BAD LANDS バッド・ランズのレビュー・感想・評価
全57件中、1~20件目を表示
はちゃめちゃな生き方だけど”さくらちゃん”味が出る映画
詐欺集団の上役的な、悪役なのに、何故か?悪を感じないのが否めない。
実父・弟などなど関係が入り組んでいるのですが、さくらちゃんは何故か?
一匹狼的な感じもします。色々な場面で伏線が貼られていて、やっぱり感も
ありますが、さくらちゃんの演技に引き込まれたバットランドでした。
面白かった
日本のノワールをしばらく見てなかったけど。
面白かった。
安藤サクラだからこそ興味を持った作品で、
みんないい味出してた。
これが現代の日本の大阪の在り方なのか、フィクションなのかわからないけど。
ありえないと思う構成もあったけど、面白かった。
最後の曼荼羅の電池が切れてしまったこと、弟がネリをすごく好きだったことがつながったような終わり方がよかった。
リアリティある…
全出演者が本物?と思うほどの狂気の演技。人から金を奪い、人を殺し、命を何とも思っていない、その軽薄さと自分の命を代えてでも大切なものを守る、このギャップが何とも言えない。優しい心根を持ちながらも、生き抜くために奪う悪者たち。安藤サクラ、サリngROCKは迫力あった。
視聴中ずっとネルを応援していた。 曼荼羅の強さと優しさ。 演出も脚...
視聴中ずっとネルを応援していた。
曼荼羅の強さと優しさ。
演出も脚本も良かった。
最後道で服を脱ぎ捨てるのは色んな意味で印象深い。
あかんやろ~ 誰かに見られてたら どないすんねん と思った。
BGMと雰囲気がオシャレで何回も観たくなる。
善と悪の共存
何が善で何が悪なのか、
でもネリには逃げ切ってほしい
この囲われた世界から早く抜け出せる日が来てあげて欲しい、
そう願ってしまう作品でした。
岡田准一さんは友情出演でしょうか?
出ているの知らずに見たのでビックリしました。
曼荼羅の酒が抜けて意識がはっきりしている時が
痺れるほどかっこいいです、最後自分の死を見越して、
ネリをタクシーで行かせて、自分は死んでいきました。
金貸の姉さんも、詐欺師的なのかと思ったけど
ちゃんとビットコインで5%でやりとりするんですね、そこは筋を通すのか。
そういった世界に詳しくないため、騙して全額取られちゃうのかと思いました。
14歳の頃ジョーが、ネリを助けて父親からのレイプから逃れることができたようですが、最後の最後もジョーは自分の命をかけて、ほやを殺してネリを呪縛から解放していました。
人を殺しているけど、愛があるように見える狂った感覚です、いろんな人が続々と人を殺してるし、後半でどんどん死にますが、賭博も、あんなふうに遠くに出向いて裏で行われているんだなぁって、なんだか知らない世界に踏み入った気持ちで映画を見ていました。
出てくる人全員演技が上手いので見入ってしまいました、
あのままインドネシアに逃亡できてますように。
おもしろい作品でした。
たくさんの登場人物がいますが全員しっかり特徴があり
ややこしくなく、ストーリ性も見やすい映画でした。
山田くんがずっとイケメンでした。
特殊詐欺に加担するネリとチビネリの物語り
この映画を楽しめなかった自分がめちゃめちゃ悲しくて悔しい。
明石家さんまさんが好きでないから?
原作者の黒川博行さんは大阪弁以外では、
小説を書けない人だから?
私がこの映画の良さを理解するセンスないから?
(内容に深くネタバレしてます)
(この映画をケナしてますので、好きだった方は読まないで下さい。
15歳のとき、性被害を受けていた義父を義弟のジョー(山田涼介)が
殺害した。
その後東京のIT変態社長の性奴隷となり、
その男の暴力により鼓膜を損傷して、左耳の聴力を失う。
出所したジョーが賭博で借金を作る。
ハングレヤクザにした借金を返すため、
ジョーは手っ取り早くネリの実父で
特殊詐欺の元締めの高城(生瀬勝久)の財産を狙い強盗を決行する。
ジョーは組み合ううちに高城に刺されそうになる。
物音で駆け付けたネリが、背後から高城の背中を刺して殺す。
そしてジョーは共犯の男も殺す。
ネリとジョーは2つの死体を高城のベンツで運び
山奥に埋める。
さて、高城の財産を奪うための実印そしてキャッシュカードなどの
暗証番号をどう探すか?
それはみつかるのか?
という話し。
幾ら簡単に書いたつもりでもこれだけ長くなる。
粗筋を聞いたら詰まんない話しですよね。
(正直言って詰まんなかったです。)
良かった点。
撮影とセットと俳優そして音楽。予算は潤沢みたい。
場面転換に使われる弦楽合奏はヴァイオリンやチェロの美しい曲で、
この映画のクォリティを上げていた。
安藤サクラは、70%の余力で、フットワークの軽い、しなやかで
運動神経と頭のまぁ良い女•ネリを、そしてチビ煉を
今までにないサクラを見せました。
悪い点。
1、聞き取れないほどの早口、
「検察側の罪人」と「ヘルドックス」
はじめ喧嘩売ってんのか?と腹が立ったが、必死で聞いてたら聞こえてきて
結果ペースに乗せられて、早口は面白く効果的だった。
しかし今作は字幕有りで見たけれど、全く乗せられない、
乗っからなかった。
ワル滑りする会話に冷えてゆくばかり。
(関西人出ないからかな?ともかく笑えない)
2、陰湿な内容
性被害、実家の放火、そして性奴隷になり逃亡者となり、
実父を頼り特殊詐欺に加担して、遂には実父を殺害して死体遺棄。
こんなドロドロの役を軽々と演じる・・・
ときにドスの効いた声で凄むネリ。
これって、いわばネリはダークヒロインだよね!!
ヒロインである事に納得出来ない自分。
なんか割り切れない‼️
私には、この映画、古臭いし、ダサい・・と思う。
原作者の黒川博行さんはギャンブル中毒を自認してる方ですが、
曼荼羅(宇崎竜童)の花札賭博とか、今どき、する人いるの?
曼荼羅がタトゥーの上半身裸で晒すとか、
あり得ない(老骨に寒そう・・・)
今どき元ヤクザもんは、小さくなって生きてますよ。
セットも凝っててバーとかカフェは鉄パイプの組み立て様式で
センスが良かったが、
3、無駄にインテリアが美しい
広すぎる曼荼羅の部屋とか・・・
高い天井、太い立派な鴨居、
投資家社長のオフィスは、もっと無機質でいい。
社員が水商売みたいな服装で、社長が美女を侍らせる企業は
あるのかな?
基本、金持ちは女に不自由しない
(勝手に女が蟻のように砂糖にたかってくる)
ネリに拘る(彼の権勢を否定したから、かね?)
胡屋(渕上泰史)の気持ちが納得出来ない。
ついでにネリの居場所を突き止めて戦闘モードの胡屋を
復讐のために討ち死に覚悟で殺しに行くジョーが、
納得出来ない。
ジョーはネリを愛してるんだよね!?
そこら辺が山田涼介の演技力と存在感の足りなさか?
途轍もなく薄っぺらい。
格好良いネリ。
ネリがコートの裾を何回もひるがえす!!
ラストで3枚くらいコートを投げて着替えるよね!!
それが格好良さの表現・・・なんだか、北風小僧だね!
女性版のハードボイルド・ノワール。
ダークヒロインのネリ。
特殊詐欺の仕組みと警察の攻防、
後手後手だね、
江口のりこをもっと活かせたら良かった。
結局は同じ穴のムジナの《実父殺し》がメイン。
原田眞人監督作品は早口で捲し立てるうちに、
リズムに乗せられて夢中になるパターンなのだが、
この映画は最後まで私の中では盛り上がらなかった。
硬茹で卵(ハードボイルド)の黄身は、
実は孵化しかけたアヒルの卵を茹でる
ベトナムのアヒル料理のホビロンみたいに口に異物がモゾモゾして
飲み込めなかった。
(口に合わなかったんです)
安藤サクラはドロドロの不幸の連鎖を犯罪で断ち切る
ネリとチビネリの混迷を演じ分けていた。
(こんな事長々と書く自分に自己嫌悪)
(書きたくなかった)
裏のうらのうら
安藤サクラさんと原田監督のタッグは、やっぱりいい作品ですね。
主人公は、過去の人物と現時点の人物が別の人かのように変わってしまう所もいい演技だなと思いました。
過去に味わった屈辱な出来事から這い上がるっいく姿は、男前でした。
アクションシーンも見応えがあります。
ちょい役で登場する岡田准一さんも存在感が半端ない。笑
金と嘘。騙し合い。殺し。
全てのものが裏である。
自分を救ってくれるもの。
金だけはない繋がりに救われる最後のシーンは、良かったです。
生きる力強さ
詐欺に身を染め生きる女性の絶望と希望(未来の扉)の話。
主人公が手を染める世界で生い抜く道を描き、彼女の守るものの線引きを明確にしつつ、その選択に(死を匂わせつつも)生きる力強さがとても心地良く感じられた。
”どいつもこいつも狂ってやがる”
映画の開始からすぐに独特な世界に一気に引き込まれた。
ネリ(安藤サクラ)と高城(生瀬勝久)の会話シーンから始まり、関西弁で織りなされる、スピードの速い、聞き心地の良い、テンポの良い会話が自分には刺さった。
自分を魅了した独特な世界観は、多くの魅力的な登場人物によって表現されていた。全員どこかダークで、サイコパスで、狂った特徴を持っていた。
特に、イカれたジジイだった曼荼羅が、ラストシーンにかけて漢を見せるようになり、とても好きになった。普通からは外れた変な人物が、物語の上で活躍するとそのギャップ?に惹かれて、その人物を好きになる傾向があるように思う。
林田の知的でどこか蠱惑的なキャラクター。場面に少しポップな印象を加える林田の高い声の部下。この二人が出てくるシーンの雰囲気も印象的だった。
また、月曜日の巫女の伏線が最終的に回収されたのが気持ちよかった。
オレオレ詐欺グループの実態やお金を満足に得ることのできない人たちの生活について具体的に描かれており、普段生活している中では知ることのない世界を垣間見ることができた。
ブルーロックしかり、魅力的なキャラクターが多く出てくる作品は面白い。
やっぱり日本映画だな‼️
やっぱり原田眞人監督作、何かが足りない‼️それどころか詰め込みすぎてる感じがする‼️特殊詐欺に加担しているヒロインと義弟が、元締めである父親を殺害し、資産を手に入れ何とか外国へ高飛びしようとするお話‼️主人公たちが同じ特殊詐欺のグループから追われ、警察にも追われ、しかもヒロインが過去にDVを受けていたIT会社の社長にも追われ、うまく彼らを出し抜いてハッピーエンド‼️という展開なのですが、やっぱり日本版「スティング」というわけにはいかない‼️巧みな特殊詐欺の手口を見せてくれることもなく、頭のおかしな義弟が金欲しさに元締めを殺してヒロインもそれに加担、警察の目をかすめるのも、月曜日に奇抜な衣装でランニングしてる有名人の女の子に化けてって、なんか無理矢理感強いし、強引だし、泥臭い‼️日本人が日本という風土でやればこうなるのかもしれませんが、口座の暗証番号解明ももうちょっとウマイと思わせてくれる展開が欲しかった‼️ヒロインの、元締めである父との過去の確執や、IT社長との因縁も掘り下げ不足で、本当に必要かなと疑わざるを得ない‼️義弟役の山田涼介も全然魅力のないキャラで感情移入できないし、ラストも損な役回りですよね‼️安藤サクラもワンパターンな演技が目立つし、とてもIT社長が執念深く追いかける魅力が感じられない‼️江口のり子や岡田准一もファンサービス以外の必要性を感じない‼️ただこの手のジャンルが不得意な日本映画としてはまとまっている方だとは思います‼️
面白かったー!
2時間半と長かったですがテンポが早くて飽きなかった!
宇崎竜童さんがめちゃくちゃカッコよかったです。
あと岡田くんがちょい役で出てたのも知らなかったのでサプライズでした。
バブル
が弾け飛んだ時期から続くのバイオレンス作品の典型と感じました。
やり場のなさはわかるが南の島でパシャパシャしても結局誰も救われないんじゃ…。
これがこの時代にヒットするか…。
不幸な生い立ちの姉弟
安藤さくらは、ハマり役。
宇崎竜童もいい味出してます。
血のつながらない弟の山田涼介も、軽い感じがピッタリです。
このお三方に星半分プラスしました。
元総理の妻とか紅葉を見る会とか…おー!ついでに宗教法人とか出てきたら面白かったかな。
安藤サクラは名優だわ
私が安藤サクラのファンになったのは2017年公開の映画「DESTINY鎌倉ものがたり」で死神役を観てからであるが、今年は「怪物」、そして「ゆとりですがなにか」と、今回の「BAD LANDS バッド・ランズ」。続けざまに秀作を観た。いやー、彼女はなにをやってもいいねえ。名優だわ。
ところで本作は、直木賞作家・黒川博行の原作「勁草」を原田眞人が監督したべタベタの大阪映画。行き慣れたじゃんじゃん横町など親しんだ大阪のダークタウンの裏社会が舞台なので、私には親近感を持って楽しめたけれど、全国的にはどうなのかなあとは思った・・・(笑)
それにしても安藤サクラは芸達者だ。ネリ姉役の安藤サクラに尽きる映画だと思う。もちろん弟ジョー役の山田涼介も元ヤクザの曼荼羅・宇崎竜童も好演だったと思う。そうそう裏社会の謎多き女・林田役のサリngROCKも気味悪くて良かったなあ。
たぶん、映画の結末には賛否両論があるだろう。ま、サクラちゃんのファンとしてはそれなりのハッピーエンドで良かったと思った。月曜日の巫女の服を脱ぎ捨てていくシーンは、全体が重い展開のストーリーのオチとしては、嫌いではない。
ただ、近頃の私は耳が悪いので、Netflixなどの映画配信では字幕つきで見慣れていて、この映画も字幕付きで観たかった。字幕版で上映されているところもあるが、うまく時間が合わず、字幕なしでみたのだが、原田作品は台詞回しが独特で、けっこう聞き取りにくい。そこがちょっと残念。
映画の出来はお勧めです…テンポもいいし、ツッコミどころの脚本を差し引いても、サクラちゃんの名演技は評価できるし、★は4.0。好き嫌いがある映画かもしれないが、ここ数作観た邦画は概ね、頑張っているなあと思った。
期待度○鑑賞後の満足度◎
①前半1/3くらい迄は何となくとっちらかっている印象だが段々面白くなってくるというか観ていて心地よくなってくる。
②西成周辺を舞台にしているのが宜しい。単なる大悪党・子悪党の内輪揉めレベルの話に社会的なリアリティーを与えて映画世界に立体感と説得感をもたらしている。
③ラストシーンが素晴らしい。カモフラージュの衣装を脱ぎ捨てて走る安藤サクラの全てから解放されたような表情が最高。
地理的には山王の動物園前商店街(このサイトでの私の写真もここで撮ったもの)から出て天王寺に向けて走っていると思うのが周りの風景が違うぞ、というツッコミもありで。
④最近面白味が薄れてマンネリ感も出ていた安藤サクラだが、やはりこういう少し悪の匂いがする役をやらすと一番良い。
したたか
全編通して小気味がいい。軽やかだ。
冒頭に流れる音楽もそうだし、軽妙な大阪弁、台詞や特に編集が上手いように思う。
扱ってるネタは散々たるものだ。
ノワール映画と括られるらしいが、普通の生活をしていてはお目にかかれない世界が広がっている。
西成の一角などはスラムにも見える。
臭いモノに蓋
君子危うきに近寄らず
その"臭いモノ"や"危うき"が鮮烈に紡がれていく。
前半は好奇心。
へー、こんな世界や生活があるんだ、と。本編中にも何度か下級という言葉が出てくる。底辺の底に落とし穴を掘ってるような人々が映し出される。
詐欺や犯罪に手を染めた側も、めちゃくちゃ頭使ってんだなぁと感心する。
中盤以降はパワーゲームだ。
弟の登場で、厄介事に巻き込まれていくネリ。
結構な修羅場なのだが、コレまた軽妙なやり取りが続く。不思議と納得させられる。
関西弁に魔法でもかけられてるようだ。
後半になって「僕」と呼称する元用心棒もいい味だしてる。宇崎さんがやってんだけど、抜群の存在感だった。
最終的には全ての追い込みを躱し2億近くの金を手に入れる主人公・ネリ。
ラストカットのストップモーションが全てだった。
彼女は自由を手に入れた。
その解放までを描く143分だった。
その為の前半で、圧力と袋小路と絶望とを描き、そんな生活の中でも僅かな糧を描く。
安藤さんは最高に素敵で、本作ではサーファーのように畝り倒す波を乗り越えてゆく。彼女がプロサーファーのように見えたのも、監督が作り出す波とリズムなのだろう。作中に棲息する人物に、風景に、その画角に魅了さらてしまう。
1番おどろいたのは映画館を出た後だった。
いつもの帰り道がいつものように見えてこない。
街行くサラリーマンや、購買意欲を煽る広告、仲良さそうに手を繋いでるカップルとか、駅に向かう人の流れや、車内で沈黙しスマホを見つめる人達とか。
「あぁ、俺たち頑張ってんだなぁ」と思えた。
"普通"から振り落とされないように、経済を維持する努力を怠らず、頑張ってカッコつけて、自分達が背負ってる重荷になるべく気が付かないように生きてんだなぁと思った。なんと虚飾に溢れた世界なのだろうと。
洗脳から解かれたような錯覚に陥る。
その"普通"から疎外されたり放棄したりしたら、あんな風に身軽になれるのかな?まるで自身の命にさえ執着してないようにも見える。
諦めのような感情もあるのだろう。
そんな中のラストカットだ。
服を脱ぎ捨てて走り出す彼女の前には、今まで感じた事がなかった未来が広がってるようだった。
この清涼感は何なのだろう?
今までの全部を吹っ飛ばすようなラストだった。
安藤サクラさん。
今年度の俺的アカデミー最優秀主演女優賞かなぁー
ドキュメンタリーぽさでリアルな大阪
名簿屋の男・高城に従い、別名三塁コーチのネリ。特殊詐欺の受け子を巧みに操り、警察を注意しながら詐欺を実行していきます。巧妙に用意されたオレ詐欺の仕組み、罪の意識なく加担しているバイト感覚の若者達、またそれを捜査する警察などドキュメンタリータッチで描かれています。現在はかなり整備されましたが、怪しく、胡散臭い大阪西成区を再現させ、猥雑な感じでバイタリティに満ち人々を登場させています。冒頭に曼荼羅を演じる宇崎竜童が登場しますが、あまりのリアル感に彼と分かりませんでした。残念なのはドキュメンタリーを意識してかセリフがぼそぼそと聞き取りにく事です。せっかくの伏線が理解されず、後半に伏線回収するも気づくのにしばらくわからない結果となります。また、500億ドルの男と言われる暗号資産の長者ゴヤの人物設定が雑で、またネリとの関係性やなぜ逃げたのかというのも曖昧なのが残念でした。
わからないのか。あまり深く無いのか。
ずっと暗い内容がつづく。
話には引き込まれたので、面白かったけど個人的に好みではない。
クズしか出てこないからキャラクターの印象は強いけど特に良くもないし、もう少し深みがあれば良かった。
単純に銃で殺しちゃったら、なんかね。
見やすさ○
ストーリー◎
キャラクター○
没入感◎
個人的好み○
大阪西成のコッテリ感に安定の安藤サクラ無双とラストシーンが心に染み入る♪
以前から気になっていた作品を鑑賞しました。
で、感想はと言うと…面白い。
大阪の西成と言う、ある意味、日本一のディープゾーンw そんなややこしい場所を舞台にして、オレオレ詐欺や生活保護不正など現代の闇ビジネスを描いているけど、結構しっくりとくるんですよね。
歌舞伎町なんかを舞台にした中国人やブラジル人の所謂外国人マフィアの仕業となると漫画や小説なんかのノンフィクションで多分に描かれていて何処か現実的ではない感じがしなくもないけど、西成と言う関西人なら誰もが知っている土地柄なら“あぁ、西成ならありそうありそう”となってしまうお馴染み感満載。
でも、劇中では大阪の西成が舞台でも、ロケ地としては西成以外に滋賀県の彦根や大津で撮影されているとのこと。彦根は最近過疎化が進んでいて、シャッター商店街も多数なので、ロケ地としてなかなかナイスなチョイス。西成はなかなかややこしい土地柄なので中には許可の取れない、撮してはいけない所も多数なのでこういった似ている所での撮影は致し方無しと言うか、よく探してきたと感心。
3年前に公開された、大阪の飛田新地を舞台にした「悲しき天使」と言う作品も舞台を飛田新地を匂わせているが実際には飛田新地での撮影許可は得られなかったので特定する単語は劇中でも出てこなかった。
そう思うと今から5年前に放送されたマツコ・デラックスさんと友近さんが日本の風俗を紐解く特別番組「かたせ梨乃が進駐軍の前で踊り狂った時代…マツコ」は物凄い番組だったなぁ~。あの飛田新地から撮影許可が降りて、飛田新地を検証する番組なんて思っても出来るもんじゃないのに、歴史的見解や硬軟織り交ぜての見事なエンタメ番組に昇華していた。
そんかややこしい土地を舞台にしてちゃんと撮影許可を得ていると思うけど、よく取れたもんだとこちらも感心。劇中でも安藤サクラさん演じるネリが興味本位に三角公園(らしき)を無断撮影している観光客に「お前ら、誰に許可をもろて撮影してんねや~!」と怒鳴っているシーンがあるけど、実際に安藤サクラさん自身が撮影中に地元の人から「お前ら、撮影許可もろてんのか~」と凄まれたそうですw
キャスティングも見事で安藤サクラさんの安定感と言うか、存在感が抜群。この人が出演しているなら安心と思わせる存在感は個人的には役所広司さんと安藤サクラさんが筆頭かと。
それぐらい安藤サクラ無双っぷりが発揮されていますがクールかつ淡々と仕事をこなしながらも何処か人情味溢れるネリに共感出来るんですよね。
山田涼介さん演じる腹違いの弟のジョーや生瀬勝久さんもいい感じ。
ジョーの軽薄さの裏側にある姉弟の絆やネリへの想いが後半になる程、確りと伝わってくる。
個人的にはサリngROCKさん演じる林田も良い感じだけど、宇崎竜童さん演じる曼荼羅が渋い!
筋と義理に生きる元ヤクザが格好いいんですよね。
あのクライマックスからラストにかけての散り方がハードボイルド感を醸し出しているんですよね~。
あと、岡田准一さんの使い方が贅沢で“えっ?本当に岡田准一??”と一瞬分からなかったw
天童よしみさん演じる新井ママの“舐めたらあかん”のセリフはあの曲調に変換されますねw
序盤からサクサクとテンポ良く進むんですが、中盤のジョーが出てきた辺りからちょっと中弛みがしないでもなく、少し力業で押してきたかな?と言うのは否めなくない。
特にネリと胡屋との関係性の描写や説明が薄い。何故ネリが東京に行き、胡屋の所に働くようになったかがちょっと説明不足かな。
なので、胡屋が巨大な権力を持ち、徐々にネリを追い詰めていくのは良いが、胡屋が殺されるまでが何処かあっさり感があるんですよね。
もっと胡屋が裏で暗躍していて、全ての元凶の影に胡屋ありと言う感じに振り切っても良かったかな?と。
あと、大阪府警でネリたちを追い詰める佐竹や日野が絡むようで絡まずでなんかスカされる感が結構おマヌケな感じでルパンと銭形警部の関係っぽく感じますw
ラストに至るまでが少し綺麗にまとめ過ぎている感はありますが、個人的にはこれぐらいでも良いかと。
互いを信用はしないが、利害が一致して、相手の力量を認めたら、ビジネスとしての協力はする。無闇に敵を作らず、それぞれのスタンスでこの世界を渡り歩くルールを持っているのが悪党としてのプライドが垣間見得る。
また、ラストのネリの疾走は良いラストシーン。
ちゃんと伏線の回収もされていて、西成での朝焼けは自身のこれからを暗示するかのような解き放たれた自由を表している。
役所広司さんの「すばらしき世界」のラスト手前を思い出しましたが、悪党と言えど、アンハッピーはちょっと苦手。天罰が下るに相応しい悪党ならまだしもネリにはつかの間でも良いので自由を手にして欲しいと思うからこその良いシーン。
文句無しのキャスティングで設定も野次馬根性擽る妙。昨今の闇ビジネス系では屈指の作品かと。
安定感があるのでハズレ無しかと思いますが、とりあえず関西人なら、観てても安心する気がしますw
全57件中、1~20件目を表示