「なるほどね。」DOGMAN ドッグマン eiga_beginner.comさんの映画レビュー(感想・評価)
なるほどね。
大型スクリーンも導入している大きな劇場でありながら、上映していたスクリーンは80席ほどと小さく、この作品に対する期待値がそれほど高くないという現れなのかと少し不安に。
実際に鑑賞者はまさかのたった2名というほぼ貸し切り状態。これほど入りのない作品は初である。
作品はというと、要は犬を手なずけて悪をやっつける・・・みたいな感じ。
幼少期は決して良い環境ではなかった主人公。
イ〇レた父親に虐待を受けライフルで撃たれた際に損傷し、以来車いす生活になる。
あのような環境で育てられ、実の父親から撃たれ苦労する状態に陥れられるとか。
あるいは幼い頃に出会い憧れ、想いを寄せその後成功を収める女性に意を決して遠征して会いに行くも既に婚約者?がいて絶望するシーンとか、生活のためにとあちこち働ける場所を探すもどこも取り合ってくれず門前払いとか、よく“ジョーカー”にならなかったなと。
彼がジョーカーになる理由はいくつもあったであろうに、そうはならなかった。
そこが“ヒーロー”なのだろう。
ただ、あくまでも“ダークヒーロー”。
金銭に余裕もないため犬を使って金持ち宅に侵入して宝石を奪うなど一応“ダーク”ではある。どちらかというと主人公の生い立ちがダークということなのか?
犬たちがいなかったらすぐにやられているような感じはする。決して強くはない。
でもそれでいい。彼はスーパーマンである必要はない。
途中バーで歌うシーンがあるのだけど、あれは口パク?
実際に本人の歌声ならたしかにうまいとはおもうけど。口パクだったら残念。
金髪のウィッグといい、ヘアスタイルといい、体系といい。
海外版IK〇Oさんに見えて仕方がなかった。
途中で黒髪バージョンもあったのだが、あっちの方が似合っていたようにおもうし、ダークなヒーローなのでそういった意味でも黒の方が・・・とかおもったり。
冒頭で警察にとめられ、車の中で血まみれで登場する主人公には少しワクワクしたものの、マフィアのボスの小物臭(どこかコメディー俳優臭)といい、手下のザコ丸出し感といい、ちょっと残念だった。
主人公が負うハンデと釣り合うようにああいう設定にしたのだろうか?
とはいえ、後半のマフィアとの戦いのシーンはそこそこ見ごたえはあったようにおもう。
ラストは結局どういうことなのか、主人公がどうなったのか、よくわからず終了。
よくある「観る人に解釈を委ねる終わり方」というやつなのだろうか?
個人的にはもう少し白黒ハッキリした終わり方の作品であってほしかった。