「水と一緒に」ボーはおそれている なつさんの映画レビュー(感想・評価)
水と一緒に
冒頭
羊水から赤子が出て、お尻を叩かれて泣くシーンから始まる。
水から始まる
予告編も観ず前情報一切無し状態だった。
しかし、めっちゃホラー!!!
怖くて、キモをきて、不気味で、不思議で
こんな作品か〜
マウスウォッシュ飲んじゃったって言われてもセラピスト困っちゃう。
そんなの無視でセラピストは母親との関係を探る。
この辺から、おや?
そんなおそれるボーの住んでる街はなんだか治安悪そうで、音もかけてないのに差し挟まる抗議文。
翌日には街は世紀末になってる。19xx年じゃん
そして考えうるすべての事象が最悪の形で怒ってくる。
ヤダ怖い。
そして知る、母親の死
これがずっと続くのかと思いきやいきなり暗転後、他所んちの養子になる。なぜかお部屋はティーン部屋。
このへんからアレ?アレ?
ちょっと待って…
偽家族は言ってる事ちぐはぐだし、皆して薬服用。
チャンネルにはボーの行動の録画。
誰かの監視?
怪しさ満点。
そして逃げた先は森の中。
劇団の村。演者と観客の境目を無くしていく。
ボーは改めてエチエチ行為をしたら死亡する事を再確認。
これは母親から常に言われていたこと。
一族の男性皆子種を撒いて死亡。
ボーを連れてきた女性は妊婦であったがこれにも意味があったのかな?このターンではボーのそんな母親から刷り込まれた性交渉の禁忌について描かれた感じ。
なんだか、不思議の国のアリスの様で全てがボーの夢か幻覚なのでは…と思えてしまう。
しかし、振り回すねぇ… 展開が
ぶんぶんと。
足首の発信機を追いかけてくるデブ。
次々とターンが変わっていくのでほんとにアレアレアレ?
深く考えても浅く考えても結末の予想がつかない。
サラッと家まで送ってもらい母親の葬儀のビデオ…というより、家を歩きながら聞く母の葬儀の声。
葬儀は終わったはずなのに対面する首のない死体。
幼い頃に出会った少女と再会。
そして性交して死ぬのは彼女。
うぅ〜ん。
家に帰ってからの回想シーンや母親の登場でかなりの毒親であることが判明。実は偽物。
セラピストもすべて仕込み。
一体どこからどこまでが母親の仕込みなのか。
母親は序盤に電話で言った
正しい事をしなさい。
ボーは常に行動の決定権を他人に委ねていた。
それはきっと母親の影響なのかも
父親と呼ばれる男根型クリーチャーは良かった。
チープなところが良き。
家の構造とかもとても良かった。
最後母親がまた死亡したように見え、ボーはボートに乗って家を離れていく。
やっとすべてが終わるのかと思ったがそこにはたくさんの人々がコロシアムの様に囲みやはり母親が。
もうこれ、トゥルーマンショーだよ…
弁護側は崩れ落ち、ボートはひっくり返りボーは水の底へ。
オープニングと同様、水の中で生涯を終える。
全体的に色彩が良かった。黒いキャンバスにベタベタと濃い色を乗せたような深い色味。
昔のホラーちっくな演出もあり、楽しめた。
シュールな笑い所もたくさん。
尺が長くて途中しんどかったけど、たぶんいろいろ意味があるんだろうな。汲み取れないのが悪い。
あとで調べたら監督はアリアスター…ヘレディタリーの?
あぁ、そりゃ好みに決まってるよ…
この作品、春くらいに劇場公開されてて結局観そこねて悔しい思いをしたのだが、もうアマプラで無料配信!!!!
私はこのままいくとマジで劇場に足を運ぶ人がいなくなる事をおそれている…