春画先生のレビュー・感想・評価
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春画について講釈していたときは良かったけども
ラブシーンあんなに必要だったかな〜。
そして、あと一つ一つの場面で北香那の息遣いがエロい(笑)。
兎にも角にも、結構激しいラブシーンを集団で見る不思議さ。
ここから追記です。
舞台を見ているような感じの映画だった感じはします。
一日経った位に思い出してあとを引く映画かも。
ラスト30分で春画先生と弓子が逆転する面白さ!
こんな変態恋愛系の純愛が有っても良いじゃないかしら?!
ラストの意外な展開に、呆気に取られつつも、痛快だった。
ラストで北香那の実力を知らされた。
内野聖陽とガップリ四つに組んで力負けしなかった。
身体は小さいが声がデカい。
見くびっていたが、なんとなんと実力も根性もある。
声(台詞の声音)が素晴らしい。
特に素晴らしいのは、
“あえぎ声“
オーディションでこの声でキャスティングを勝ち取ったのでは?
というほどの“艶やか、大胆、色っぽくて劣情を煽る“
春画先生が“あのこのエクスタシーの声を聞きたい“
その願いに見事に答えています。
男性って自分が愛する女性に“性の喜び“を与えているのか?
けっこう気になるんじゃないでしょうか?
逆に女性はそこまで自分を解放することが“可能“でしょうか?
疑問に思うところですが、
そこに【笑い絵】つまり【春画】あり。
蛸に犯されたり、
身体が“赤い大きな魚“に変身して、
男に抱かれたり、
春画は、「性の解放」に大きな役割、
諧謔を与えてるのではないかな?分からんけど!!
この映画、原作・脚本・監督を塩田明彦が勤めている。
この監督は《何色!!》と言えない過去の作品リスト。
系統がバラバラ。
ロマンポルノから「黄泉がえり」「どろろ」
合唱部の男の子同士のLOVEを描いた「月光の囁き」まで
実に幅広い。個人的には「さよならくちびる」の脚本が好きだなぁ。
この映画は「春画先生」
色っぽくて、ちょっと気弱で、変態な、春画に取り憑かれた男・
芳賀一郎(はが・いちろー)
内野聖陽の新境地。
内野さんだから品よく、嫌味なく、愛せる可愛らしい春画先生。
ナイスキャスティングでした。
浮世離れした春画先生に対して、浮世の汚れや世渡り上手な
編集者役の柄本佑が器用にこなして笑いを誘う。
ブルーのTバックには、ニンマリ。
春画先生の意外な性癖、
マゾ・・・だったんですねー。
オネエのケンジから今度はマゾな春画研究者。
鞭打たれるシーンのビビリ感が、後退りするへっぴり腰が最高。
でもなんとも愛すべき可愛らしさ。
安達祐実も久々に水を得た魚・・・こちらも新境地を開いた。
昼は和服に白い割烹着で、かつお節をすりすり、お出汁をとり、
夜は変身して鞭を振るって、快感を与える【サドの女王様!!】
男性の願望が込められてますね。
内野聖陽さんは対談で、R15に収まって
本当に安心したと仰ってました。
疾走するヒロインが心地よい
「春の画 SHUNGA」と公開時期が重なったのは良かったのか悪かったのか。レビューを読んでいても今一つどんな映画なのかよく分からなかったので「春の画」の後から観に行った。変わり者の春画研究者を描いた映画だろうと思っていたのだが、意外にも春画はモチーフの一つでしかなく、いわゆる艶笑譚、セックス喜劇に属する作品だと分かった。
これは褒め言葉である。1970年代ぐらいまでは日本映画にもセックスを題材にして明るく笑い飛ばす映画が多かった。それ以降は一部のピンク映画を除けばセックスは苦しい恋愛や深刻な不倫をテーマとした映画の添えもの扱いとなり性行為を大らかに楽しくとりあげた表現は後退することになった。海外でも同様な傾向がありウディ・アレンなど一部を除けばセックスを楽しく表現する映画作家はいなくなった。(韓国のパク・チャヌクはそれができる監督の一人。本作とパクの「お嬢さん」は似通ったところがある。春画の鑑賞会からの単純な連想かもしれないが)
本作はセックスをテーマとした、明るく楽しく柄の大きな作品である。
大きく貢献しているのがヒロインの弓子を演ずる北香那。柄本佑演ずる辻本が劇中で弓子のことを「感情ダダ漏れ」と評するが実に直情径行の疾走型ヒロインである。文字通りの疾走であって終盤姿をくらませた春画先生が彼女をラブホテルに呼び出すところ、走って走ってホテルに突入し回転ベットに飛び乗って「はいどうぞ」といいながら服を脱ぎだすところ爆笑してしまった。
実に気持ちよい弾けぶりである。この映画のヌケが良いところは彼女の演技に依るといっても過言ではないと思う。ファンになってしまった。あまり期待していない映画だったのだが収穫があったと思っている。
性愛を描いているのに、エロティシズムが皆無
主役の二人、一郎と弓子が惹かれ合う経緯に、説得力がまったく無い。弓子のほうは若い女性なので、風変わりな先生に勢いで恋してしまうのは分からないでもないけど、先生のほうはそれなりに年齢も重ねて、人生の修羅場もくぐって来ただろう大人の男なのに、まだ知り合って日も浅い弓子に、彼女なしでは生きていけないほどのめり込むというのは、ちょっとあり得ないかなと、、、
なので途中からは、春画に絡めて、登場人物たちの多彩なセックスがメインテーマになっていくけど、エモーショナルな要素がほぼないので、まったくエロティシズムを感じず、単なる運動のようにしか見えなかった。それならそれで、もっとコメディに振り切ってしまえば良かったのに、変に情緒的エピソードを差しはさんだりもしてきて、中途半端。
さしもの内野聖陽の演技力をもってしても、あの人物像に説得力を持たせることは難しく、期待していた作品だっただけに残念だった。
変態漢
春画に鞭
魂の解放
喫茶店で働く春野弓子は退屈な毎日を過ごしていたある日、“春画先生”こと春画研究者の芳賀一郎に出会い、奥深い春画の世界に心を奪われる。
春画に没頭するうちに芳賀自身にも惹かれるようになり、編集者の辻村や芳賀の元妻の姉・一葉を巻き込んで弓子の性が解放されていく。
これぞ偏愛映画。最高だった。
弓子が芳賀の家で最初の手解きを受けるシーン。
あの少しの説明だけで一気に春画の魅力的な世界に引き込まれる。
「後半春画関係ないじゃん」って意見が多いのも分かるんだけど、この映画は春画を通して性と愛の根元に辿り着く現代の春画。
春画が時代に応じて変化していったように、性のカタチも変幻自在。
ラストの怒涛の展開?はそういった性に対する監督なりのアンサーと感じた。
「春画をただの猥褻物と思っていないか」
というような問いから始まるこの映画だが、私は今まで春画は江戸の芸術だと思って来た。
ただこの映画を通して春画は芸術的な側面だけではないということに気付かされた。
何もカッコつけることはない。
春画は紛れもなくエロなのだ。
ただし、そのエロは特別で猥雑なものではないあくまで日常。
当時の江戸の人々の生き様をありのままに描いたものなのだと知ることができた。
ある意味、伝統工芸品みたいなものなのかもしれない。
そして特に印象的だったのが、「笑い絵」とも呼ばれるように老若男女が大勢で見ながら楽しむ娯楽的なもの存在であったこと。
江戸の性文化がどんなものだったかは断片的にしか知らないが、コンプラだの猥雑だのとやたら閉塞的な現代日本ももっと性をオープンにしても良いのではないかと強く思う。もっと己に忠実に性を楽しめば良いのだ。
そして、特筆すべきはなっと言ってもヒロインの北香那。
鑑賞動機の一つでもあった彼女は最高にカッコ良くて最高に可愛くて、セクシーで知性的。
そういう役だとは知らなかったためかなり衝撃的ではあったが、それをあたかも何もないかのように自然に演じていることの方がより驚きだった。
喜怒哀楽を出し切り、エロスを体現する姿はまさに春画的とも言える。
好きな俳優の新境地が見れて、さらに彼女が好きになった。
これで気になった人は是非バイプレイヤーズのジャスミンも全然違うので見てみて欲しい。
性は日常、愛は狂気。
その2つが重なった時とんでもないエネルギーが人間を人間たるものにする。
性について言いたいこと全部言ってくれていた。
人は選ぶ作品だがとても好き。
今度は春画を現物で見てみたい。
現代版の春画を鑑賞したのかもしれません
鰹節は何か意味が?
ホテル裏で風に傘が飛ばされていくシーンが印象的
かつての日活ロマンポルノ的な風合いを感じさせる懐かしくも現代のポリコレダイバーシティにも配慮した(風刺した?)喜劇(邦画なのでコメディではなく・・)作品である。冒頭喫茶店で店員の北香奈がコーヒーカップを持って立っているところに地震が来て「私に激震が走った」というモノローグ、このシーンでもう心を掴まれ良い映画であることを確信した。
中盤の軽快な音楽にのせて進む春画界あるある的なシーケンスは伊丹十三映画を想起させちょっとグッとくるものがあった。内野聖陽は硬軟大きく演じて適役なのだが、ちょっと控えめでもっととことん突き抜けて欲しかったのが残念。だが期待していなかった安達祐実が、あんたにはこれしかできないだろう!というはまり役で拍手!
単にヘタクソな映画。
いやー、これは「ポリティカル・コレクトネス」がどうちゃらとか金輪際関係ないですね。ただ単にヘタクソな映画。俳優もそうだけど、それ以上に監督が映画というものを舐めきっている。編集も画角も照明もゴミ溜めになっている。こういう無教養で不器用な年寄りに映画なんか作らせちゃいかんのだ。あまりにヘタすぎて「映画」に到達していないので、性愛がどうのフロイトがどうのとか、まったく笑止千万。老害監督はこれがエロくて笑えるつもりなのだろうし、いまだに前世紀を生きている老害観客はそれを喜ぶだろうけど、まあ老人同士で好きにやっててとしか言いようがないです。
禁欲が意味を持つ/アンチPC
2023年。塩田明彦監督。春画研究者(春画先生)と離婚歴のあるアルバイト女性の愛の行方。男に翻弄される女性が主人公だからというわけでもないだろうが、とにかく春画先生が現代社会での許容範囲を大きく超えて自己中だし、他の男どもが(女も)平気でセクハラを繰り返すので、これで恋愛映画が成り立つのだろうかとひやひやしっぱなしだった。しかし、逆に考えると、昨今の恋愛映画がいかにPC(ポリティカル・コレクトネス)に縛られた狭い領域に収まっているのかを考えさせられた。そういう意味では大胆なアンチPC映画だった。あっぱれ。(感情移入できずに批判する人が多発しそうだが)
春画が題材だけに、近代以前の日本のおおらかな性の世界を描くのかと思いきや、それも描いてはいるものの、メインストーリーは、春画先生の禁欲(喪からの回復)をいかに克服するのかということ。「おおらかな性」は「禁欲」が意味を成すための背景に過ぎないのだ。ところで、離婚歴のあるアルバイト女性が働く喫茶店名「フロイデ」はドイツ語で「喜び」「歓喜」だが、日本語ではフロイトと通称されるあの精神分析の創始者のドイツ語名にeがついただけでもある。この映画の内容自体、第三者を巻き込んだ倒錯的な性行為とか、いわゆるSMを通じた快楽とか、フロイトの性理論の範囲内にあるともいえる。そして、フロイト理論が19世紀的な家父長的で禁欲的な性意識を前提としてたことはよく知られている。そう考えると、PC的にあまりに問題があるのは、フロイト的な前提があるからだといえるのかもしれない。
女性の裸体を隠微な欲望や権力的な陰影のまったくない、あっけらかんとした文脈で描く無頓着さがある一方で、男性優位の性的秩序に従順な女性たちがいずれも小柄でかわいらしい似たタイプであるという特定の女性像への固執もみられる。とにかくいろんなものがごちゃごちゃと放り込まれていて、くらくらする映画だった。
何が正しいのか、何が悪なのか、何が聖なるもので、何が愚劣なものなのか。
R15+指定。史上初、無修正の浮世絵春画上映。そう聞くとどこか猥雑な印象を持ちかねるが、鑑賞後の気分はとても気分がいい。自分の美意識に、卑下ることなく、日和ることなく、純真さを持って芸術に触れようとしている愛すべき人たちがこの映画にはいるからだ。
とにかく、北香那の表情がいい。この役はこの子こそ似合う。まぐわう男女を目の前にして、紅く火照った顔をする北香那。しかしそれは画が発する直接的なエロスに興奮しているのではなく、男の視線や女の仕草に隠された感情を感じ取って悶えている。その高揚した気分が見事にこちらに伝わってくるんだよな。この映画的に言うと「心のリミッター」を外した時がいいのだ。これがフェロモン駄々洩れの女優が演じてしまうとエロ映画になってしまうのだけれども、まだ幼さが残る肢体であり、走り方に鈍さもある彼女が演じるからこその味がある。しかも、時たま凛とした色気を見せる。
内野演じる芳賀の言葉も含蓄がある。「セックスは一種の運動」とか「痛みこそが生きているという感覚を呼び覚ます」とか、ちょっと世ズレた感覚があってこそ春画をしっかりと芸術として味わえるんだろうなあ。あの崇高なるマゾヒスティックな美意識が成せるものだ。その気分は、尊敬ではなくてややバカバカしさも含まれるのだけれども。多分僕はこの先、堅いかつおぶしを見るだけで、さらにはシャカッシャカッと削る映像か動作を見れば尚更、この映画を思い出してしまうかもしれない。
先が読めないとは、この映画のことかと
よくミステリーで先が読めないとか宣伝しますが、この映画の方が当てはまるんじゃないですかね。どういう終わり方になるんだろうか? ずっと考えてました。
映画は大満足でした。
なんか、ジェンダーを声高に叫ぶような著述家、作家、活動家の特に女性には受けが悪そうな内容ですが、あくまでも、難しく考えないエンタメとして楽しめばいいんだと思います。
塩田監督は初期の作品と、前作「さよならくちびる」が大好きでやはりオリジナルを撮ってこそなんだと思います。独創性というか、こんなストーリーは中々思いつきません。
映画を観ると勉強になります。セキレイのこと、四十八手のこと、ホタルのこと、応挙の白のこと、そもそも春画のこと、いい歳して目からウロコの新知識がたくさんでした。
北香那さん、わたしがテレビを観ないせいかもしれませんが、名前も顔も、今回まで存在を知りませんでした。なんか常盤貴子さんの若い時みたいかなとか考えてましたが、しっかりとした役作りと演技でした。セリフも良かったです。
こんな若くて可愛い女優さん、まさか露出ありなのか?展開的にはありそうだな、R15は春画モロダシのためなのかな? などと下品なことを考えながら観てました。ネタバレは止めます。
なんか映画らしい映画でした。塩田監督、素晴らしいです。最後に、柄本さん痩せてるわ。
終始意味が分からない(笑)
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