ジャン=リュック・ゴダール 反逆の映画作家(シネアスト)のレビュー・感想・評価
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ゴダールの映像的実験がどのようなものだったのか、概要の理解に適した一作
世界で最も著名な映画作家の一人であるジャン=リュック・ゴダールの、映画作家としての人生をたどったドキュメンタリー。 ゴダールは2022年に亡くなりましたが、本作が描くゴダール像は、それ以前の、特に60年代の活動に焦点を当てています。作中である人物が語る、ゴダールの作品を観ることは1960年代の世界を見ることでもある、という証言が的を得たものであることは、数々の映像、証言からも明らかです。 ゴダールは今ではフランス映画を代表する映画作家、巨匠という評価が確立していますが、元々は既存のフランス映画に対する強い批判意識が創作の出発点となっていたことなど、確かに既存の評伝が語ってきたゴダール像をなぞる要素も多いのですが、それでも当時の映像とゴダール自身の発言は全く重みが違います。 「ゴダールとは何者だったのか?彼の作品はどのような意味があったのか?」という作品に通底する問いと、映像の編集がきちんと連動している上、いくつかの章に分かれているので、ドキュメンタリー映画にありがちな、作品の方向性が見えなくなって迷子になるという心配はしなくて済みました。 社会への反逆を謳いつつゴダール自身は富裕層出身であること、映画を通じた「革命」という主張は現実から遊離していたのでは、といった当時から起きていた批判についてもきちんと入れ込んでいる点も興味深いものでした。 とはいえ、彼が間違いなく稀代の映像作家であったことは本作を見るだけでも十分に理解でき、それだけに逝去が改めて惜しく感じます。
偶像化されたジャン=リュック
ゴダールの映画ではなくジャン=リュックという一人の男の物語であり、この作品にはゴダールのゴもない。 彼のような人間は映画の題材として格好であり、この映画の監督はそれを完璧に行った。 勿論ゴダールが生涯かけて創り上げた映画の文法に則って 生前のゴダールの映像や言葉の引用によって創られたこの映画はたった一つの点を除いてとてもゴダール的だ 僕はそれは彼が作ったものが映画の中にあることだと思う
不可視となったゴダールへの架橋
2022年。シリル・ルティ監督。昨年なくなったゴダールの半生について、出演者やかかわりのあった同業者などのインタビューを交え、デビュー作「勝手にしやがれ」からの作品の変遷をまとめたドキュメンタリー。作品のわかりにくさ、ゴダールの扱いにくさを、解説する人々の存在によって(媒介)、わかりやすい物語に仕立て上げている。作品自体・ゴダール自身が意識的にわかりやすさに抵抗するものだったとはいえ、ある種の物語にしなければ人々の目に留まることさえない。だからゴダールは難しく、面白い。 人びとが証言するゴダール像が矛盾し合ったり衝突し合ったりしたらもっとおもしろかっただろうな、とふと思った。
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難しい人だわー。 彼の作品の中のセリフが流れていたけど、やはり ???だけど、 なんか、かっこいいみたいな感じかなー。 若い時に観た作品もあるはずなんだけど、結構覚えていない 笑 馴染みのない言葉は、メモっとかないと忘れちゃう。 ゴダールに関しては、身近にいたら、すごく仲良くなるか、 全く近づかないかどっちかかなー。 身近になったら、きっと、 「あなたが思っているような気難しい人ではなく、わたしにはおちゃめでかわいいのよ。」 とか自分だけには、みたいなのを匂わせたコメント言うんだろうなー。 と穿った考えがよぎるような、女優たちのコメントが多かった。 でも、とりあえず映画に対する執着的な思い入れ、すごいな...。 よーわからんけど 笑
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