四月になれば彼女はのレビュー・感想・評価
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少し無理があるかなぁ…⭐︎
原作未読での鑑賞。
「4月になれば彼女は…」のタイトルは他の方もレビューされているとおりに、サイモン&ガーファンクルの
「April come she will 」からなのか、それとも吉田秋生の「海街ダイアリー」の中からなのか不明だけど
とても美しいタイトルだと思う。
おそらく結婚を考えて付き合っている二人(長澤まさみと佐藤健)、別れた恋人(元カノ・森七菜)。
愛のあった日々を思い出すための突然の長澤まさみの失踪。
右往左往すること佐藤健。
森七菜からの手紙が届いていて、それが理由なのかわからないけど…。
いずれにしても、場面が次々にとんでいき、どうしてこうなる⁇みたいな疑問符だらけに
なってしまった。
特に突然 森七菜が入院しているポスピスに長澤まさみが現れるのは不思議を通り越して
わかるわけないでしょう!という感じ。
しかし、役者さんが揃っていて主役の三人はもちろん、ふっくらとした顔になってバーの
マスターを演じている仲野太賀は味があるし、竹野内豊の相変わらず良い声がかえって
父親の不気味さを際立たせている。
でも、一番の見応えは現地ロケで撮影された森七菜が巡るウユニ塩湖を始めプラハの街並み
、アイスランドの海岸の美しさ。
これだけバラバラの地域を良く費用をかけて廻ったことがすごいと思う。
ラストシーンは思った通りで安心して鑑賞出来たけどモヤモヤ感が残る作品だったかなぁ…
この映画を観て変わりました。
映画初日舞台挨拶付きの時間帯に鑑賞
原作は読んで見に行きました。まず思ったのは、冒頭の森菜々さんのウユニ塩湖に立つシーン映像美がすごい。いつか行ってみたいと冒頭すぐ息を呑む衝撃!これは映画館で是非観てほしい。テーマは愛を終わらせない方法それはなんでしょう?過去と現在を行き来しながら、その謎の答えを、フジ、弥生、春、を通して紐解いて行く映画。それは手に入れない事と弥生は言って居なくなる.フジは弥生を探しながら愛を終わらせない方法も探す。春はこの謎解きの答えを導くキーマンだと思う。春は死ぬからこそ気づけた.大学生の時は愛を手に入れなくてフジと離れた.後悔なのか死ぬ間際にフジと行くはずだった所をあの父から離れて旅をして手紙をフジに出す。弥生は手紙を読んでしまい春に逢いに行きそこで働く「ちょっと怖かった」
弥生は春を通して答えが変わった。春は愛を手に入れない事を後悔していた。あの時お父さんを選んだのもけして後悔はしてないと思える。でもフジを手放してしまった愛を終わらせてしまった、つなごうとしなかった事に後悔しているように思えた。弥生もフジも春から気づかされたのではないのだろうか?愛することをさぼった。いつかトキメキは情に変わった。仕方がないしそれは私でも同じだ.結婚して何十年も一緒にいてトキメキは情に変わる自分の時間が大切と思う時もある.話を適当に聞いてる時もある。でも映画を見て思った。愛を終わらせない方法相手を思いやる、寄り添う、話すと気がついた。知っていたが映画を見て思い出した.かまけてはいけない。これだけで価値があった。フジは思い出のグラスをすぐ捨ててた。でも後から買い直した.水の流れが悪い洗面所フジは最初弥生を思いやる事もせず、そのままだった。キリンの睡眠時間最初興味はなく弥生にそれとなく聞いていたが、ラストプチ動物博士になっていた。明らかに、弥生にラスト寄り添おう、弥生をもっと知ろうに変わっていた。春を追いかける事をやめ泣いたフジ。トラウマを乗り越えて弥生と出会いまた弥生も手放そう諦めているのに気づいたフジ。動物園で弥生を追いかけた時は愛があった時、そして情にかわりその気持ちを忘れ結婚しようとしてたフジ。精神科医なのに、自分の事弥生の寂しい気持ちも知ろうと最初しなかったフジ。ラスト春と弥生に教えられ愛を終わらせない答えがわかったフジ。だから海で弥生を追いかけ抱きしめていた。動物園で追いかけた愛のあったフジを取り戻していた。弥生もきっとフジを好きだったあの瞬間を海で取り戻す事ができた。毎日同じ時間を夫婦で過ごしていると好きというトキメキはわかないが、でも愛を怠らずちょっとした思いやりを持つのを忘れず過ごしていこうと思った.会話、相手の事を知る大切だな。とりあえず旦那さんのしなっていた下着を新品に変え好きなメニューを作ってみようと思った。2人で今度ランチに行ってみよう。些細な事だか些細な事を面倒くさがずにつないでいこうかな。
藤井風のみちてゆく〜ぜひ劇場で聞いてもらいたい。とてもいいです。
何も明確には語らない映画です
佐藤健さん、長澤まさみさんのファンなので鑑賞。結論的には、私には合わない映画でした。登場人物、それぞれに心の傷はあるのでしょう。しかしその部分が丁寧に描かれていないためか、誰一人として登場人物に共感できないのです。ストーリーは単純と言えば単純です。婚約者が結婚直前に謎の失踪。昔の恋人から10年ぶりに来ていた手紙が原因らしいのですが、真の原因が何なのか、最後まで明らかにはなりません。昔、別れた理由もよくわかりません。原因は父親との関係なのでしょうか。最後は、昔の彼女が何かの病気でホスピスに入っていて、彼女が残した写真から、失踪した婚約者を見つけ出します。そして元鞘にもどってハッピーエンド?
何ですかね、これは。純愛もののラブストーリーとも言えないし、元に戻って良かったなあとも思えない。そして可哀そうだと泣けるものでもない。また何かの拍子にいなくなりそうな、こんな女性、私なら絶対お断りです。色々わからないことを類推させるような匂わせはあるんですが、何でも推測させるのは良くないと思います。良い俳優さんを使っているのにもったいないです。
なんだか未婚組のせいか、感動は…
佐藤健演じる精神科医。自分の事はわからないまま大人になっていない?
現実の幸せから逃げて動物の世話(治療)を休まずやって気持ちを保つ長澤まさみ演じる動物医。「幸福を手放さない方法はつかまないこと」という論理のもと生きて来て、顔も性格もイケメンの医者に嫁ぐのに、もっとアドバンテージを活かした人生が出来そうなのに何してるのかな?って思った。
この日本で生活するのに二人で働いて頑張っても子供も作れないのが当たり前。毎日安いスーパーの食品を各店比較して買い物に走る日々が当たり前。
違う次元の話のせいか感動も共感もなかったな。
元カノの森七菜演じるもうすぐ亡くなる病人が地球を回り、子供が命の父親は死んだか?でないと一人旅は無理。だって二人旅キャンセルした理由は半分は父親よ。しかも渡航費用は何処から?よっぽど裕福?それともキャンセルしたお金残していたのか?
こんなことばかり頭の中でめぐりめぐって話の感動なんてしないうちに映画終了していました。
長澤まさみにハズレ無し、、、
と言いたいところだけど、本作は河村元気だから、ま、雰囲気は良さげだけど、どうにも。
長澤まさみも、竹野内豊もサイコパスでしょ。
それに、佐藤健も精神科医で患者に手を出すのは御法度ですよ。立場を利用して洗脳だってできちゃうんだから。
あんまり好きじゃなかった森七菜が良かったかも。あと、中島歩も。
最後もすんなりとはいかないような風に思えてならない。残念。
四月うまれで名前は弥生
なにがやりたかったんだろう? っていうのが観終わって一番最初に思ったこと。 紆余曲折あってってわけでもなく 序盤にみせた二人の関係は良好にみえた。 あそこで多少のぎこちなさがあれば 後半の展開もすんなり受け入れられたけど あとから実はもう亀裂はいってましたー では???そんな素振りあった?って感じ 序盤でめちゃくちゃミスリードさせて 後半のあの展開にもっていったほうが よっぽど面白くなった気がする あと主人公のまわりが主人公のこと分かりすぎてて というか弥生の妹なんなの?あれおかしいでしょ? 最初からそんなすきでなかったでしょ? ってそんなことあります? 寧ろ動物園で追いかけた藤代は弥生のこと好きだったはずだし。 PENTAXなかじま さんがまた光った作品でしたね。 彼と主人公のやり取りはすごく良かった。 こいつら通じあってるなってわかる感じが○ なんかもったいないなー 主題歌が満ちていくっていうタイトルも皮肉に終わってる 全然満ち足りなかった。 嫌いではないけど 中途半端な作品って感じ。 手紙っていうアイテムにももう限界ありますしね。 ツッコミどころが多くなるから 違う手法のほうがよかった 4月1日うまれは学年3月にくいこまれるから 卯月でなく弥生なのかな? そこまでして名前を弥生にする意味もよくわからなかったけど んー嫌いでないけど期待値高すぎたかな 原作のほうが内容充実してそうなので 今度読んでみます。
観る人を選ぶ作品
これまでの佐藤健を期待して観たらいけない映画。 佐藤健、長澤まさみ出演なので、ちょっとだけ展開をひねった王道ラブストーリーなのかなと思って観たら、 ラブストーリーではあるけど重ための題材。 自分の友人が鬱で悩んでいた時期があり、当時友人から不安な心情をいろいろ聞いていたのですが、作中で情緒不安定になった登場人物が話した不安な心情が、その友人の心情と酷似していて驚きました。 精神的な不安定さを抱えた人の描写ができている作品なのかなと感じました。 予告を観た時、個人的には佐藤健と長澤まさみはカップルには見えないなと思っていたのですが、鑑賞後は、ストーリー的にあえて「お似合いの2人」っぽくない組み合わせにしたのかなとか。 原作は読んでいないのでなんとも言えませんが、きっと細部にこだわりのある映画なんだと思います。 横顔のシーン多かったのですが、長澤まさみの美しさが際立っていました!
幸せな長編デビュー
感想 撮影◎美しい風景を印象的に撮影している。 アングルや色彩感も状況に応じた素晴らしい出来映え。 俳優◎出演者は豪華。出演全員の演技は充実していた。竹野内豊さん、キレ者役が最近多かったが、鬱ぎみの悩める父親役の演技が印象的で新鮮であった。仲野太賀さんのタスクも落ち着いた好きな役どころであった。 音楽◎デュアリティから殆ど全てを聴き続けている大好きな作曲、音楽家小林武史さん。映画音楽に関しても間違いないクオリティで心に投げかけてくるものあり。 原作◎ 脚本◯ ベースとなる原作は良いとして、 ここからは脚本と演出に難があると感じるところだか、弥生の妹、純役の河合優実さんは実力もあり、大好きな女優さんで今回も良い味を出していたが、弥生との姉妹関係が幼い頃からもう少し映像的に細かく描かれると、現在の藤代と純の絡みに河合さんの味がひき立ち、意味を見出せたのではないかと思う。残念に感じる。 他、原作ありきなので付加出来なかったということがあるのかもしれないが、藤代と春の関係について、もっと丁寧に、ペンタックスを中心に大学生活4年間を春夏秋冬に例え、3人の学部の違いや性格等がわかるようなちょっとしたエピソードを説明ではなく映像化して創作し、交えると現在の藤代の人間性に焦点を当てた時にもっと深みが出たのでは。と感じる。中島歩さんは落ち着いた、若いのに渋さを感じる俳優さんで、印象深い演技だったので演出が残念に思えた。 佐藤健さん、長澤まさみさんは貫禄の演技で素晴らしいの一言。森七菜さんも演技巧者。3人の、特に顔の表情に訴える心を掘り下げた演技は本編の中で何度もあり感動した。 演出△残念ながら、制作期間が限られていたのか、資金も充分にあり、キャスト、スタッフも一流で幸せな監督デビュー作として、部分的に良いものは感じるが、最終的に演出全体に個性というか、作品への拘りのようなものを感じることができなかった。 厳しいようだが、映画監督として、単なるシチュエーション重視のMVやPVとは映画というのは根本的に違うのだという事を、認識すべきと私感する。 制作陣の素晴らしさ🌟 俳優陣の熱演が星🌟追加で、 ⭐️3
様々な葛藤があることはよくわかる
一組の結婚を控えた男女の物語で、そこに至る直前の双方の気持ちのすれ違いに観客はいろいろな思いを抱く そこに十年前の元カノ春の話が絡むのだが、十年前と現在の話が交互に描かれることで、主人公藤代の思いを共感している気持ちとなった とはいえ目の前の弥生に対する思いが揺らぐことはなく、弥生の方が葛藤を抱えて行動を起こすのであるが、春の十年間をみていると、春の幸福も願わずにはおられない気持ちにもなった 十年前のカノジョなんて、まして自分を裏切ったカノジョのことなんて、許せなかったはずののに手紙や写真を引き出しに入れておくところなど、断ち切れない思いが藤代にあることにも同じ男性として共感してしまう自分が情けなくも思う 書店にいくと原作者 川村さんの本がたくさん並んでいる 今、現在のこの世代の思いを描くには人気があることも伝わってくる 女性にとっても、男性にとってもこういった葛藤が大きいものなのだろう 個人的には中島歩さんに注目 見た目と違って内面がだらしない、胡散臭い、そんな役が去年の作品にいくつかありましたが、本作は髪型もスッキリして若々しい好青年でありました (3月24日 イオンシネマりんくう泉南 にて鑑賞 )
愛を終わらせない方法?
恋の間違いでしょ? なんか、よくわからない。いまどきはこの感覚が普通なの? 普通若者の話はそんなこともあったよね的に同感できるものだけど、この話はどうしてそうなった?ばかりで。 友達いないの?誰か何か言ってあげないの?両方とも親出てこないんだけど。 そりゃ今の世の中いろいろ怖いさ。 でも、きちんとその都度ぶつかってこないと、ちゃんと大人になれませんよと思いました。 まぁ私自身はネバーランドに住んでますけど(笑)
【絶景映画】
喪失と再生の物語。世界の絶景の数々が、出演陣の熱演はもちろん、物語の構成でよりキラキラ目に焼き付く。劇中で問われる“愛を終わらせない方法”に、じわりと心が温まる。
◆概要
【原作】
川村元気「四月になれば彼女は」(発行部数45万部超)
【監督】
山田智和(米津玄師「Lemon」などのミュージックビデオの演出を手がけてきた人物。本作で長編デビュー)
【出演】
佐藤健、長澤まさみ、森七菜、仲野太賀、中島歩、河合優実、ともさかりえ、竹野内豊
【音楽】
「スワロウテイル」小林武史
【主題歌】
藤井風「満ちてゆく」
【撮影監督】
「余命10年」今村圭佑
【公開】2024年3月22日
◆ストーリー
精神科医の藤代俊のもとに、かつての恋人である伊予田春から手紙が届く。「天空の鏡」と呼ばれるボリビアのウユニ塩湖から出されたその手紙には、10年前の初恋の記憶がつづられていた。その後も春は、プラハやアイスランドなど世界各地から手紙を送ってくる。その一方で藤代は現在の恋人・坂本弥生との結婚の準備を進めていたが、ある日突然、弥生は姿を消してしまう。春はなぜ手紙を送ってきたのか、そして弥生はどこへ消えたのか、ふたつの謎はやがてつながっていく。
◆
◆以下ネタバレ
◆
◆喪失と再生
ウユニ塩湖を行く春の姿で始まる冒頭。その美しさに息を呑むとともに、春がなぜそこにいるのかが本作のキーとなる事がここに記される。それは、10年前のまっすぐだった頃の自分に出会うため。劇中に何度も登場した“あの頃の私には自分より大切な人がいた”という言葉の通り、喪失した心の片隅にあったものを埋めるため、身を犠牲にしても旅を続けた春。その姿に重なるように、藤代も弥生という喪失から、“愛を終わらせない方法”を探すように、通して自分探しを続ける。弥生も、“あの頃の私には自分より大切な人がいた”の言葉に、再生への手がかりを追うように春のもとへ向かう。本作は、藤代にとっても春にとっても、そして弥生にとっても、喪失と再生の物語というキーワードで共通していた。
◆ロードムービー
冒頭で記された通り、世界の絶景を行くロードムービー的な側面もあった本作。ウユニ塩湖のスクリーンいっぱいに広がる白と青の世界が美しすぎたし、“過去と現在が交差する”チェコ・プラハの時計台も本作にぴったり。ブラックサンドビーチはまさに黒い砂と打ち寄せる波の白のコントラストが美しい。そもそもその絶景は、あのキラキラした学生時代の藤代と春が夢見て、そして叶わなかった約束。そのフィルターを通して、やはりキラキラする絶景がまるで当時の2人にも重なるよう。雑観として時折り差し込まれた美しい景色が、本作では心の純粋さやまっすぐさに重ねて描写されているように思えた。
◆ラスト
結婚式を葬式に例えた弥生の気持ちに気づくこともなく、割れたワイングラスが2人の思い出だったことも忘れていた藤代。自分を見つめ直し続け、たどり着いた弥生の写真は、まるで春が藤代を導くよう(あの写真で弥生と春が繋がり、一気に物語が加速する構成も素晴らしい)。海で見つけた弥生に全速力で駆け寄る姿は、動物園で駆け寄ったあの頃の、つまり愛に満ちていた藤代そのもの。動物の豆知識が話せるほど弥生に寄り添えるようになった姿は、まさに藤代自身、喪失から再生していた。春とあの高台へ撮影しに行った朝日は、ラストでは夕陽の光として弥生に柔らかく注がれていたのも印象的だった。
◆関連作品
○「世界から猫が消えたなら」('16)
本作同様川村元気原作、佐藤健主演作品。プライムビデオ配信中。
○「億男」('18)
川村元気原作、佐藤健主演。プライムビデオ配信中。
○「青と僕」('18)
山田智和が監督したドラマシリーズ。親友の死をめぐる青春ミステリー。全6話FOD配信中。
◆評価(2024年3月22日時点)
Filmarks:★×3.7
Yahoo!検索:★×3.4
映画.com:★×3.5
愛し続けることの難しさ
何度も観た予告に惹かれて鑑賞してきました。公開2日目の夕方の上映回だったにも関わらず、300人規模の箱に観客は自分一人だけでした。おかげで作品にしっかり浸ることができ、周囲の目を気にすることなく涙を流し、なかなか贅沢な気分を味わってきました。 ストーリーは、精神科医の藤代俊のもとに、かつての恋人・伊予田春から世界各地の美しい景色の写真が添えられた手紙が何通も届くようになる中、現在の恋人であり、同棲しながら結婚の準備を進めてきた獣医師・坂本弥生が突然姿を消してしまい、その理由がわからない藤代は、周囲の人たちに相談し、弥生との日々、春との思い出を回想しながら、自身の恋愛を見つめ直していくというもの。内容もさることながらヨーロッパの絶景の数々が非常に魅力的で、これだけでも観る価値がありますし、今すぐにでも旅に出たくなります。 元カノからの手紙と今カノの失踪が、結果として収束していく流れは、ある種のミステリー仕立てにも見えて興味深かったです。また、その二つが下世話で短絡的なつながりではなく、それぞれの心に残る愛やそこにまつわるわだかまりを乗り越えようとする、自分と向き合うための大切な行動であったことに心打たれます。 失くしたものを取り戻すというのは、口で言うほど簡単ではありません。自分より大切なものの存在に気づきながらも、それを手放すまいともがくこともせず、結果として失った過去の苦い経験をもつ春。彼女が、それを乗り越えるために約束の地を独りたどり、それを経て新たな人生を歩み出そうとする思いに、目頭が熱くなります。 そんな彼女の強い思いに揺さぶられ、弥生は自身を重ねて彼女に会おうとしたのではないかと思います。失うことを恐れて手に入れない選択を心がけ、それでも藤代とならと愛に身を投じたのに、日々の繰り返しの前ではやはり愛が色褪せていく。このままでいいのかという思いがよぎった弥生は、人生でこれ以上ないほどの愛を藤代に感じた春の姿から、何かを得たかったのかもしれません。 それは藤代にとっても同じで、泥くさく相手に向き合うことをせず、誰に対してもどこか距離をとって接してきた彼は、この出来事を通して初めて人と本音で向き合い、心の深いところでつながる大切さを感じたのではないかと思います。春の命懸けの行動がきっかけとなり、失われかけた愛が救われたように感じます。 ただ、回想シーンが多く、時系列がちょっとだけ整理しにくかったのは難点です。また、登場人物の心情もはっきり語られているわけではないので、観る人の立場や経験により、全く異なる感想となるかもしれません。それはそれでおもしろいですが、やはり口で言ってもらわないとわからないことってあるよな〜って思い、弥生の失踪当初に周りから責められる藤代がちょっと気の毒に思えました。 主演は佐藤健さんで、困惑しながらも弥生を追う藤代を好演しています。脇を固めるのは、長澤まさみさん、森七菜さん、仲野太賀さん、中島歩さん、河合優実さん、ともさかりえさん、竹野内豊さんら。中でも、森七菜さんの大人の魅力が増した演技がとてもよかったです。仲野太賀さん、竹野内豊さんも、さすがの存在感を発揮しています。
美しい映画
予告編でロケーションが綺麗だったのと、仲野太賀さんと河合優実さん目当てで観に行った。 チェコとアイスランドは行った事があるので、また行きたいなぁと思いながら観た。 朝日シーンの公園は『耳をすませば』と一緒の場所だろうか? おそらく撮影にあたって、ロケハンが一番大掛かりな作業だったんじゃないかな。 映像美に特化してしまい、それぞれのキャラクターが置いてけぼりになってるかなと思ったけれど、ヒロイン2人が繋がって物語が大きく動いたあたりはとても良かった。 クライマックスの音楽が少し大袈裟かなとも感じたけど。 ところどころフワッとして分かりづらい部分もあったけど、楽しみにしていた河合さんの出番があれだけだった事以外悪い印象はない。
うーむ
深いのか浅いのか、私はよく分からなかった。演技はいいんだけどミスキャストに感じた。 森七菜と佐藤健のカップルは歳に世代の違いを感じて違和感あり、長澤まさみと佐藤健のカップルも違和感あり。脇役の人達はよかった。宣伝で余命を知った元カノって言っちゃってるから感動する部分がボヤけちゃって、しら〜ってなった。
細かいことは良い、好きな作品。
劇中の言葉を借りて『何処か病んでる人達』によるお話。決してバカにしているわけではなく、人間なら仕方がないようなことに悩み苦しみ思うようにならない、そんな人間達に共感しました。 派手な展開もなく、明確に何か大きな事が起きたからそうなったわけでもないけど、それはずっとそこにあり、時を経てなるべくしてなった、そのストーリーは見ごたえがありました。誰もが自分の為だけには生きられないよね。それが相手にとって不利益だと分かっていても、それでもどうしようも無い事だってある。 ちなみに、あの姉にして妹がやたらとスレてるのは、一体何があったかわからないけど。 ここ最近の映画で言えば『アナログ』『PERFECT DAYS』のような、いちいち美しい画面が好印象で、時々『何故わざわざ…』と思うシーンもあったけど、そういったモノが好きな方にはおすすめ。 あと長澤まさみさんが好きなので、そこでも楽しめました。
メンヘラすぎ いい年した大人の行動ではない
長澤まさみがメンヘラすぎ。 言葉で言わなければ伝わらない。その努力も(少なくとも映画内では)せず、「愛が足りないの!」といきなり失踪し、職場や周りの人(予約していたレストラン等)に迷惑をかけるのはあまりにも非常識。全く共感できない。 なんで森七菜は佐藤健の住所知ってたの?手紙10年ぶりなんだろ?長いこと連絡とっていないような雰囲気出しておきながら手紙が届くのは不可解。 あと
愛することを続けるためには、手に入れないこと…ではない
映画化された『世界から猫が消えたなら』『億男』『百花』等の小説の著者であり、『君の名は』や『天気の子』の映画プロデューサー、そして、絵本作家や映画監督等、エンタメ界でマルチにその才能を発揮する川村元気のベストセラー作品の映画化。痛く、切なさの中にも、愛おしさが染み渡るラブ・ストーリーとして描いている。 「愛することを続けるためには、手に入れないこと」と言うセリフがあり、誰かを愛すること、愛されることの実態を掌に感じることは難しいものだと思う。だからといって手に入れない愛は本当の愛なのか?また、本当に相手が求めている愛なのかはわからないままに、自己満足の中で見切り発車している愛もあるかもしれない。そして、いつしかその愛とも別れを告げる時が来るのであるならば、時に流されないで、今、この時この一瞬を精一杯、愛し続けることの大切さこそが、本作が問い掛けているテーマであると感じた。 また、作品の背景として描かれていたボリビアのウユニ湖、アイスランドの海岸、プラハの街の朝日が昇る風景は、人々を寄せ付けないような、圧倒的な大自然の美に包まれ、物語の象徴となって映し出されていく。原作とは、やや違うシチュエーションや人物設定もあったものの、生きることに不器用な者達の愛の形が、美しい景色を背景に浄化されるようにも感じた。 精神科医の藤代は、自分の患者で精神的に苦しんでいた弥生をプライベートでも支え、共に暮らすようになる。そして、2人が結婚を控えていたある日、音信不通だった大学時代に付き合っていた彼女・春から突然、ウユニ湖からの手紙が届く。その後も、世界各地から手紙が届くようになる。実は、その差し出し先は、大学時代の藤代と春が、写真撮影の為に計画していたが決行できなかった世界旅行の行き先だった。 婚約はしているものの、この所すれ違いが多く、弥生を本当愛しているのか疑心暗鬼となっていた藤代にとって、春からの手紙は,二人が若く付き合い始めた頃の瑞々しい魅力的な恋の記憶が綴られ、心も揺り動かされていく。一方、弥生もまた、人を愛し続けることの難しさについて自問自答していた。そんなある日、弥生が藤代の前から突然に失踪してしまう。弥生の行き先を探す中で、友人や弥生の妹から浴びせられた言葉が心に突き刺さる中、藤代が、五里霧中で見つけた本当の愛とは…? 主な登場人物として、藤代役には、佐藤健、失踪した恋人には長澤まさみ、そして大学時代の元恋人を森七菜が務めた。3人とも、複雑に絡み合った心の襞と、一途に愛することの切なさが伝わってくる安定した演技を見せていた。但し、森七菜が、長澤、佐藤の同じ時代を生きていた女性の設定というのは、年齢的にやや無理はあったかも。
森七菜が全部持っていった感!
長澤まさみと森七菜が共演するなら観るしかない!というのが鑑賞動機です。 過日Netflixで鑑賞した『パレード』が好きだったので、そういう期待を込めて。 「愛を終わらせない方法、それはなんでしょう?」 長澤まさみ演じる弥生からの問いに、答えられない佐藤健演じる藤代。 「手に入れてはいけない」というのが、弥生なりの答えだったということから、 弥生の失踪に。 軸はこの問いに対する答え探しをしているように感じましたが、 その答えを見つけたのが森七菜演じる春。 これって死生観な気がしました。 死を意識したときに初めてわかった・・・というのが春だったのではと思います。 そして、その春に触れることで自身も「愛を終わらせない」ことに気づいた弥生。 それは藤代も同様なのだと思います。 いろいろ無理な展開などはあれど、映画の本質はそこなんだろうなとおもって観ると 私は好きな作品でしたね。 でも、藤代の佐藤健は勿体ない気もしましたが、佐藤健以外にピンとくる俳優も なかなかいないよなぁとも思いました。 脇を固める仲野太賀と中島歩は藤代に良い影響や支えになっていて良かったですし、 竹野内豊演じる春の父は、2022年公開の『ノイズ』における松山ケンイチを彷彿とさせ 不気味さを僅かな時間で醸し出しているのはさすがだなと思いました。 でも、私は森七菜に全部持っていかれた感がありました。 冒頭から海外にいる春、藤代に手紙を書く春、日本に戻ってきてカメラを片手に施設で働く春、 そして、ラスト近くでの弥生とのふたりのシーン、ここで涙腺崩壊&号泣しました。 ラストよりもこのシーンがいちばん好きでした。 小林武史の音楽もマッチしていましたし、藤井風のエンディング曲も良かったです。
愛は満たす者じゃなく満たされるものだ
初めは昔の彼女から手紙がきて新たなる恋にキレツがと思いましたがそれぞれ思い込みのすれ違いが相手を理解できしょうと葛藤していき離れていた恋の糸車が何時しか振り替えりながらと重なり結び始めたと感じました。愛は満たす者じゃなく満たされるものだ少しわかった気がしました!凄く写真や映像や音楽がナチュラルできれいでしたぜひ一度大スクリーンで!!
全246件中、161~180件目を表示