キリエのうたのレビュー・感想・評価
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一人でも自分を大事にしてくれる人がいれば幸せ
生き方を変えたくて街を出たのに根本的な生き方を変えられなかった子と、望んだわけではないのに生き方を変えざるを得なかった子は出会った。
そしてお互いの心に空いた隙間を共感か同調か信用かまあそれ全部かでピタっと埋めてしまったのね。
どんなに自由に生きてても、自分の中身をまるっと信じて大事にしてくれる人が一人居たら生きていけるな、と思える絆。
二人のキリエの間でいつまでもあの日の自分を責め続けて生きている彼が、とてもしんどくて気の毒だった。
(しかし今後を考えるなら進学して人命救助の道を。。と思う老婆心はまあ置いておく)
岩井俊二といえば思春期!
大人になっても万年思春期みたいなのを描かせたらピカイチだと思う。雰囲気あるおしゃれな大人に仕上げるの上手いなー。
今回強くて弱くてミステリアスな女子達もよかった。
そして彼の好きな声質がわかった気がする。高音が伸びやかでうわぁんうわぁんとした残像が残る歌い方が多分好きなのね。
バレエが好きなのかなー、でもいつもキューピッドなの気になる。
そしてラストのリリィ・シュシュを彷彿とさせる場面、青と白が美しかった。
イケメン受験生がメンヘラ女子高生に人生狂わされる
夏ちゃんがイケメン過ぎる。ほどよくフツメンなほうがリアルなのに。キリエ姉はああいうまとわりついてくるような重さを持つ娘いるよなあって感じ。しかしなんでキリエ姉をあんなキャラクターにしたのだろう。あれじゃイケメンが被害者みたい。
というところばかり印象に残った。
あとストリートミュージシャンに観客が多すぎ。
長靴に雪が入ってすごく冷たそうだけどあの新宿中央公園~雪原~狭い宿泊施設のラストの流れは好きです。
THE・岩井俊二
監督作品の過去出演者達の好演とセルフオマージュとも言える様な演出とストーリーテーリングに身を委ねる3時間弱。主人公の初出演初主演と思えない達者さには感嘆したが、過去キリエに関しては少し違和感。というかちょっと怖かった苦笑。あと、最後の松下珈琲さん。若者には「負けるな!がんばれ!」と映るかもしれないが、学芸会じゃないのだから、書類や根回しはキッチリするべきだろう。あれはイベントも行政側も悪くないから冷めちゃったな。おしい。でも好き。
普通の女子高生役はまだ早かったか…
なんだかんだで初めての岩井俊二作品
途中までは良かったけど震災描写のところから冷めてしまった…
恋人って言っていい?って聞くキリエもだるいし、何故かるかは1人で呑気に帰ってるし。早く回想終わらないかなぁと思ってた。
最後まで見てもストーリーにキレがあるようには思えなかった。
普段歌は歌詞より音重視で聞いてるんだけど歌詞を読み解けばより満足感が得られるのかな…
ミュージシャン群像が魅力的。そしてキリエを演ずるアイナ・ジ・エンドのハスキーな唄声が心を震わせる。
岩井俊二 原作・脚本・監督による2023年製作(178分/G)の日本映画。
配給:東映、劇場公開日:2023年10月13日
岩井俊ニがこの映画で何を意図していたかは、正直なところ良く分からなかった。けれど、見終わった後、上手く言語化し難いが、なんかいいな、好みの映画だなとの気持ちは覚えた。
孤独な存在であったアイナ・ジ・エンド・希(キリエ)/路花(ルカ)と広瀬すず・逸子/真緒里の心の触れ合いや路花と松村北斗・夏彦の擬似的な家族愛に、自分は共鳴したのだろうか。それとも10年以上の時の流れを超えて存在した友愛的なものの表現に、強く惹かれたのだろうか。いずれにせよ、「ラストレター」でかなり嫌いになっていた岩井俊ニ監督の評価は、再度上昇した。
キリエ・路花姉妹と夏彦の物語に東日本大震災を真正面から絡めて来たのには、感心させられた。津波映像こそ無かったが、地震後の津波が悲劇的壊滅的であったことを知っているだけに、お姉さんが地震後に町を動き回るストーリー展開に、ドキドキとさせられてしまった。監督の分身らしい松村北斗・夏彦が過去を泣きじゃくって語る演技には、少々ウンザリしたのだが。
挿入されてくる音楽のセレクトには感心させられた。特に、安藤裕子による「帰れない二人」と大塚愛による「FUN」のお洒落な歌声には、井上陽水ファンとしてはぐっと来るものがあった。音楽監督小林武史の貢献が大ということか。
そして、元BiSHの歌手アイナ・ジ・エンドという存在を、恥ずかしながら初めて知った。普通には話せないストリート・ミュージシャンを意識した声の出し方は、相当にあざといとも思ったが、彼女のハスキーがかった楽器の様にも思える唄声に、すっかりと魅了されてしまった。彼女自身の演奏かどうかは不明だが、クラシックギターのリズミカルな音色も、とても良かった。彼女自身作曲作詞のオリジナル曲が6つも本映画に提供されたとのことにも、随分と驚かされた。彼女にキリエ(ギリシャ語で“主よ”)或いはルカ(ドイツ語圏で”光を もたらす者“を意味)と名付ける岩井監督の想いの強さに応えたのだろうか。
ただ、二役を演じ分け、セーラー服の高校生が今だ良く似合う広瀬すず・真緒里は驚異的と思いつつ、結婚詐欺師で元カレや婚約相手の家を渡り歩く一条逸子というキャラクター設定には、無理くり感を覚えてしまった。女を前面に出して生きている母親の様にはなりたく無いと語って、勉強し大学合格を果たした意思は何処に消えてしまったのか?その理由を明らかにせず、結局母親の血筋のせいにしているようで救いが無い嫌なものを感じてしまった。
岩井監督が元ストリート・ミュージシャンでもある歌手アイナ・ジ・エンドという魅力的な素材から音楽に夢中になって、他の部分はおざなりになってしまったのだろうか。実際、アイナの演奏仲間のミュージシャンを演じた村上虹郎や粗品、ギターを弾く松村も含めて、音楽をやる連中の魅力は、眩しく感じさせられた。
監督岩井俊二、原作岩井俊二、脚本岩井俊二、企画紀伊宗之、プロデュース紀伊宗之、音楽
小林武史、主題歌Kyrie。
出演
アイナ・ジ・エンドキリエ(路花)、松村北斗潮見夏彦、黒木華寺石風美、広瀬すず一条逸子(真緒里)、村上虹郎風琴、松浦祐也波田目新平、笠原秀幸松坂珈琲、粗品日高山茶花、矢山花イワン、七尾旅人御手洗礼、ロバート・キャンベルマーク・カレン、大塚愛小塚呼子、安藤裕子沖津亜美、鈴木慶一、水越けいこ、江口洋介潮見加寿彦、吉瀬美智子潮見真砂美、樋口真嗣潮見崇、奥菜恵広澤楠美、浅田美代子広澤明美、石井竜也横井啓治、豊原功補イッコの元恋人、松本まりかイッコの元恋人のガールフレンド、北村有起哉根岸凡、武尊武尊。
アイナの
歌の説得力 圧倒される表現力
これはやっぱり アイナの歌声ありきの作品か と思うのだけど
広瀬すずの存在が見終わった後 一番残った
その分 大阪の部分 姉の希のシーンが 物足りなくも思う
小林武史の楽曲も大変良い出来だけど
オフコースの さよなら が 全てを持ってくくらい素晴らしい
僕たちはいつも そう思う 後悔や思い出や幸せかも知れない
「まるで今日のことを思いもしないで」
そのアイナの歌が 全てだとも思う
松村北斗さんと江口洋介さんがそっくり(笑)
2011年から2023年、登場人物とともに13年を振り返る
2011年に起きた東日本大震災をきっかけに、大きく変化した人たちの交差する人生と人々の絆を描いた音楽映画。
小学3年生だったキリエ(路花)は震災で母と姉を亡くし、そのショックから歌う時以外、声が出なくなった。
また、キリエ(るか)の姉のキリエのフィアンセの夏彦は震災でキリエとお腹にいた子どもを同時に失い、行方を探していた。
宮城から大阪にやってきた路花は小学校教員に助けられる。そこから路花の姉(キリエ)の婚約者が見つかり、路花と夏彦は再会を果たす。
しかし、小学生だった路花は児童相談所に送られることに。
2018年、路花は夏彦が帯広にいることを知り、高校進学のタイミングで帯広に。そこで、同じ高校で一学年上のいっこと出会う。
運命に翻弄されて結局バラバラになってしまった3人だが
5年後の2023年、東京でいっこと路花は再会を果たす。
そして夏彦と路花も、いっこのある事件をきっかけに再会を果たすのだが……。
震災の描写は胸が痛かった。被災者の方々はどのような思いで観ていたのだろうか……。
それぞれがこの12年間、さまざまな思いを抱えて生きている。
本作の夏彦のように十字架を背負って生きている人、キリエのように大切な人を失い、いまも心に大きな傷を抱えて生きている人。
それでも前を向いて歩いていがないといけない。
出会いと別れを繰り返しながら生きていくんだと。
この作品は被災者達、そして震災によって大切な人々を失った人へのレクイエムでもある。
アイナ・ジ・エンドの歌声は本当に素晴らしかった。
青を基調とした映像も申し分ないくらいに美しかった。
2023年の夏彦と路花の再会、路上ライブで夏彦が路花を見つめる姿以降のシーンは涙腺崩壊。
ただ、いっこの婚約者の部分(キリエが襲われそうになるシーン)は気分が悪かった。それくらい、いっこのことを思っているということを描きたかったんだろうけど、製作者の性的嗜好がチラついた。
あと、粗品(霜降り明星)の登場には思わず笑ってしまった!彼の存在が重い空気をフッと緩めてくれていた。
美しい映像
178分間、美しい映像に浸ることができた。
どんな体勢でも腹の底から声を出し、唸るアイナは最強。役者というより、やっぱり歌い手。
東京であろうが釜山であろうが、どんな舞台でも皆を圧倒する。このパワーが、津波を乗り越え各地を転がるように生きてきたKyrieの人生。
だから姉の希は別な人の方がよかったな。
広瀬すず、黒木華は岩井組の映画には欠かせない存在。彼女たちの演技の時に、余計なBGMはいらない。
松村北斗の没入感には舌を巻いた。どんどん声が低くなり、背中を丸めてボサボサになっていく姿が可哀想だった。自宅の部屋に飾られたいくつものトロフィーや賞状が、かつての栄光を想像させる。岩井組にもう一コマできた。
人生の参考にはならないが、相当考えさせられた
予告など一切見ずに話題の映画をなんとなく観ましたら多少長くても大丈夫でした。
映画の中に引き込まれていく…という風にはならなかったけど、私自身も全くゼロではなかった3.11の体験を思い出したり…ちょっとなかなか味わえない不運なことのイロイロから、日常ありがちなこと…思春期の…例えばそんなに好きでもない人と付き合うことになったり……後に惹かれていくとしても…など、トータルして感じたのは生きていくことの辛さや強さを私の中で考えさせられた映画でした。
生きることを断念するひともまぁまぁいるこの世の中で、それはあってはならないと思う一人ですが、
この映画を観ると、「私はこれで生きていく!」みたいな諦めない姿勢はとても力強く勇気が湧いた。
小学生時代のルカちゃん(イワン)は可愛かったし、ホームレスなんて危険すぎる!と信じられなかったけれど小学校の先生に保護されたときはホッとした。
イッコの胡散臭さは好きになれなかった。
ナミダメさんの未遂に終わるレイプシーンは恐怖でした……が、「そうだよなぁ」と納得もしました。やり取りの会話は変だったけど(お願いします、とかゆーなよ!)。
ナミダメさん、結果いい人… かわいそうだった…
ルカ(キリエ)はもっと可愛そうだと思ってしまった。貞操守れてよかったけれどね…。イッコ(まおり)を嫌いにならないのもスゴイ。
路上ライブの様子は自分が客側だったら足を止めて聴くかな、投げ銭するかな……どうだろう…と思ったりしました。
音楽ですから好みは様々だし、急いでいる人もいる。かといって流れてくる数曲をたまたま聴いたら自分の中でしっくりとした曲に巡り合うかもしれないし…という一期一会感。
全ては雰囲気次第のような、こうしてよく生活していけるのは並大抵のことじゃない、と感心してしまいました。
都会に居るからこそ、田舎じゃ無理なことも可能になる…(その逆もしかり?)成功や失敗を繰り返していく生き様っていうのかな…田舎者の私にはやはりこういった映画をみないとわからない世界観であり、シンプルにお勉強になります。
ラストシーンはネカフェのようなカラオケ?のようなところでしたのでキリエはまだメジャーデビューしてない感があり、お家は無いのかな?と思いました。
余計なお世話ですが…
温かいものを食べられる環境、そして暖かい寝床を確保してもらいたい気持ちでいっぱいです…
(音楽業界…エンタメ界の闇も相当怖い…個人的に思う)。
岩井俊二監督のミューズたち
岩井俊二監督作品。
広瀬すずちゃんは25歳。
アイナ・ジ・エンドちゃんは28歳のシンガーソングライター。
おや?
すずちゃんのほうが若いのか。
岩井俊二監督は実年齢より幼くみえて、セーラー服姿に違和感を感じさせない女優さんが大好きな人。という認識でアリマス。
黒木華ちゃん、広瀬すずちゃんが重要な役で出ています。監督の歴代ミューズの中で、たぶんNo.1とNo.2なんだと思うわけです。
映画の冒頭、雪のなか、オフコースのさよならをアカペラで歌うアイナ・ジ・エンドちゃん。
新宿での路上ライブですずちゃんと出会う場面では懐かしい好きなカバー曲がどんどん流れるもので、会話のセリフが聞き取りずらかった。すずちゃんの衣装が眩しすぎる。
シスターフッド感がとても楽しい。
ザリガニ釣り。公園の大きな木から聴こえてくるのは久保田早紀の異邦人。木の上で暮らす少女。鬼太郎ハウスはなかった。
黒木華ちゃんは大阪の小学校の先生役。
ルカを泊めてあげる。
あぁ、小学生に戻りたい。
パソコンで小塚路花、宮城の薬局の住所を検索。震災で小塚を探す書き込みを見つける。
帯広で3代続いているスナック。シングルマザーの女系家族。浅田美代子(2代目間ママ)⇒奥菜恵(3代目ママ)⇒広瀬すず(4代目?)大牧場の経営者の常連客がお金を出してあげるからということになって、急遽大学進学を目指すことになり、突然やって来た家庭教師は牧場で働いているイケメン青年。中学、高校でバンドをやっていて、ギターが弾ける。
出ていった父親のガットギター。
ギターを路花にあげて欲しいと託す。
高3の女の子の数学の家庭教師をしていたことを思い出してドキドキ💓しちゃった。
学芸大学に合格して体育の先生になった。
残念ながら、恋愛関係には発展しなかった。
ええ~っ、すずちゃん詐欺師だったの?
被害額2億越え❗
そこで急に⤵️
高校生の妊婦(姉:キリエ)は昼過ぎにお風呂で下着姿で長電話していて地震が来ちゃう。津波がすぐ来ちゃうのに電話しながら自転車で小学校に向かったりする。妊娠初期は自転車乗らないほうがいいよね。相手は開業医のお坊っちゃんだった。
なんだか、また⤵️
仙台のルカの家族は兄弟がたくさんいた。なんでひとり遠すぎる大阪へ?
警察官、児童相談所職員に保護されて、行方がわからなくなったはずなのに。
帯広の牧場は親戚?里親?
仙台⇒大阪⇒帯広⇒新宿?
ちょっと分かりにくい。
北村有起哉と会った新宿の店でチラッと映った店員は円井わん?
村上虹郎ちょっと痩せたような。
天井から見下ろす松本まりかの足。
なんだかたくさんの俳優さんや芸人が出てた。
群像劇?
路上ライブのお客さんのエキストラはファンにはちょっと見えなかった。
すずちゃんが騙したオジサンに報復され、刺されてしまって残念。
野外ライヴ会場のお巡りさんに捕まってもうひと悶着あるのかなぁと思ったんだけど。
最後はまた雪野原でオフコースのさよなら。
アイナ・ジ・エンドちゃんは新鮮だったけど、3時間が経過するうちに、姉妹のキャラがなんだかよくわからなくなってしまって、少し疎ましくなり、終わってしまった。
ちょっと散漫に感じてしまった。
ちなみに、アタシはリップ・ヴァン・ヴィンクルの花嫁の黒木華ちゃんが今でも一番好き。
プロモーションムービー
岩井俊二と小林武史と言えば、Charaの「スワロウテイル」、Salyuの「リリイ・シュシュのすべて」…そして今回のアイナ・ジ・エンドの「キリエのうた」
夫氏が岩井俊二作品が公開されると毎回観に行くので、どうやら映画公開らしいとは訊いていたけど何もチェックしてなかったンですが、YouTubeの広告でアイナ・ジ・エンドの歌が流れてきて「岩井俊二っぽいな…」と思ったら正にそのプロモーションだった。
曲は「小林武史ぃぃぃ!」って感じだし…で、映画を見た感想は
「っぽいわ~!」でした。
なんとゆーか、ツッコミどころ満載ではあったんですけど、私はアイナ・ジ・エンドさんの声の伸びが結構好きなので歌唱シーンは良かったし、広瀬すずはマジで可愛いな…と。
岩井俊二と言えば、何となく生々しい歪な生理的嫌悪感でお馴染みですが(私だけでしょうか…)それと同時に思春期の危うくも瑞々しい少女達の姿を描くのがマジで天才かなとも思っております。
が、今回は「危うい(色んな意味で)」の方が勝っちゃったかなぁって感じ。
アイナさんの歌声と広瀬すずの顔面で3時間を乗り切った気がする。
決して嫌いでは無かったけど、ツッコミどころと言うか、現実との整合性の取れなさのノイズが多かったなぁ。
ラストの「結局何者にもなれないで終わる」所が正に「岩井俊二って感じだな」と思った映画でした。
なっちゃん老け無さすぎでは???
アイナ・ジ・エンドが好きならば
監督本人の原作を読んで、これがどう映画化されるのか楽しみにしていました。
3時間という長尺の割には端折られている部分が多く説明不足で、原作を読んで観た人と読んでいない人では受け止め方が違ってしまうのではないかと感じました。
エンドロールは原作にないエンディング。そういう生き方があってもいいんだよ。
岩井俊二ワールドとアイナ・ジ・エンドの歌が好きならば最高に楽しめると思います。僕はそうでもなかったので、すみません。
色々思い出させていただきました!
石巻出身で東日本大地震当時は岩手在住でした。地震のシーンをみてその時のことを鮮明に思い出しました。幸い私の家族は皆無事でした。夏彦が石巻まで走るシーン、うちの姉がまさに勤務先の矢本~家があるまで水に浸かりながら歩いたそうです。
あの地震でたくさんの人の人生が変わったと思います。忘れてはいけないことですが10年以上たち日常生活に追われて忘れてしまっていた気持ちを思い出させていただきました。
アイナさんの歌声とてもかっこよく潔くステキでした。広瀬すずさんも可愛かったです。
北斗くんもいいお芝居されるなぁと。心の葛藤がひしひしと伝わって来ました。公開初日に観に行きましたがやっと消化出来ました。
個人的にはもう少し石巻でのシーン使用していただきたかったです(*^^*)
奥深く、実は泣ける作品でした。
タイトルを見る限り「歌」が主役だと思っていましたが、実は深く深く悲しみのあふれる作品でした。
広瀬すすが演じる複雑な背景の女性が、キリエの人生を切り開いているように感じました。
最近の作品に多いのですが、時代背景の切り替わりが早く途中ついていけない場面もありましたが、最後には1本のストーリーが見えてきて感動しました。
良かった、見て欲しい作品。
まず主人公、アイナジエンドの存在感、歌声がグサグサと突き刺さる。
色んな曲を歌うので必見。
で、いっこことまおりさん、広瀬すず。
いやぁ、私が思ってたよりずっといい役者である。
いっこの生き方、悲しいね…
女を売りして生きていきたくない。このままだとスナックを継ぐことになる
そんな状況を打破するための、大学受験だったのに…
結局、そのある意味負の連鎖を断ち切る事は、彼女には出来なかったのだな…という。
あと夏彦、松村北斗。
良かったなー。
これまで見た役とは少し異なる、なんというか
少し弱い感じの男性像
私がこの映画の中で1番グッときたのは、夏彦がキリエに謝り2人がハグするシーン。
なんだか泣いてしまった。
あと個人的に七尾旅人の使い方!
本当にワンポイントで使うのね?!
と思いました。
公園で1人弾き語りをする
るかと2人で歌う
その後、警察に職質を受けてるかを逃がす
主人公の少女時代にしか出てこない。
と思っていたのに!
エンドロール。
あと、彼はライブなどで、観客の子供なんかと一緒に歌ったりするので、それを映画でもやらせるんだなー
着眼点!と思った。
時間軸が3つあって、少し複雑ではあるけど
主人公の生き様、そしてあの震災から13年
こうして生きてきたのだという…
キリエの歌声、そして震災
それが主軸なのかと思うんだよね。
レイプされそうになるシーン
あと震災の揺れるリアルなシーンがあるので
若干、苦手と思う人もいるけど。
私は退屈せず観ましま。
岩井俊二節炸裂なのでは?と。
夏彦の「ずるいよな」はずるいよな
人間の綺麗なとこも汚いとこも全部ひっくるめて抱きしめたくなるような映画でした。自分の嫌いな部分も肯定してくれるような感覚。すごく苦しいお話だけど観終わった後は明日も頑張って生きようと思えました。完璧じゃなくていいんだと言ってもらえた気がします。
余韻が凄い
アイナジエンドさんの魂の歌声に終始鳥肌
一人二役の演じ分けが見事だった
(小説の中の希とは若干違った印象を受けたけど)
松村北斗さんの儚く繊細で震える声、泣きのお芝居にもらい泣き
13年間を肌の質感でまで表現していて素晴らしかったし段々丸くなっていく姿が切なかった
広瀬すずさんの透明感は見惚れるほど
刺されて立ち上がる瞬間、イッコからマオリにスイッチした様に感じてゾクッとした
(流石の意味です)
黒木華さんの安らぎさえ覚える佇まいや表情も流石だった。
主要4人それぞれに感情移入した作品も珍しい
路花の子役時代を演じた矢山花さんも素晴らしかったな。
ただ一点、震災描写の長さは(当時のそれ、で)被災地在住の自分には長くてキツイと感じた
監督はリアリティを出したかったのかも知れないけど
鑑賞から数日経つのに未だ余韻が抜けない感覚
もう一度小説を読み返してまた鑑賞に行きたい
自分が今見ている世界はとても狭い
こんな世界ありえない…という事はないし何処かで未だ起こりえてる世界かも知れない
今懸命に生きている人、なあなあに生きている人みんなに見てそれぞれ感じてもらいたい作品
人生は時として残酷で、だからこそ美しく尊い
岩井ワールドとも言える作品
私には刺さった作品だった
この感情を大切にしたい
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