「知ってて、これか!」関心領域 カールⅢ世さんの映画レビュー(感想・評価)
知ってて、これか!
最初は何も知らなくてただ無関心に暮らす一家の話なのかなぁと思ってました。
音は最初から煽り過ぎ。
始まってから画像が出るまでがかなり長いのでちょっとイラッとしちゃいました。
予告編の映像はやけに明るい感じだったので、違和感を感じましたね。わざと?
最初の湖での湖水浴場面。この水はヤバい水だと思っていたら、やっぱり。カヌーで川に水遊びに出かけた時に父親が川底で何かを拾って、慌てて子供たちと帰宅し、身体を必死に洗う場面。私にはあれはいわゆる喉仏(環椎:第1頸椎)に見えました。
歳の割に動態視力いい方だと思います。
むかしそういうクイズ番組ありましたけど、けっこう得意分野でした。
マジカル頭脳パワーです。
子どもたちが金歯で遊んでいるカットは目を疑いました。これはいかん。
最初、サンドラ·フラーはこの家の主婦ではなく、お手伝いさん役で、奥様の留守中にミンクの毛皮を試着してポーズとったり、口紅塗ってみただけだと思っておりました。
坊主憎けりゃ袈裟まで憎い····じゃないんですね~気持ちわるくないの?
旦那が転勤するのについて行かない妻。家が一番大事。庭の設計や植栽も自分でやったって言ってましたよね。女って家に付く猫みたいなもんだなぁと思いました。子育てにはいい環境だって主張するけど、こういうのを嘘も方便っていうのでしょうね。実際、そういう奥さん多いもん。でも、実家の母親(おばあちゃん)はわかっていたのにねぇ。親子でも違うもんですなぁ。
人間焼却炉の改良にどんどん熱心になってゆくのは、関心領域をサイエンスにずらすことで、殺人の罪悪感をちょっとだけ脇にそらすことができるからではないでしょうか。
オッペンハイマーもそうだったんでしょう。
英題は Zone of Interest でした。
関心領域だと Region とか Field かなと思いました。Zone だとついつい Sexy Zone の方、いやいや違います。「ゾーンに入った」みたいな意味がありますので、単に塀を隔てた区画の違いではないんでしょうね。そういう意味ではあの奥さんは完全にゾーンに入っていました。
赤外線暗視カメラの映像のような夜に外に出て行く娘のシーンが気持ち悪かった。
とても変わった映画で、カンヌ国際映画祭のグランプリ。 怪優サンドラ·フラーじゃないと勤まらない役だったとは思いますが、面白いかっていうと、悪趣味な映画でかなり眠くなりましたので、星はこのくらいです。
アウシュビッツ収容所のことはあまり知りませんが、映画で学んだことがほとんどです。
所長クラスだといろいろありますよねぇ。ああ、嫌だ嫌だ。