)も、予算削減のため奪われる
強制執行の直前に犬を連れて隠れ家に引きこもる。
生きていくためにゲイキャバレーで歌うという仕事を得る
古いシャンソンなどを歌い喝采を得る→少し救われる
犬たちの飼育のために副業をする(犬を使って金持ちから窃盗を繰り返す)
ヤクザの親分を脅迫するも、逆に仕返しされる。
逃走途中で、検問にかかり現在に至る。
なんと悲しく、悲惨な境遇か。心を許せるのは犬たちだけ。
この犬たちが、素晴らしく、言葉や気持ちがわかっているとしか思えないほどだった。
主人公を演じたケイレブが素晴らしかった。
どうせ見るならこんな映画を見てほしい。
最後のシーンは思いが溢れて深く感動した。
優しい人たちと犬たちに囲まれて良い人生生きていってほしいと強く思った。
コメントする