あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。のレビュー・感想・評価
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時を超えて響く平和への祈り
Amazonオーディブルで聴いた小説が良かったのでAmazonプライムで鑑賞しました。この映画は単なる恋愛ストーリーを超えた、深い感動と省察をもたらす作品でした。
現代の女子高生・百合が1945年の日本にタイムスリップするという展開は、私たち世代には馴染みのないSNS世代と、戦争を経験した世代を巧みにつなぐ架け橋となっています。
福原遥さん演じる百合の演技は素晴らしく、現代の若者の感性と、戦時下で急速に成長していく姿を見事に表現しています。特に、母親との確執から始まり、戦時中の経験を通じて家族の大切さに気づいていく過程は、親世代の私にとって胸に迫るものがありました。
水上恒司さん演じる特攻隊員・彰との恋愛模様は、切なさと儚さに満ちています。彼の誠実さと優しさ、そして命を賭して国を守ろうとする覚悟は、現代では想像しがたいものです。この対比が、現在の平和の尊さを強く印象付けます。
1945年の日本の雰囲気を見事に再現しています。食料難や空襲の恐怖、そして特攻隊の存在など、戦争の悲惨さを丁寧に描きつつ、その中でも懸命に生きる人々の姿を温かく描いています。
この映画は、世代を超えて共感できる要素に満ちています。若い世代には戦争の現実と平和の尊さを、中高年世代には若者の視点から見た戦争という新しい視点を提供してくれます。
個人的に最も心に残ったのは、百合が現代に戻った後の変化です。家族との関係を見つめ直し、日常の幸せを噛みしめる姿に、私たち自身の生き方を省みる機会を与えてくれました。
最後の数分は、まさに涙腺崩壊です。時代を超えた愛と、親子の優しさにとても感動しました。
初めて愛した人は、特攻隊員でしたー
感想
SNSを中心に「とにかく泣ける」と話題になり、累計発行部数100万部を突破した汐見夏衛によるベストセラー小説「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」
人を愛すること、大切に思うこと、共に生きること−− 。 今では当たり前のことが許されなかった時代に出会った、百合と彰。
2人の時を超えた愛が交差する、涙なくしては観られないラブストーリーが誕生する−− 。
わかりやすいストーリーでした。若者にヒットするのがわかる気がします。
ですが自分は泣けませんでしたし、ちょっと退屈してしまいました。
戦争は絶対ダメですし、特攻なんて私は絶対認めないです。
平和な日本が続きますように。
※ぜいたくは敵だ!
※君のために生きたい、あなたと一緒に生きたい
もの凄く重い作品でした。
今作におけるSFと戦争と恋愛について
原作未読。
今作は、軽くて浅くて物足りないと言うことも出来るエンターテインメントであるが、好きな要素(SFと戦争と恋愛)が有り、主人公が可愛いので嫌いになれない映画である。
SFについて…
過去へタイムスリップするタイミングや理由、現代に戻って来るタイミングや理由は謎のまま。1945年に確かに百合という人物が存在したという証拠があるのが嬉しい。
戦争について…
大日本帝国による大東亜戦争は闇が深い。
現在は暴力による支配は容易ではないし、情報を鵜呑みにする時代でもない。自由や命より名誉や誇りが大事な時代であったことは確かだと思う。終戦間近の特攻隊員は14歳くらいの青年もいたらしいので、全体的に登場人物の年齢を下げ、主人公も14歳くらいのほうが良かった。
恋愛…
主人公たちは当時なら結婚しても良い年齢だが、そのような話にはならない。プラトニックな関係だけでなく、せめて口吸いだけでも良いので、もっと相手の体を欲するような展開になれば、名作の仲間入り出来たかもしれない。都合よく百合のピンチの時にアキラが駆けつけるのは、色々解釈出来る楽しさもある。
欲を言えば当時の便所も見たかった。
見ていて辛かった
私はこの映画を見たときはまだ十八歳で、今は十九歳になりました。
従って、ウケがいいらしい若年層からの意見となります。
はっきり言って、開始数分(具体的にはヒロインが持っているiPhoneの世代)で怪しさを感じ、三十分経つ頃には見るのをやめたくなりました。
イライラするヒロインの発言と時代考証の甘さ、鑑賞を続けると、展開や描写のの薄さ、冗長さ、そしてご都合主義なそれら諸々が目立ちました。しかし役者は(善し悪しは抜きに)美男美女。紹介をしてくれた妹と見に行きましたが、概ね同じような意見でした。
あまり映画を見ない人間なのでとやかく言う立場にはないかも知れません。しかし敢えて本当の事を言います。
鑑賞致しました今年の春頃、シアターの外に出て、いの一番に開いたこのサイトでの高評価を見て、「ああ、最近の映画ってこんなもんなのか」と感じました。
戦争は、名誉やプライドや靖国神社よりも「生き延びる」って、大事だ。死んだら、そこでおしまい、だ。兵隊さん軍人さんの苦労が伝わってきました。左翼思想を堂々と表現している。
主人公の成長の物語
我々のオジサン世代も経験の無い戦時下の日本。実際に経験したのなら…
想像は出来るかも知れないが、自分が実際経験したなら…どんな事が出来るのだろう…どんな気持ちになるのだろう…きっと何も出来ないだろうし、当時の人々と同じ様になるだろう 特攻の出陣で「おめでとう」と言わなければいけなかった当時の日本
そしてそれを切羽詰まった迫真の演技で魅せてくれたツル役の松坂慶子の演技が光った。
しかしそんな光景が僅か七十数年前に特攻隊がある基地近くでは繰り返されていた事を思うと…
そんな事を考えさせられる映画だった
主人公の百合はあの防空壕からめが覚めると、時間が経っていなかった事が分かると夢だったと思っていた。しかし記念館で百合宛の手紙を観た時に…
金かかってないなぁ~
劇場までは足を運べませんでしたが、予想外の大ヒット作なんでアマプラで見ました。第1印象は、「金かかってねぇー」でした。松竹的には、若者(中高生)を取り込み、小遣い程度の興収を見込んだものと思います。公式には発表されていませんが、製作費5億前後じゃないかな・・と。でなんで飛行機のCGとか爆破シーンはチャチで、時代考証(基地の所在、部隊等)は、ツッコミ所が多々です。ストーリー的にはありきたりの展開で特筆すべきものはありません。ここまで否定的なものばかりですが、決して悪い映画でないです。主演の2人も安定した演技だし、脇を固める松坂慶子、ホタルちゃん、伊藤健太郎も良かった。コテコテの反戦映画ではないですよ。しかし、なんでここまで大ヒットしたかは不明です。SNSかな・・松竹は美味しかったと思いますよ。
白百合の如く
見る前は、何とベタな話や設定だなぁ、と。邦画いつもながら。
しかし実際見てみると、戦争/反戦映画としてもしっかり作られ、何より白百合の花言葉の如く。
若者客媚びやあざとい感動押し売りのように見えて、ベタさが寧ろ真っ直ぐに。
昨冬予想以上の大ヒット。アニメばかりヒットする邦画界だが、良きものにはちゃんと客が入る。
戦時中にタイムスリップしてしまった現代の女子高生、百合。
どうやって?…というSF考証云々より、何故彼女がタイムスリップしたか、ヒロインの設定こそが意味を持つ。
父親は他人を助ける為に亡くなり、残された自分と母親は貧しい暮らし。
母親はバイトを掛け持ちして女手一つで必死に育ててくれているが、そんな母に百合は苛立ちや不満をぶつけてしまう。
学校にも居場所が無い。クラスメイトにはからかわれ、友達もおらず、進路も決まっていない。
人生や将来、全てにうんざりし、生きる意味すら見出だせない…。
そんな時起きた信じられない体験。出会い。
それらを通じて…。
食堂の女将、ツル。
家族は亡くし、女手一つで切り盛り。訳ありの百合を住まわせ、仕事も与えてくれる。
母親のような面倒見の良さと温かさ。実在の人物がモデルで、知ってる人ならピンとくる。松坂慶子が好演。
食堂に材料などを届けに来る女の子、千代。
年も近く、自然と仲良しになる。活躍著しい出口夏希がフレッシュに。
“お腹ペコペコ隊”の若者たち。ムードメーカーの石丸、年少者の板倉、年長者で妻子持ちの寺岡、堅物の加藤。
陽気で明るく楽しく、伊藤健太郎らが生き生きと。
でも何より大きかった出会いは…
一人の青年・彰。
この時代に来て困り、ふらふらになっていた所を最初に助けられた。
その優しさ、実直さ、精悍さ。
心の中で彼の存在が大きくなり、次第に惹かれていく…。
元の時代では知る事が出来なかった事。人の優しさ、日々の営みの些細な幸せ、一生懸命何かをやる事、素朴だけど美味しい食べ物、人を思う事…。
元の時代でもそれらはあったかもしれない。自分がただ勝手に拒んでいただけ。
自分は何てわがままだった。バカだった。
それらを教えてくれたこの不思議な体験、出会い、この時代。
まさかこの時代に…。
“戦争”という時代。日本中が喘ぎ苦しみ、何もかも見失っていた時代…。
石丸や大切な存在になった彰は覚悟を決めていた。
彼らは、特攻隊員であった…。
小さな戦闘機に乗って巨大な敵艦に体当たり。
自ら命を捧げる事で、お国を守る。大切な人を守る。日本は必ずやこの戦争に勝利する。
今だから言える。そんなの間違っている。無謀で、考え方もやり方も狂っていた。
が、当時はそう信じて疑わなかった。そういう時代だったのだ。
当時も少なからず疑問を感じていた人たちはいた。だが、それを口にする事や自由思想は絶対に禁じられていた。場合によっては罪にも問われ…。
そんな散らばっていた疑問を、現代人を通して投げ掛ける。訴える。
原作はSNSを中心に話題となったベストセラー小説。原作者は戦争博物館で受けた衝撃、元教師で現代の若者が戦争や特攻隊を知らぬ事に触発されて執筆したという。
今の時代、戦争の時代に何を思うか…。
百合の言動は当時だったら非国民。だが、今だからこそ響く。
戦争に意味があるの…?
お国や大切な人の為に命を捨てる事が…?
出撃前夜、年少者の板倉が逃げ出す。故郷には家族を亡くし、自殺しようとした許嫁が…。彼女の為に生きたい。特攻で守るのではなく、側に居る事によって。
腰抜け、生き恥呼ばわり。
生き恥って何…? 側に居て守る事、共に生きる事、それこそに意味がある。
百合の“時代違い”の言動。軍人家系の加藤やある時警官に糾弾されるが、彰は百合の言動を一切咎めない。
百合は真っ直ぐだな。
空襲で火の海となり、ツルを助けに行こうとした百合に思わず本音が漏れる。
命が一番だろ!
特攻隊員で、これから命を捧げようとしているのに…?
彰は早稲田大生で、哲学専攻の秀才。頭では分かっているのだ。この時代や戦争を…。
自分たった一人の力でどうする事も出来ないのも分かっている。ならば、この心で。
思う。願う。誰か、たった一人の為に。
彰は百合に似ている妹を重ね、妹のように思う。
が、それは本心の照れ隠し。ラスト、時代を経て込められた手紙には…。
もし、生きる時代、出会った時代が違っていたら…?
いや、この時代、不思議な出会いだったからこそか…?
時に時代や運命は不条理で残酷だ。それらに翻弄されながらも、純粋無垢な思いは尊い。
体現した二人。
福原遥の魅力は眼福もの。
水上恒司の佇まいは劇中さながら頼もしい。
ありがちな若者純愛ストーリーに見えて、時代設定や考証は本格的。戦争を知らぬ今の時代の若者たちが作品を通じて知る事が出来る。
先述した通りベタさを実直に、監督の手腕も真摯。
総じて、思ってた以上に良かった。全く飽きやダレる事もなく見れた。
強いて言うなら、冬ではなく夏に公開すべきだった。
かき氷。幸せの味。
二人だけの場所。満面に白百合の咲く丘。
元の時代に戻って。母や今生きている事、幸せに感謝を。
進路も決めた。あの人が果たせなかった夢を…。
あなたが教えてくれた生きる意味。与えてくれた想い。
それらを忘れず、胸に。心に。
精一杯、生きていきます。
酷い、とにかく酷い
正直途中で飽きました。ガダルカナル陥落と特攻兵が呟く場面がありますが、末端兵に特攻兵の士気を下げるような前線の情報が伝わっているはずが無い。馬鹿にしているのか。主人公はずっとこんな負ける戦争は止めようとか抜かしているが、それを間もなく飛び立つ特攻兵にずっと言い続けるのは最早侮辱なのではなかろうか。この映画通して思った事だが、特攻兵でこれから戦死する事を避けられない人々に「こんな戦争負けるんだよ、無駄死だよ」というのは余りにも無情すぎる。この戦争の結末を知っている我々からしたら一見主人公は「いい人」に見えるが当時の人からしたら腰抜け非国民にしか見えないのである。
特攻隊ものも、時代のワープもよくある話、都合よく話が進んでいくとこ...
特攻隊ものも、時代のワープもよくある話、都合よく話が進んでいくところも多々あり。なので、「現代の女子高生が、特攻隊員と出会い・・・」程度の事前知識の私でも話の筋が十二分に予測でき、その通りに話が進んでいきました。が、決してがっかり感にはならず、むしろ共感しながら観ることができました。学生の頃、「時代だ、国のためだ」と言ったって「本当に死にたい人なんていない」「名誉の死なんておかしい」とまさに百合のようなことを思っていたからです。でも、そういった本音すら憚れた時代が戦時中なんですよね。百合の言葉は、これからの人々が持ち続けなければいけない「反戦」のメッセージだと思います。
最後に、エンディングの福山の歌、あの裏声はいただけない。歌詞が良かっただけに、もっとのびやかにストレートに高音が出る人に歌って欲しい。
iPhoneをいじりながら
この手の映画はつべこべ言わずに泣いて観た方が良い。 タイムスリップ...
泣ける
自然に引き込まれていきラストあたりになるまで時間を忘れて見入っていました。
純粋に想い合う2人が良かったけど結ばれず悲しい結末だった。水上さんは飛び立つ前も前日のお別れもさっぱりしすぎてて
妹として見てるのかちょっと分かりづらかったけど、手紙で好きだったんだなぁと知れてよかった。
ちよちゃんの彼も好きだったと思う相思相愛。
泣いた。
自爆じゃん!!!
特攻隊を志願してお国のためにひいては家族のため、恋人のために戦闘機に乗る!
戦争を止めるために後世が戦争をする事が無いように戦闘機に乗り国のために戦闘をしたお話です。
ここからは自分の意見を書いているだけなので見なくていいです。見たい方はどうぞ!
今の国はのほほんとしている、先人達が命と引き換えに戦闘してくれたおかげで今がある!!!
当たり前だと思っている人達が多すぎる!
自衛隊に反対する人がいるが自衛隊がいるから国が安全である。街が平和なのは警察官が取り締まったりパトロールしてるから平和なの!
もし仮に他国が攻めてきたら誰が守るのか?
それはもちろん!自衛隊を反対している人も含めて自分で武器を持って守るんでしょうね!
反対をすると言うことは分かった上で反対をしていると思いますので、もし戦争になれば戦闘しますか!?
“百合”におくられた特攻
長ったらしいタイトルを読んでケータイ小説が原作のなんちゃって戦争ラブストーリーと早とちりしてはいけない。最近は新自由主義者にやられっぱなしで死に体同然の保守最後の牙城“松竹”の後ろ楯で制作された映画なのだ。なるほど、主演のゆるキャン△女優福原遥は高校生にはとても見えないし、戦時中だというのに松坂慶子は(誰だかわからないくらい)コロコロに太っている。舞台となっている鹿屋の住民は誰一人として鹿児島弁を話さないし、米軍の空襲にしても史実とは微妙に食い違っているようだ。
要するにこの映画歴史考証がかなり杜撰なのである。しかし、福原遥演じる女子高生百合が敗戦を間近に控えた昭和20年6月14日にタイムスリップした時点で歴史がすでに改変されていたことを考えると、少々の史実とのズレは別にあってもよかんべと思うのである。令和の世からタイムスリップした事実を、特攻隊の佐久間(水上恒司)や鶴屋食堂の女将(松坂慶子)にあえて打ち明けようとしなかった百合の気持ちにフォーカスを当てた作品といえるだろう。
おそらくこの映画、戦後教育でずっと“悪”と教えられてきた日本陸軍の帝国主義、そして戦歿した兵士を神として奉る靖国的精神vsアメリカから輸入された個人自由主義を、同じ土俵で対峙させようとした作品だったのではないだろうか。「どうせ戦争に負けるのに自分から死のうとするのはおかしい」とあくまでも令和基準で物申す百合に対し、百合を妹のように可愛がる佐久間曹長は「日本の未来のために俺たちは特攻に志願したのだ」と語るのである。
未来からやって来た百合はもちろん、佐久間曹長以下特攻隊の面々も、この時点ですでに“戦争に負ける”ことはわかっていたというのだ。父親が他人の子供を助けようとして亡くなったがために大学進学を諦めていた百合は、佐久間たちの特攻を単なる“自爆”としかとらえられなかったのである。が、欧米人には決して理解のできない、自己犠牲という日本人特有の精神性を“生”で目撃し体験した百合はもう一度、未来のために前向きに生きていこうと決心する。
“純潔”とか“無垢”とかいう花言葉の他に、「死者への捧げ物」という意味を持つ一本の白百合を胸に、佐久間は敵艦目掛けて旅立っていくのである。特効から逃げた若い兵士にしても、空襲で歩けなくなった許嫁のために一生を捧げたのである。つまり、佐久間たち特攻隊の目的は栄誉の戦死を遂げることではなく、後世の日本人に“白百合”のような美しい自己犠牲精神を伝えるためであった、本作のテーマはおそらくそこにあったのだろう。今後もし日本が滅ぶとするならば、それは国民全体が欧米人と同じ“今だけ金だけ自分だけ”のネオリバタリアン的利己主義に陥った時だと思うのだが、どうだろう。
さらっと見れた
トータルでよかった
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