「★5かなあ?4かなあ、やっぱ」ヴァチカンのエクソシスト 市丸よんさんの映画レビュー(感想・評価)
★5かなあ?4かなあ、やっぱ
5にしておこう。
出だしから、本当に怖さ満載で、正統派エクソシスト物、という感じだった。
思えば名作「エクソシスト」はエクソシストよりも憑依された少女とその母に焦点を当ててたよなあ。でも、この作品を含め、最近は悪に立ち向かうエクソシストに「正義的パワー」が付与されて、「勝つ」んだろうなあ、と安易に思わされちゃうんだよね。
本作も最初は「強いエクソシスト」だったのが「弱さ」をさらけ出し、あやうくなっていく、そういう部分が面白かった。
ラッセルクロウは好きな俳優なので、今回も「ビシッ」とハマっててよかった!
でも、いくつか、言いたいことも、ある。
まず、冒頭何かと80年代風の音楽が使われる。主に少年少女が聴く音楽、として。ここが合ってない。「平和」チックな感じを出したいのかもたけど、エクソシストに80年代ポップは、本当に合わない。
それと、最後の方、お姉ちゃんが憑依されるけど、その時の「カクカク」CGが、合わない。明らかに「作り物」じゃん!ここはカメラワークを駆使したり、リアルを追求する自然なCGじゃなきゃ、興醒めするって。
さらに、最終バトルが、長い。二転三転を狙ったのかもだけど、あそこがちょっと「フェイク」感を出しちゃってたね。
でも憑依された少年、ものすごくいいし、全体的にはよかった。本当は最終バトルの長さから★5から4にするつもりだったんだけど、エンドロールでの実在の神父のおどけた顔写真みて、ラッセルクロウの再現度に感嘆して、やっぱり、5にしよう!って思ったね(結構迷ったけど笑)
音楽とカクカクCGと最終バトルがねぇ、惜しかった。パーフェクトな5じゃないけど、近年を代表する「エクソシスト物」でいいと、思います!