「終末の時計」オッペンハイマー berkeleyさんの映画レビュー(感想・評価)
終末の時計
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Oppenheimer
名誉を享受するほかない。
後は連鎖反応は勝手に起こる、実験の最後、その眼で直接見たものがある意味で手を離す前の最後だ。そんなことはわかっている。
全ての強権体制の中で、議論に参加する人々は、何らかの当事者になるか逃避するかしかない。
共産主義も民主主義も、最終的に同じ兵器へと行き着く。思想は何を利しているのか。スパイは確かに存在して、国家は同胞たちを守る。
投下シーンの不在が話題に。当時の世界の反応として、皮肉的に描かれていたようにも感じられた。
激動の世界の中で、人はその思想を、人生の途中でも変えることができる。そして経験の中で再び戻すことも。しかし、進む時計の針を、世界が同時に戻すわけにはいかない。
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sow_miyaさんのコメント
2024年4月30日
>思想は何を利しているのか
本当ですよね。
結局、人の行き着く先は、「相手を屈服させたい」ということになってしまうのでしょうか。
多様性と共生が必要なのは言うまでもないことなのに、わかりやすく利己主義的な主張をする者たちが権力を握り、他者の命を奪うことを厭わない状況に、本当にクラクラしてしまいます。