何も知らない夜

何も知らない夜

解説

山形国際ドキュメンタリー映画祭2023インターナショナル・コンペティション部門でロバート&フランシス・フラハティ賞(大賞)受賞。

2021年製作/100分/インド・フランス合作
原題または英題:A Night of Knowing Nothing

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

監督
パヤル・カパーリヤー
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映画レビュー

2.0インド夜想曲

2024年9月10日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:その他

主に不鮮明なモノクロ映像にとりとめのないモノローグがかぶさるというもので、どうやら映画学校の女子学生が恋人に送った手紙という体裁らしい。最初は状況がよく飲み込めないが、次第に学生たちの政府への抗議活動が根底にあることが浮かび上がってくる。
他の某国やまたは別の某国のような権威主義国に比べると、インドはまだ民主国家寄りとの印象を持っていたけれど、この映画を見る限りかなり苛烈な思想弾圧が行われているようだ。現首相のモディはヒンズー教至上主義者で、過去にもいろいろと人権を蹂躙した事件への関与が取り沙汰されていたらしい。もうとっくの昔に解消されたと思っていたカーストによる差別も残っているふうな言及もあるし、(映画の内容とは離れるが)ダウリーやそれに起因する殺人などの前近代的な慣習はITで名を馳せた国とはとても思えない。
嬉し楽し歌って踊ってのボリウッド映画では触れられない、インドの負の一面が窺い知れる映画だった。

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梨剥く侍