カンダハル 突破せよのレビュー・感想・評価
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地形を駆使したアクション、人間ドラマ、複雑な勢力図に見応えあり
この映画は冒頭でイラン核施設の爆破工作という只事では済まされない設定で緊迫感を醸成しつつ、そこからは一転して地道な逃走劇がスタート。アフガニスタンのカンダハルにある軍事基地まで、見渡す限りの荒野地帯を初老の通訳者とともにひたすら横断していくわけだが、そこでは冒頭の(安易とも言える)設定からは想像できないほど、様々な勢力が入り乱れ執拗に手を伸ばしてくる。敵味方を明確に区別することなんて不可能で、相手の出方を一つ読み間違えばそれは死に直結。このカオスな状態の中、フィジカルな死闘を繰り広げるのはジェラルド・バトラーの役目だが、一方、言い知れぬ悲しみを抱えた通訳者の、人間としての尊厳や譲れぬところは譲れないとする一本気な信念が物語に厚みをもたらす。砂漠に押し寄せる波のような軍事車両の動き、地形を駆使した攻防戦も他作品ではあまりお目にかかれない臨場感に富んだ仕上がり。予想以上に見応えある一作だった。
通訳との会話
通訳と主人公の会話がとても心に響いた。実際そういう風に現地の人は思っているのだろう。映画の内容は勢力関係が難しく良く分からなかった。いつになったら争いがこの地から無くなるのだろう。やはり石油とかそういう利権があって、外国勢がしゃしゃり出てきて複雑化しているのだろう。気の毒だ。
元CIA職員による脚本が真面目すぎて、自分にはどうも合わなかった。
リック・ローマン・ウォー 監督による2023年製作(119分/G)の米国映画。原題または英題:Kandahar、配給:クロックワークス、劇場公開日:2023年10月20日。
脚本は、元アメリカ国防情報局の職員としてアフガニスタンに赴任していたミッチェル・ ラフォーチュン。実体験をベースにした作品との謳い文句だが、あまり面白くなかった。
主人公のCIA工作員トム・ハリス(ジェラルド・バトラー)とアフガニスタンで通訳務めたモー(ナビド・ネガーバ)の間の友情を描いていたせいか。タイプが異なり最初は全くソリが合わなかった2人だが、危機を乗り越えていく中で相互理解が深まり友情にまで進むという古き良き米国映画の王道の様な展開。
しかし、ジェラルド・バトラー主演のアクション映画で、そんなものは望んでいなかった。大谷翔平ではないが、通訳は主人公を欺き裏切るべきだろうなんて、思ってしまった。そうでないのなら、通訳はエキゾチックな混血美女にして欲しかったところ。
ただ、タリバン、隣国パキスタンの情報機関ISI、イランの精鋭集団、金次第で敵にも味方にもなる武装集団等、CIAの敵や味方が入り乱れる展開は興味深く、アフガニスタンにおける状況のリアリティを感じさせた。
あと舞台となる砂漠や巨岩の眺望がとても良かったが、ロケ地はサウジアラビア北部のアル・ウラーとのこと。サウジアラビアが今、世界的な観光地を目指しているエリアだそうで成程とは思った。
監督リック・ローマン・ウォー、製作ベイジル・イバニク エリカ・リー 、ブレンドン・ボワイエ ジェラルド・バトラー、 アラン・シーゲル、 クリスチャン・マーキュリー、 スコット・ラステティ、 アリ・ジャーファー、脚本ミッチェル・ラフォーチュン、撮影マクレガー、美術ビンセント・レイノー、衣装キンバリー・アダムス=ギャリガン、編集コルビー・パーカー・Jr.、音楽デビッド・バックリー、音楽監修ライザ・リチャードソン。
トム・ハリスジェラルド・バトラー、モハメド(モー)ナビド・ネガーバン、カヒルアリ・ファザル、ファルザド・アサディバハドール・フォラディ、ルナニーナ・トゥーサント=ホワイト、マーク・アーノルド、コーリイ・ジョンソン、レイ・ハラティアン、トム・リス・ハリス、ローマントラビス・フィメル。
映画としてはまずまず
かなり現実からかけ離れたストーリーとは思うが、アクションシーンや役者の演技等は水準以上だと感じる。
余りに中東勢力が無秩序かつ不義理なように描かれているのが気になる。
逆に米英の諜報機関が組織員に対して見捨てない姿勢を見せるのも、映画とはいえやややり過ぎに感じる。
いくつか問題はあるものの、総じて平均点には達していると思う
アクションも悪くはないと思うし、緊迫感もあるとは思うのですが・・・
イラン核施設爆破を行ったCIA工作員の、イスラム世界からアメリカへの脱出劇。
ジェラルド・バトラー主演のミリタリー・アクション。
ランボーのような痛快アクションではなく、ややシリアスに寄せられた映画。
イラン・アフガニスタン・パキスタン。タリバン、IS・CIA・MI6。現在の世界情勢を上手に取り込み、それでも、それ程難解にならないストーリー展開は見事でした。
この映画の肝は、プロローグとなるイラン核施設への攻撃。
そして、クライマックス。
イラン核施設は、西側諸国からすれば大きな脅威であることは理解しています。しかし、他国の施設・・・しかも軍属以外が大勢勤めている施設をメルトダウンに追い込む物語は、とても容認出来ないと思います。それを、さらっとプロローグにしてしまうアメリカの横暴さに不愉快さを禁じ得ません。
そしてクライマックス。逃げ込むべき基地の間際で追いつかれる主人公達。どのように窮地を脱するのかと興味深く観ていると、まさかのミサイル攻撃。そんなことが出来るのなら、最初からしていれば良いでしょう。映画としての面白みも意義も、すべてぶち壊す展開にあ然としてしまいました。
この映画のような逃亡劇は、主人公達だけで脱出出来るから面白いのであって、ミサイルが飛んで来てしまったら物語自体が台無しになってしまいます。
もし、ミサイルを許容するのであれば、ミサイルを発射「する」「しない」・・・のドラマをしっかりと描かないと、話になりません。
当然、私的評価は極めて厳しくなりました。
これが実話ベースとは
こんな、状況にさらされたら心が折れますね。関係性が複雑で全然理解はできなかったです。なんなら敵も騙し騙される関係性。本当の味方は少ないです。混沌とした世界が現実にあることを思い知らされました。
誰が味方か敵なのか
欧米人が日本人の顔の見分けがつかないようにイラン人やアメリカ人の顔の見分けが付かずカオス状態、ストーリーを追うのに邪魔になってしまった。
人を殺しておいて悪も正義もないごった煮状態の乱戦、核施設を破壊しても次から次へと終わらない戦争や報復。通訳として雇われたモハメドがただただ気の毒に思えた。
今現状起こっている世の中の縮図の一旦を見た気がした。
緊迫ジェラルド・アクションに見えて、今世界に問う
先日見た『ロスト・フライト』が面白かったので、まだ見てなかったジェラルド・バトラー映画を。
こちらも『ロスト・フライト』と同じく昨年公開。漢ジェラルドらしい硬派アクション!
イランで任務中のCIA工作員トム・ハリス。核施設の破壊に成功する。
イラン側も報復を開始。CIA内部告発者の協力者である中東の女性ジャーナリストを尋問。リークされ、トムの顔も名前も存在もバレてしまう。
すぐさま中東からの脱出を。唯一の方法は、アフガニスタン南部カンダハルにあるCIA基地から離陸する英国軍機に乗るしかない。
距離にして約640キロ。タイムリミットは30時間。さらに、イラン革命精鋭集団・ゴッズ部隊、パキスタン軍統合情報局=通称“ISI”のエージェント(バイクにまたがるカッコ良さ!)、タリバンゲリラらが執拗に追う。
文字通り命の懸かった脱出ミッション…!
見終わってWikipediaや解説を基に、今こうやって整理しているのであらすじをまとめられたが、見始めはなかなかに把握しづらかった。
どうしても中東絡みやスパイ物は小難しい。今どういう状況なのか、イラン追跡側は誰が何処の所属なのか…。
でも、決死の逃走劇が始まると、一気にスリリング!
町中でのカーチェイス。
夜の砂漠での暗視スコープ越しの奇襲ヘリとの戦闘は随一!
急襲され囚われ、絶体絶命のピンチ…。
何とか難を逃れ、壮絶な銃撃戦。
目指す軍機は目前…。
追跡の敵だけじゃなく、日中と夜の砂漠の環境、時間までもが襲い掛かる。
本当にスリリング、絶体絶命、危機一髪の連続。であるからこそ、手に汗握る面白味。
漢ジェラルドの魅力も際立つ。
孤軍奮闘ではなく、協力者が。アフガニスタン人の通訳者、モー。
夜の砂漠での談話。
トムが何としてでも生きて帰りたい訳。娘の卒業式への出席。
定番の家族との関係不和だが、ストレートな動機。
そんなトムに家族がいる幸せを説くモー。彼の息子は殺された。
トムは昔なじみのタジク人将軍に助けを求める。が、金で動く彼のせいで、モーの息子は犠牲になった。
息子の敵と対するも、ムスリムの教えで赦すモー。
一筋縄ではいかない事情や経緯が複雑に絡む。
それは追跡側も同じ。主人公を追い詰める敵の位置付けだが、各々背負うものがある。
トムが命を懸けてまで危険な任務をしているのかにも通じる。即ち、
何の為に闘うのか…?
答えは一つじゃない。
国の為、家族の為、金の為、背負ったものの為、己の為…。
答え無き問題。紛争続く中東や強いては世界中の争い全てを表す。
脚本を手掛けたのは、元アメリカ国防情報局職員。自らの体験に基づく。
その目で見たリアリティー、問題、真実を、世界に問う。
まもるべきはものは家族
ジェラルドバトラー
ロストフライトに続き二作目
銃を使いスバイもの
前半は迫力緊張感がスゴくて
引き込まれた
丸腰で戦う所が
ちょっとムリを感じたものの
作品は見ごたえはたっぷり
パトラーの人間味のある
人柄が魅力です
通訳案内人役の
ナビドネガーハンもよかった
広大な砂漠や
中東の危険地帯
中東の情勢が垣間見れ
アメリカの雰囲気とは違った
おもしろさがあった
シンプルだけど結構ドキドキ。
「身バレしたCIA工作員が、作戦を中止して、輸送基地・カンダハルへ逃げる」。
これだけなんですけどね、
主人公と一緒に逃げる通訳者。
戦力にはなってないけど、いいパートナーになってる。
「俺たちは君たち通訳者がいないと、何もできない。
なのに、半分以上は礼すらしない」
ここにリスペクト感、ヒシヒシ。
中東が舞台の作品、正直人物がよくわからない(覚えられない)。
どこと対立しているか等も。
だけど今作は、駆け引き等がないので、気にならない。
帰る場所のために、待っている人のために。
家族愛にも触れることができた、ちょっと胸熱。
⭐️今日のマーカーワード⭐️
「いつか(戦いは)終わるのだろうか」
ジェラルド・バトラーは、無理ゲーがお好き?
敵対的地域で秘密作戦実行中に、身バレしたら?という身の毛もよだつ設定でのお話。しかも、DIA局員が体験した実話に基づく作品というところに驚かされます。
それにしてもさ、『エンド・オブ・ホワイトハウス』以下の3部作でも見られる通り、ジェラルド・バトラーは、一見「え?これ、無理じゃね?」というシチュエーションの作品が多いですね。昔のブルース・ウィリス、今のジェラルド・バトラー。
基本的に圧倒的に不利な状況で逃げ回る話なので、出来事としては、とにかく逃げ回るのが基本。それでも、中々ハードなアクション作品という印象ですね。
概ね面白かった ラストの一騎打ちや最終的に強力な飛び道具を 使った...
概ね面白かった
ラストの一騎打ちや最終的に強力な飛び道具を
使ったのはリアルさがなくて残念だったが
目指す時間と場所へ突破せよ!
池袋で「カンダハル」を観てから「ゴジラ-1.0」の展示があるTOBUに行こうと思っていたら、JR埼京線遅延で映画に間に合わず。池袋TOBUでゴジラ展示を先に見る。あれ、展示はこれだけ?拍子抜け。
「カンダハル」の次回上映は15時45分、上映時間が合わず新宿に移動。13時30分から新宿バルト9で「カンダハル 突破せよ」を。
映画の前にバルト9のビル1階にあるゴジラショップを覗いたら、外人がスノーボールのゴジラを見ていた。
実話をベースにしたストーリー。
イランの地下核開発施設を爆破したCIA工作員ジェラルド・バトラーが情報が漏れて身元がバレ、顔と名前を知られたためカンダハルにあるCIAの基地へと脱出する。30時間後に出発する友軍機に乗るために。
イラン、パキスタンISI、アフガン、タリバン、ISISと、不勉強で誰と誰がどう対立しているのかすら良く判らんが、とにかく周囲がアメリカの敵だらけの中を必死に突破する。
イランに帰国した現地のアフガン人通訳を巻き込んでの脱出劇(この通訳絡みのドラマが中々だ)、ラストのCIAの対応が見物だった。(出来るんだったら、もっと早く助けてやれよ)
今日は私が、JRと戦い、ゴジラを抜けて時間と戦い、池袋を突破して、新宿へ脱出した。
来月公開の「ロスト・フライト」でも脱出するジェラルド・バトラーが見られる。
追記:「ロスト・フライト」を観た後で気付いたのだが、「カンダハル」の方が「ロスト・フライト」より後に撮られた作品だったのだね。
良い作品でした。
最初のシーンから集中して見られる。
緊張感の中にも笑える場面があったり泣けるほど切ない所もあり最後まで見応えがありました。
ジェラルド・バトラーの演技も良いですが、各俳優の演技や映画の脚本も良かったです。
夜のシーンが暗すぎてはっきりと見えなかったのがちょっと残念。
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