哀れなるものたちのレビュー・感想・評価
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「生々しい描写」は もう少し控えめにしてほしいと思いました。
予告編で魚に乗っている女性の映像や
ミニチュアっぽい特撮映像を見て
テリー・ギリアム監督作の映像に似た雰囲気があったので
面白いかも・・・と期待して
「哀れなるものたち」
字幕版を鑑賞してきました。
以下ネタバレ
テリー・ギリアム監督作の映画で表現される、
空想と現実の対比描写や
特撮映像の雰囲気を期待しましたが
「哀れなるものたち」の予告編で見た
魚に乗る女性は
チャプターのイメージ動画なだけだったり、
ミニチュアっぽい特撮映像は
テリー・ギリアム監督作というよりは
ウェス・アンダーソン監督作の
お洒落模型表現のパクリっぽい印象でした。
そして
空想と現実の対比はなく、
虚構雰囲気を漂わせた背景美術演出で
マッドサイエンティストの謎技術がつくりだした生命体の
生々しい現実を表現した映画だったのが残念でした。
また広角レンズの使い方が下手だなとも思いました。
マッドサイエンティストの
不思議な謎の電気機械と
内容・正体などがはっきりわからない説明イラストで
雰囲気演出された謎の外科技法は
面白みが少なく、
生々しい描写でリアリティ感を強引に
押しつけてくるので
「謎技術」と「生々しい描写」の組み合わせの
雑な設定のためか
フィクションとして楽しめませんでした。
教育などによって整えられたりせず
自然のままの状態で育った「野生」的な
女性の主役の「生々しい描写」も
やりすぎで、下品な印象が強く、
大きなスクリーンで見せられてもな・・・
と思いました。
衣装デザインや船のデザインは
大きなスクリーンならではのディテール情報が
楽しかったので
そのぶん
「野生」的な女性の主役の「生々しい描写」は
もう少し控えめにしてほしいと思いました。
ラスボス的な将軍を
「謎技術」で山羊にしたラストは
山羊の虐待だったので
後味わるいなと思いました。
西洋美術の絵画などで表現される
残酷描写に抵抗がない層向けの
映画という印象の作品でした。
24-015
オトナの童話
ブッ飛んだけどスゴイ映画と言うしかない
ぶっ飛んだ、スゴイ映画を観てしまった…という感想です。あくまでもいい意味で。
数々のR18指定の映画はあれど、
ここまで真っ向から描かれると
それは、食べたり眠ったり…といった人間の日常の行為と何ら変わりません。
そればかり注目されがちですが、
人はこうやって成長していくのか…とまじまじと考える
真面目で、でもシュールな映画だと思いました。
1人の女性の驚くべき成長と純真無垢な様を前にして
「哀れなるものたち」は
ひれ伏すしかありません。
主人公ベラも、演じたエマ・ストーンもあっぱれ、です。
エマ・ストーンというと
私はずっとラ・ラ・ランドのイメージを引きずっています💦
もし、あの映画の中で、最後は有名な女優になった設定のミア=エマ・ストーンの人生が続いているとしたら、
相手役を演じたライアン・ゴズリングは、
「ミア、君はなかなかスゴイ女優になったんだね…」とつぶやくことでしょう。
まあよくこの役を引き受けたし、
製作側にも加わっているそうです。
これがアカデミー賞候補?
人の物差しは、人それぞれですが、私には全くマッチしませんでした。エマ・ストーンの演技は良かったのですが、作品としては理解できません。異種間の動物がでてきたり、最後は山羊人間がでてきたりして。←これらを登場させる意図が理解できませんでした。
本能と理性と感性を刺激する一作
公開を楽しみにしていた一作。
奇作でアート的な作品かと思いきや、中身はわかりやすい作品ではあった。
しかし、いい意味で期待を裏切られた。
奇抜な設定から、しっかりと人間の本能と、社会性と愛が新しい視点で描かれており、斜め上の行動をするベラから目が離せなかった。
セックスシーンだらけではあるが、最初は微笑ましくなるが、だんだんと生々しく、重くなってくる。人間が生きるのに性が深く結びついており、人間たらしめることが改めて感じさせられる。
体当たりで演じたエマ・ストーンにただただ脱帽である。
社会性を学んでいく過程でのさまざまな登場人物も癖が強くも魅力的である。
そして、不協和音と優美だが禍々しくもある、こだわり抜いた美術も長い映画を飽きさせない。
最後は丸くおさまってしまった感はあるが、人間の期待と怖さを感じるベラであった。
好き嫌いはあれど主演女優賞レベルです
予告CMをみた時は生理的に苦手かも…と思いましたが、解説やレビューをいくら読んでも作品のイメージがわかず、結局は気になって自分の目でみに行くことにしました。
フランケンシュタインでもマイフェアレディでもなく、もっと単純な成長物語のように感じました。性的なシーンが多いですが、動物的で色気がなく、あぁ人間も動物だわという気分になります。
かなりファンタジックで非現実的な衣装や装置、演出があまり私の好みではありませんでしたが、とにかく主人公を演じたエマ・ストーンから目が離せず、ベラが次にどうするのか、どうなるのかが気になって見守ってしまいます。いかに彼女が真剣に役や作品に向き合い、全身全霊をささげて演じているのかが見て取れて感動しました。
くせの強い内容で好き嫌いが分かれるとは思いますが、たとえ映画自体が嫌いでも、この演技はアカデミー主演女優賞レベルではないでしょうか。
ヨルゴス・ランティモス × エマ・ストーン
とんでもないムービー
とっても文学的
人生謳歌
R18指定で奇想天外な話しだけど、ただの
所有物とされ感じてきた主人公ベラ・バクスター
は飛び降りを。
科学的実験も大好きな医師、ゴッドにより蘇生。
胎児の脳を移植され生きて行くお話。
行動、言動やシーンもかなり枠外ではあるが
徐々に知性と感情を身に纏っていくベラ。
自由を手に入れる為に出た冒険の旅立ちが
自分自身を築いていき、人生謳歌をしていく。
そして物扱いをしていた男性達を蹴散らす。
男性社会の権力により社会追放を受けてた時代。
性に対して自由な欲望を吐き出せなかったフェミニズムを主張してる感じもする。
エマストーンの陰と陽の演技は凄かった。
不協和音は頭がクラクラする程の余韻が
あり、心に残る色彩と世界観。
所有物では無く自由の権利を訴える。
男の支配力は哀れ。
哀れなものは誰だったのかを突き付けられた
映画でした。
『ベラ・バクスター』の世界を知る冒険
主役の『ベラ・バクスター』を演じる『エマ・ストーン』は
自身がプロデュースも兼ねる熱の入れよう。
それだけ本作の映画化を強く願ったということだろう。
そこで魅せるのは役者魂。
〔女王陛下のお気に入り(2018年)〕より更に過激に。
よくみればレイティングは「R18+」とされており、
予告編でもその類のシーンは一切無かったので
かなり虚を突かれた思い。
もっとも、余禄として嬉しくはあるのだが。
とは言え本作のテーマは女性の自立と解放。
型や枠に嵌めようとする社会や世間、
なかんずく男性からの。
綺麗ゴトを言い、
最初は自由に振る舞わせていても、
次第に束縛が強くなるのは、ありがち。
または最初から
女性を自分の所有物としか思わない者まで。
そこからの解放が終幕に向け、
うねるように紡がれる。
本編は若い女性が橋の上から身を投げるシーンで始まる。
彼女が次に目覚めた時には、
全ての記憶はおろか、脳もまっさらの状態。
そこから、驚異的なスピードで
しかも貪欲に知識を吸収する。
そこで再び『エマ・ストーン』の演技の素晴らしさである。
とりわけマリオネットのようなぎくしゃくとしたムーブと、
舌足らずのしゃべり方、
好奇心丸出しの表情も、観客を圧倒。
劇中ではそれを蠱惑と捉え、
入れ込む者が現れるのも納得なほど。
一旦死んだ『ベラ』を再生させたのは
医学者の『ゴドウィン・バクスター(ウィレム・デフォー)』。
彼の風貌は『フランケンシュタイン』が生み出した
『Frankenstein's monster』のよう。
それは彼もまた、父親から虐待に近い抑圧を受けて育ったことの結果。
しかし自身が生み出した創成した女性には『ベラ』との名を付け、
先のクリチャーが最後まで名無しの『?』だったことに比べ雲泥の差。
既にして、ハッピーエンドは約束されていたのだろう。
カラダそのものは最初から大人の姿。
一方で精神は幼いまま。
最初は子供らしい残虐さが
次第に憐みの心と共に
他人に感情移入できるまでに成長を遂げる。
その過程がユーモラスなエピソードで語られ、
観る側は思わず哄笑してしまう。
舞台の設定は「ヴィクトリア朝」を模したロンドンも、
建造物や交通機関や医学技術は時代を超越。
そんななか、幾多の失敗も繰り返しながら貪欲に知識を吸収、
セルフプロデュースもしていく主人公の姿は
現代に生きる我々の目から見ても
ほれぼれするほどのロールモデルかもしれない。
ただ寓話としてみた時には
〔ピノッキオの冒険〕の近しい
ストーリーと印象を受けもする。
導く人物により、
人はどうにでも染まる、との。
世界観は面白いが
哀れなひとたち 96点
いや〜これはすごい作品でした。面白くはないが凄い作品。まずは主演エマ・ストーン、そして監督がとにかく凄い。エマ・ストーンの演技、まるで子供かのような演技するのに苦労したんだろうなぁと思うぐらいぎこちない感じがまた不気味である。
また好奇心の塊の様な主人公なのでいまの現代人も見習わないといけないかもしれない。
そして監督もまた新たな変人監督を見つけた感じ。ベネデッタよりも変態監督かもしれない。
編集について、前半は画面がモノクロ、後半からカラーに変わり主人公の世界観が変わるという意味なのか分かりませんが、面白い見せ方だなと思いました。
ただ長すぎなのかなぁと思ったのでマイナス点数。
とにかくセックス!セックス!セックス!金!セックス!ずっとアクション映画ばかり見ていたのでたまにはイカれた作品観ると面白いですね!
無知な美女を愛でたい男VS自立したい女
面白かった!というよりも、現代においてもまだ女ってこういう扱い受けがちだよね〜(苦笑)ってなりました。もちろん、苦笑で終わらせてはならないんですが、嫌がる男性は居そうとも。あとマンスプ気味な(特に)男性からすると絶対面白くないし意味不明だろうなとも思いました。
開幕手術シーンがあったりしてウワと思ってたんですが、最後はめちゃくちゃ集中して見てたので星4.5。満足度はめちゃくちゃ高いんですが、グロテスクなシーンがあるので-0.5にしてます。
煌びやかな無知無知大冒険だと思って見たら寧ろ真逆で笑いました。というか予告の段階でアッこれは違うやつだ〜…ってなってました。
めちゃくちゃざっくり言うと、前世から男に散々振り回されまくった女が自立する話、という感じ。
自立してほしくなくてもがく男たちが滑稽でした。いるよね、女が自立してるのを嫌がる男。
時代設定が謎
でも多分そこに重きを置いてないんだろうなというのもわかる。たぶんこれまでずっとこうで、これから変えていかねばならない主題だからね。
あと急に手術のシーンやセックスシーンが出てくるのでびっくりしました。血みどろが苦手な人は気をつけてください。
英題「POOR THINGS」、邦題「哀れなるものたち」なんですが、これは誰のことなのかな〜と考えてみたらやっぱり出てくる男たちのことかなと。まあ、「物」なので違うかもしれないですけど。
個人的にラストの庭のシーンが一番好きです。化け物と罵っても結局同じことやってるのが最高に皮肉ですね。あの使用人の方々が幸せな未来を進んでいることを祈っています。もちろん、お洋服を着たワンちゃんも。
それから、wiki見たら「SFラブコメ」って書いてあって、コメディだったことを知りました…コメディ…?
1/31追記
「代金30フラン」、鑑賞時はあまり考えずに相場がへえそんなもんなんだと思っていたし「随分安くないか」というセリフでそうなんだ〜と思っていたんですが、1フラン170円としたら5000円くらいみたいで、そりゃエクレアだけで終わるわけだよと思ったし、ベラ(というより無知な人)も知っていればまた違う言葉が出てきたんだろうなと思って恥ずかしくなった。様々な事を知ろうとしなかった結果が上記の様な「へえ」であり、知っていれば「安すぎる」と思えたのかなと。凄く恥ずかしい。知識を蓄えたり見識を広めたいなと思う。
エマの将来を(勝手に)心配…
女性解放ですか?これ
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