哀れなるものたちのレビュー・感想・評価
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評価の高さにびっくり
アカデミーがらみなので観ました。
自分的にはいまいち。
話と言うか言わんとしてるところは
素晴らしさを感じるけど
見せ方はこれしかなかったのかな?
なんかずーっとセックス。
でも、合間に響くような言葉が出てきたり・・・
でもやっぱりそんなにセックスしなきゃいけないの?
って方が先にきてしまう。
観る人を選ぶ作品だなー。
邦題が素晴らしい
現代版「フランケンシュタインの怪物」
Disney+で鑑賞。
ヨルゴス・ランティモス監督の作品は本作が初めましてだけど、「ロブスター」「聖なる鹿殺し 」「女王陛下のお気に入り」のタイトルは知っているし、監督の評判は噂には聞いていた。
本作に限れば、寓話的というか“作り物的”な世界観や色使いは、ウェス・アンダーソンっぽみを感じ?
本作の原作となる1992年に発表されたアラスター・グレイの同名小説は未読なんだけど、橋から投身自殺をしたエマ・ストーン演じる女性の遺体を手に入れた天才外科医ゴッドが、彼女のお腹の子供の脳を彼女の肉体に移植。ベラと名付けて育てつつ経過を観察しているという物語は「フランケンシュタインの怪物」の再構築というか、現代版アップデートという印象だった。
本作の主軸は、主に様々な男たちとのセックスを通してベラが“セカイ”を知り、やがて自己を確立するわけだけど、そこに悲壮感がないのは、それらが常にベラ自身の選択であるからなんだと思う。
逆に、父親に虐待され他の愛し方を知らないゴッドや、無知なベラを思い通りにしようと駆け落ちするも結局ベラに依存していくダンカンなど、本作に登場しする男たちは常に何かに縛られ、不自由な思いをする「哀れなるものたち」だという事が物語を通して明らかになっていく。
そういう意味では哲学的だし、フェミニズム的な物語とも言えるけど、ポップで軽やかな映像世界がそうした思想を上手く包み込んで、観やすくしていると思った。
苦手系かと思いきや。。。
人間全てが哀れに感じる映画
まぁ賛否両論あるとは思うけど、素直に面白かったよマ王は😁
てっきり「フランケンシュタイン」の亜種映画だと思って観たら全然見当違いでソコだけかなと(流石は前情報を調べないマ王)
でR18だったけどコレで成人指定は映倫厳しくないか?
エマ・ストーンのSEXシーンをエロティックに感じながら鑑賞する輩も無くは無いと思うけど、マ王は普通に観れたぞ←オカシイのかな?
ていうかこの映画で欲情する人間は哀れだ🤣←エマ・ストーンがそんなに美しくないのかもしれない
グロシーンも思ってたのとは違ったし、つくづく映倫の基準に疑問符だらけなマ王です🌀
内容は一人の女性の成長記であり一人の女性がどれだけ虐げられてるのか(現代でもね)というテーマだと感じたけど、原作読んでないからなぁ😅←感想文だからね
登場人物のほぼ全てが何らかの欠点があり、映画では殊の他に大きく誇張して描かれている😶
その姿に違和感が無いのは転じて自分自身にも存在する部分なんだろうと思ったマ王だったので、自己啓発セミナー的な映画なのかもしれない😵💫
兎に角、エログロを期待して観に行くと肩透かしに合い、内容が理解できたのならハンマーで殴られたような衝撃を受ける映画ではあります✨
でもココの舞台って地球ではないよね😳←コレも見当違いかも
最後までオチを解らせない作りはマ王的には満足でした😁
映画館での鑑賞オススメ度★★★★☆
エログロ度★☆☆☆☆
エマ・ストーンのセクシー度(★は個人に任せます)
様々な弊害が待っているかもしれない、でも自由に生きろ
熱烈ジャンプ!そして哲学する身体
前半はケン・ラッセルが作ったような映像で痺れた。衣装も室内装飾も家具も小道具も建築もリバティ・スタイル、アール・ヌーボー、ゴシックが混淆して、空の色も海の色も音楽もどぎつい悪夢のようだった。カメラが魚眼レンズみたいで自分の目もぐるぐるした。
哀れなる複数形:Poor THINGS。ゴッドは父親による荒療治で哀れなるものを持っていない。持っている者は仕事に邁進し感情を抑え他者を束縛し他者の快感を禁じ「自分の」子どもを生ませることが第一と思いこんでいる哀れな複数形。マイ・フェア・レディがどこかに居ると夢想している哀れな複数形。
ベラはピグマリオン効果からも自由、完全に解き放たれている。私のすべては私のもので誰かのテリトリーではない。自分で気持ちよくなれることも方法も知っているし、選ばれるのでなくて自分が選ぶ。男性がリードするのが決まりの社交ダンスでもベラは一人で自由に踊る。
エマ・ストーン=ベラの濃い眉毛に漆黒の長い髪はフリーダ・カーロのようで暑く熱い。知性と感性がどんどん磨かれて瞳の力も強くなる。ハンナ・シグラ(何歳になっても素晴らしい。俳優だからこそ顔をいじってはいけない)が演じる"なんでもどんとこい”マーサとベラの出会いと会話はとても笑えた。ベラはマーサから、言語化する自由、読書の楽しみ、豊かな語彙、批判能力を素早い速さで吸収した。そして死なざるを得ない多くの子どもたちに対する想像力と悲しみをもう既に自分のものとしていた。
おまけ
色んな方々のレビューを拝読し不完全でも自分の考えをまとめたくなりました。この映画で最も大事なテーマは女性のセックスです。そのシーンが多いのには理由があります。ベラはいやいやでなく思わせぶりも焦らすことも媚びることも挑発も形だけの恥ずかしポーズもしません。したくなったら「熱烈ジャンプしよ!」と自分から相手に言います。思いっきり気持ちよくなって楽しみます。相手が休憩必要になったら、そうなんだ、と学習して無理強いしません。自分の体のこともよくわかっています。いきなりの人にはもう少し私の方の準備が必要なのでは・・・と言います。社会(異性愛男性メイン)が形成した枠組みに閉じこめられ内面化した人達に向かって、縛られなくていいんじゃない?自分が選ぶことじゃない?とベラは言ってる気がします。自分の体が感じることを禁じる他者は一体どこからそんな権限を得ているのでしょう?以上のことを全部伝えるには山ほど多い裸シーンは必然でした、壮大な旅と人との出会いと共に。
絶望して一度自殺したベラがその絶望の理由を知らなければならないのは、聡明に成長した彼女にとって避けて通れないことでした。だから以前の夫の元に一旦戻ったのです。このお話の最初から最後までが理路整然、私たちに大きな笑いと大きなメッセージをプレゼントして貰った思いです。
雰囲気が良かった
予告で不思議な感じのお洒落な意識高い映画だなぁ、と思って、後はアカデミー賞とかそういう権威につられて観た。
実際現代じゃなくて、でもリアルな昔ではないファンタジーがまぶしてある世界観で、色とか音とかが映画館で観ていて気持ち良い作品だった。
たまに凄くバッチいというか、直視しがたいものも沢山あった。生々しいって言葉が合ってた。エマ・ストーンの全裸を沢山観た。アメイジングスパイダーマンの時に見たかったな。
ストーリーはハッピーエンドなのかよく分からなかった。
主人公が、観ていた僕の思い通りに成長しなかったところが、ある種のリアルを表現していたのかもしれない。
死体を見つけたら、普通に通報しましょう。
悪趣味なことはしないでください。
どうレビューしようかと迷う作品。笑 まず、当然のことながら、エマス...
どうレビューしようかと迷う作品。笑
まず、当然のことながら、エマストーンが良い。良すぎます。かなり振り幅のある難しい役だったのではと思う。
(最初の脳みそ子供の頃はちょいとオーバーな感じがあったかな~なんて個人的には思ったな)
濡れ場も、エマがやってるんじゃない、ベラがヤってるって思えて、セックスシーンの奥深さを感じた。
官能的にも見えるし、コントにも見える、みたいな。めちゃくちゃかっこよかったです。
内容は、割と笑った!意味わからんすぎて、え、なになに???笑 ていうおかしさ。
(ベラの「old clitoris」っていう表現にグッときました笑)
ダークな雰囲気の割に、ユーモアがあって、その辺のセンスは好きだな。
エマもプロデューサーをやってると知って、エマ自身も面白い人だから、いい感じで作れたんだろうなと。
ただ、思ったよりエンタメだったなっていうのが正直なところ。
題名が意味深感を出しているせいだろうか。
命を軽んじているのか、大事にしようとしているのか。
女として身体を売って稼いで、女としての快楽を求めるけど、女・男ではなく平等に自由を求めるのか、いや、女は全部欲しい。笑
男だって全部欲しい。色んな矛盾もひっくるめて、「哀れなるものたち」なのでしょうか。
ベラは最初の方に「性」という、人間に備わった原始的な楽しみを見出し、色んな経験をするにつれて、知的な楽しみも見つける。
言うたら人造人間なのに、誰よりも人間らしい。言葉を覚えて、自分の気持ちを表現できるようになっていくところが、確実な成長を感じさせる。
やっぱり、不条理や悲しみを覚えてからが成長だ!って思った。ないことに越したことはないけども。
衣装も映像も申し分なく、世界観を作り上げていた。
その豪華さのせいで、中身とのバランスが、個人的には少し混乱した。
監督の頭の中を覗くような感じで、なんだかこちらも、色んな経験をした!って思えるような作品。
ひとつの別世界として考えるのならば
エマ・ストーンの美しさたるや!(痩せすぎ)
少女、娼婦、聖母なベラに惹きつけられる。
実在の都市名を冠しつつ、バーチャルリアリティのような不思議空間での物語。
科学や常識、倫理などは脇に置くとして、登場人物が総じて濃い。
最も常識的なベラの婚約者が、一番影が薄い(お気の毒)。
世界観が本当に面白かった。
成人女性に胎児の脳を移植して、リボーンしたベラ。
どんどん経験を積み、世界を知り、成長し続ける姿に魅了される。
枠からバーンとはみ出した人を、誰も止めることができない。
同時に、彼女に母親がいなかったことを哀れにも思った。
癖が強くて、分かりやすいおいしさはない。
最初、刺激が強すぎて、毒かと思って吐き出したくなる。
けれど、また食べてみたくなるという禁断の食べ物(私にとっては、チョコレートやポテトチップス)みたいな映画。
もっと自由に生きていいんだなーと勇気をもらいました。
不思議な映像美で味わう「エロ・グロ・ナンセンス」
エロ・グロ~なんて古い言葉で申し訳ないけれど、戦前のサブカルチャーを思い出させる、露悪趣味的な監督の真骨頂が発揮されています。しかも、女性の描き方が秀逸です。
「女王陛下のお気に入り」でも見せた、魚眼(広角?)レンズによる歪んだ「覗きこみ画像」は、不思議の国のアリスのように身体が伸び縮みする幻想性を感じさせました。
ベラは幼いながら鋭い感性で、アリスのように不思議の国を旅しています。リスボンのキッチュなケーブルカーが面白い。やがて大人の女性として成長し、現実化した(その当時の)ロンドンに戻ってきます。構えとしてエロ・グロではあるけれど、さほど官能的ではない。むしろコミカルでシニカル、でもって男達の心理描写は意外にステロタイプで、プロットはナンセンス。
やはり、女優達が抜群に面白くて個性的なことを楽しむ映画です。もちろんエマ・ストーンは素敵ですが、マーサ女史を演ずる - ハンナ・シグラ(マリア・ブラウンの結婚)や、娼婦館スワイニー役のキャサリン・ハンターも魅力的でした。ハンナは80歳近いはずなのに素晴らしかった。キャサリンは舞台俳優なんですね。
エマがラ・ラ・ランドなど他の映画より背が高くシャキッと見えたのは、演出や撮影の仕方のせいでしょうか?今までもっと可愛らしい女優をイメージしていました。
終始堂々として気高い感じがよかったです。
「哀れなるものたち」では監督の真意が伝わらない
原題の「poor things」は、邦題では、「哀れなるものたち」と訳されている。そもそも邦題が、本作の真意をとらえていないような気がする。「poor thing」はネットで検索すると、軽い感じでの「かわいそうに」の意味だ。それを、「哀れなるもの」にしてしまうと、ベラの強い女性として成長していく姿が霞み、男に単に身体を預ける娼婦の面だけが誇張されてしまう。
おそらく、ランティモス監督が、「かわいそうに」と軽く言っているのは、ベラが、脳の移植による蘇生によって、運命は変えられないけれど、最初から作為的に操作されてしまったことに対する「かわいそうに」であり、かえって彼なりの怒りがこめられているような気がする。
一方男の観点から見ると、彼は、「哀れなるものたち」という邦題によって、男はみんな女をモノとしてしか考えていない、という代弁者にされてしまっている。
男性中心の社会に相対した、自由、平等の代弁者としてのベラを見よう。
男尊女卑の男たちのなれの果てを、しっかり凝視しよう。
ランティモス監督が、過去の作品(「女王陛下のお気に入り」、「ロブスター」、「聖なる鹿殺し」」の映像美、世界観を更に進化させて、ベラ演じるエマ・ストーンに、その集大成を託したという見方ができるから。
成長の過程である過度な性的描写には目を瞑り、高らかに自由、平等を謳歌するエマ・ストーンの美しさを堪能しよう。そうすれば、「哀れなるものたち」という言い方は、まるっきりのナンセンスだと実感できるはずだ。
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