劇場公開日 2023年8月19日

オオカミの家のレビュー・感想・評価

全81件中、21~40件目を表示

5.0マスキングテープ

2024年3月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

この映画の制作方法や、テーマの社会的背景については色々なところにたくさん情報があるので触れない。

とにかくすごい映画。「アニメ」の意義と創造性の本質に触れるようだ。
立体の人形はおそらくマスキングテープで作っていると思われる。マスキングテープを使っているという関連しかないけど淺井裕介さんの制作方法を想起した。思えば彼もマスキングテープを貼っては絵を描き、剥がし、立体にし、泥で壁に絵を描き、消しながら描き、最後には消す。
淺井さんの制作をコマドリ撮影したら、おそらくそれは「アニメ」(ものに魂が宿る)ように見えるのだろう。人間の根本的でシンプルな創造性と時間、それを錯覚によって生命のあるようにみせるアニメという手法の繋がりをおもった。

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md

3.0何気に頭良い

2024年2月12日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

難しい

TBSラジオ「アフターシックスジャンクション2」で話題になっていたので鑑賞。
そういえばナチスの要塞は「狼の巣」だったけど関係あるかな。
日本人はあんまり狼怖がらない印象。
身近にいないからね。実際人襲うのかな?
家という共同体。家自体がキャンバス。
制作される過程までも表現の一部。
なんだか生成AIを連想した。
小鳥がぴんぽこ飛び回るシーンや手のひらから花が出るシーン好き。
正直思ったより長くて途中でうとうとしてしまった。

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かやは

2.5害虫駆除の専門業者を呼べない家

2024年1月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

難しい

村から逃げた少女が森の家で暮らす話。
奇妙で不気味でよくわからない作品。
コマ撮りの努力は評価できる。

良い点
・芸術的

悪い点
・ひたすら静かな語りで眠くなる

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猪古都

4.5子守唄の魔法がかかる

2023年12月16日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

圧倒的な労力にクラクラきてしまう。
ストップモーションアニメなので、視点がちょっと移動していく場面でも、連続した塗り直しを余儀なくされている。おいおい、どんだけ時間かけてるんだよと想像すると、観ているだけで疲労がたまるが、刷毛の筆致や、絵の具が垂れていく跡を生かしたアナログな味わいは、素晴らしいし好み。

今作は、ピノチェト政権下のカルト的なドイツ人コミュニティを題材にしているとのことだが、冒頭の実写部分と、鉤十字から窓枠を描くという象徴的な表現が一回出てくるだけなので、ナチスうんぬんより、「コロニーは蜜の味」と感じてしまう支配層と被支配層の関係を普遍的に描いた作品という感じがした。
コミュニティの中でミスを犯した被支配者のマリアが、罰から逃れるために、他者の家に住み着いて、今度は自分が支配者になって3人だけのコミュニティをつくるという閉じた入れ子構造の連鎖は、案外、ありとあらゆる所で見られるのではないだろうか。
そうした連想を観る者の内側に生じさせるところが、この作品のアートとしての力強さだと思う。
また、この作品の決着が、マリアが自ら望んで被支配に戻るという所も象徴的で、「ソウルの春」に出てくる「人間という動物は、自分より強い誰かに導かれたいと願ってるんだ」というセリフを思い出した。

実は、かつて劇場で鑑賞したのだが、途中から爆睡してしまい、レビューを諦めていた作品。
今回YouTubeで無料公開との話を聞いて、リベンジした(2025.9.15)が、やっぱり眠気を誘われて、何度も見返す羽目になった。決して退屈な訳ではないのに、それこそ劇中の子守唄の歌詞の通り、目に砂をかけられているみたい。

皆さんはどうだったのかとても興味があります。

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sow_miya

3.5独特で卓越した世界観

2023年12月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

知的

映像の独特な表現と世界観は昨今の作品の中でズバ抜けていました。
ストーリーはちょっと分かり辛く、眠気が襲ってくる場面もありました。

結論を求めて鑑賞するよりも、
アート作品として感覚的に楽しむ方が良いと思いました。

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Omi

4.0心削られるが手間のかかった素敵な作品

2023年11月27日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

知的

難しい

この映画を観る前に、コロニア・ディグニダを知っておいた方が良いと聞いたので、少し調べて粗方どんなものかを知ってから観た。すると、主人公の恐怖と孤独で心が疲弊していく過程の理解が深まった。心削られながら、手間暇のかかった作風に感心もしつつ‪、気持ち的に忙しい映画です。エンドクレジットが流れても終わりではなく、の後に、詩が流れるので最後まで観ることをお勧めする。もうメディアが発売されているが、収録を期待したその詩は未収録でがっかりした。併映の「骨」も未収録。

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二階堂

4.0マーリーアー

2023年11月26日
iPhoneアプリから投稿

閉鎖的な空間の中で、音声もひそひそ声だらけで、
ちょっと子守歌のよう…
コロニア・ディグニダが元ネタと聞いていたので、
もっと色のないものかと思ったけど
こんなにもカラフルでファンタジーとは。
ちょっと寝そうになったけど
「マーリーアー」の声で覚醒(笑)

クレイアニメだとゲロもファンタジー
そしてクレイアニメ独特の
自由自在な描写技法が素晴らしかった。

でも最後は?救いがあるのか。
マリアにとっては救いだったのか?

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おんこ

2.0評価は微妙

2023年11月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

チリ出身の二人組監督作品が制作したストップモーションアニメ。何とも言い難い雰囲気の作品で評価は微妙。個人的にはまったく楽しめなかった。

2023-182

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隣組

4.0映像の寓意

2023年11月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

退屈するところなんて一瞬もなかったですね。
映像に目を奪われ続けました。

ストーリーの細かいところはこれから知識を得ようと思いますが、暴力の影を読み取れれば、あとは心象と恐怖が図像化されているという視点で見ることができると思います。

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Pocaris

4.0マリ〜ア〜〜 マリ〜〜〜ア〜〜〜

2023年11月9日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

難しい

チリ南部のドイツ人が作ったコロニーに暮らす美しい娘マリア。
彼女は大切にしていた豚を逃してしまい、厳しい罰を受ける。
耐えきれなくなった彼女はコロニーを抜け出し、森の中の廃墟に迷い込む。
するとそこには2匹の豚がいて、マリアは「アナ」と「ペドロ」と名前をつけ自分の子供のように可愛がるのだが……

ナチスの残党がチリに作ったコロニア・ディグニダをモデルに描いたストップモーションアニメ。
コロニア・ディグニダについては『コロニアの子供たち』とWikiで簡単に予習済み。
『コロニアの子どもたち』ではコロニアの内情や実態を客観的に取り上げていたのに対し、本作ではコロニアに収容されていた人たちの精神的な悪夢を主観的に描いている。
マリアが逃げ込んだ廃墟での生活はほとんどがマリアの精神世界。
「眠るのは嫌い 夢を見るから」というフレーズがシニカルに効いている。
直接的な描写はないのだが、独特のグロを感じる。
『骨』同様裏に隠されたとてつもない恐怖をふんわりと感じる居心地の悪い恐怖だった。

恐怖度に関しては予習しない方が良かったのかもしれない。
「よく分かんないけどなんかヤバくない?」
これがこの監督コンビの味なのだと。
コロニアを知った上で不穏て平穏なこの意味不明な世界観を観せ続けられると、正直少し退屈にも感じた。
さらに子守唄で睡眠誘導してくるので、夢と現実の間を漂うことに。
「眠るのは嫌い 夢を見るから」の言葉の如く、鑑賞後に友達との予定をすっぽかすという悪夢を観たのはまた別の話。
ともかく、不穏な空気は味わえるが個人的には変に期待し過ぎてしまったという印象。
ただ、次々と姿を変えるアニメーション技術は唯一無二で素晴らしく、アニメーション作品としては絶対に観ておく価値のあるものであった。

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唐揚げ

3.0ただ凄いしかない!

2023年10月23日
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内容はもう理解できずw
ただただ映像が凄くてある意味釘付け!
本当に初めて観た作品すぎて凄かった!
あの作品を長年かけて作ったのがサイコすぎるw
アートな映画でした。

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AK

4.5悪夢的、しかし文字通り「厚みのありすぎる」映像が強い印象を残す一作

2023年10月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

予告編からその不穏かつ想像を超えた映像美によって、「怖そう、でも観たい」という期待を振りまいた本作。

実際の作品は、同時上映の短編『骨』と共に、クリストバル・レオン、ホアキン・コシーニャ両監督の、まさに奇想天外な映像感覚と、それを実現するために投じた膨大な時間と労力にただただ圧倒される70分間でした。

予告編でも強く感じられた悪夢的世界観は、予想通りどころか上映時間全てが同じ熱量を持った映像であると言ってもよく、もはや終盤は感覚が麻痺するほど。忘れてはならないのは、本作の世界観はチリの歴史や政治的暗黒面を強く反映したものであるということ。だからこそ、マリアを追いかけるオオカミの不気味な声の恐ろしさが最終盤になってさらに際立ちます。

本作では、キャラクターを構成する主要な素材である、細長い紙などを、動作のたびに解きほぐし、また結びつける、という手法で多くの動きを表現しています。そのため、ほんの数フレームの映像でも、それらを撮影するためにどれだけの時間と手間を要したのか、想像できないほど。

モーションストップアニメに関心のある人には特に、『JUNK HEAD』(2017)、『マッドゴッド』(2021)に並んで、必見の作品と言って良いでしょう

。極めて優れたアート作品として見ることも可能だけど、映像とオオカミの声は間違いなく脳裏に刻み込まれることになるので、この点だけ心して鑑賞に臨みたいところ!

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yui

3.0チリの作品

2023年10月9日
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鑑賞方法:映画館

貴重な作品ですね!

おもしろいアニメーションだけど、なぜオオカミは登場しないの?

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完

4.5あの台詞は観客に向けて…?

2023年10月8日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

知的

難しい

初見は事前情報なし、2度目はパンフと考察サイトを見て鑑賞しました。

美しく不気味にうつろうアニメーションと随所に散りばめられた不穏な音が異様な雰囲気を盛り上げていて、それだけでこの作品が好きになりました。

ストーリーは初見はカオスで、特に一体誰がオオカミなんだー???状態でした。情報を仕入れると登場人物の関係性が入れ子構造になっていたとは。(共同体の指導者→少女↔子ども達)

内面化された価値観から逃げられなかった少女が痛ましく、また国や家族など、所属している集団の価値観を多かれ少なかれ内面化している自分も他人事ではないと思うとホラーです。ラストの台詞はそういうことなのかなと感じました。

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ニャーコ

2.0よくわからず

2023年10月7日
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鑑賞方法:映画館

映像が不思議だな、どうやって撮影したんだろうな、ということで星二つ。ストーリーはさっぱりわからずでした。

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khapphom

3.0コロニアル・ディグニダ・・?

2023年10月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

予告編を見て、その不気味な映像に驚き、調べたら県内で上映中だったので早速、観に行きました。

この映像を作るのに、どれだけの労力が費やされたか。
製作に思いをはせながらも正直、途中で飽きた。
だって単調なんだもん。

ただ発想の原点らしい実在のコミューン「コロニアル・ディグニダ」ついて調べたら、けっこう興味深かった。
映画からは「チリにあるアーミッシュのようなコミュニティ」といった印象を受けたけど、ネットで得た情報が正しければ全然違う、怖ろしいコミューンらしい。
不謹慎かも知れないが、映画のネタとして面白そう・・。

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Syouiti

3.5パンフレット必須

2023年10月2日
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鑑賞方法:映画館

もう、夢に出てきそうなストップモーションアニメ。内容はパンフレットを買って反芻した方が良いと思う。自分は内容よりも、よくぞ、このような作品を作ったことに敬服する。

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hanataro2

4.5制作十か条にどんな映画か集約される

2023年10月1日
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これはカメラによる絵画である
人形はいない
全てのものは彫刻として変化し得る
フェードアウトはしない
この映画はひとつの長回しで撮られる
この映画は普通のものであろうと努める
色は象徴的に使う
カメラはコマとコマの間で決して止まることはない
マリアは美しい
それはワークショップであって、映画セットではない

上記がこの映画の全てであり、これは正確に遂行されている
映画館で観て欲しい映画、絵画、彫刻である

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SPEC2 THEEND

5.0悪夢のような世界を追体験

2023年9月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

知的

難しい

 家の壁にドローイングされた絵と、紙や粘土で造られた人形などを組み合わせながら、悪夢のような映像世界を追求したストップモーションアニメ。

 二次元の絵と三次元の人形をシームレスにつないで見せたテクニカルな表現が白眉の出来栄えで、これまでに見たことがない斬新さに圧倒されてしまった。
 こうした映像体験はストップモーションアニメの大家フィル・ティペット作の「マッドゴッド」以来である。両作品のテイストは全く異なるが、刺激度というレベルでは甲乙つけがたい毒とアクの強さで、まったくもって前代未聞の”映像作品”である。

 ただし、純粋にアニメーションの動き自体のクオリティは決して繊細とは言い難い。絵や造形物も雑然としていて、何となく前衛っぽさが漂う作りだと思った。
 逆に言うと、この洗練さに欠ける作りが、全体の異様な作風に繋がっているとも言え、結果的に他では見たことがないような唯一無二な怪作になっている。

 物語自体はシンプルながら、様々なメタファーが込められているため観る人によって如何様にも解釈できそうである。

 鑑賞後に調べて分かったが、マリアが脱走した集落はピノチェト軍事独裁政権下に実在した”コロニア・ディグニダ”を元にしているということである。これはある種のカルト集団だったようであるが、当時の政権とも裏では繋がっていたと言われている。
 本作は物語の構成も少し変わっていて、その”コロニア”が対外的な宣伝を目的に作った映像作品…という体になっている。ただのダークな御伽噺というより、政治的なプロパガンダになっているあたりが面白い。もちろんそこには皮肉も込めているのだろう。

 製作、監督、脚本はチリのアート作家クリスタバル・レオンとホアキン・コシーニャというコンビである。本作が初の長編作品と言うことだが、こんな”ぶっ飛んだ”作品を作ってしまうとは、一体どういう思考をしているのだろうか?常人には全く想像もつかない。
 尚、本作は元々は、各地の美術館やギャラリーでインスタレーションとして製作された作品ということである。企画から完成まで5年の歳月を費やしたということであるが、それも納得の力作である。

 また、映画上映の際には同監督作の「骨」という短編が同時上映されるが、こちらも中々の怪作である。

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ありの

1.5一体お金を払って何を見せられているのか…

2023年9月25日
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鑑賞方法:映画館

難しい

あれ?ルーム間違えた?と前説的な短編があった後(これもよくわからん😵🌀)本編に
ドイツからチリに移住してきたドイツのコミューンでの話
このコミューンから脱走した娘の話
娘は森で迷子になって、空き家を見つける そこにコブタが二匹いて、何故かコブタが人間の様相を呈して、人間化していく 回りにはオオカミがいて外に出ることができず、食料が尽き果て、しまいには可愛がって育てた豚に食べられそうに…
因果応報というか、コミューンのなかで皆と協調しながら生活しなさいと言いたかったのかどうか…
皆の感想を読んでみます

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ろくさん