首のレビュー・感想・評価
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深みのなく浅い出来、ヒリヒリ感がない
北野武作品でかつ戦国時代ということで、バイオレンスものはエグいだろうと予測していたが、グロテスクで残忍なシーンはストレートすぎて、そういったものが苦手なひとは観ない方がいい作品。
北野作品、純愛ものとバイオレンスものがあるし、出来不出来が極端に振れると思っているのですが、この作品は外れた方と思っている。笑いの方にも振れておらず、そういったシーンもあるがそれほど笑えるものではなかった。
北野作品のバイオレンス版ではしっとりするようなドラマはまったく期待できなくて、そういったものをぶった切るようなもの、蹴とばしてしまうものがあって、それはときに吹っ切るようなカタルシスが生まれるときがあるが、この作品はあまりに残忍なシーンでそれよりも気分の悪さが先だってしまう。後味の悪さが残る作品。単に風雲たけし城の映画版かつグロテスク版なのかと思いたくなるような浅い出来。
俳優スタッフが北野武ブランドに乗って出演しているが、もったいない使い方。北野監督も芸能界の地位にどうしても安心しきっているような感じがあって、作品自体にヒリヒリするような斬新さがなくなっている。
遠慮なくストレート
勢いだけで一気に最後まで見させてくれる
期待はずれもいいところ💦
外国人が喜ぶ日本のsamurai movieってだけ。でも、日本人が観ても特に目新しさはない。年齢設定がめちゃくちゃ過ぎて『んんん???』ってなるし、知らない人が見たら若い信長に年寄りの家臣達が虐められてるだけの戦国パワハラムービーにしか見えない……
“みんな狂ってやがる”という言葉が覆い被さり武士道の精神まで隠されてしまったね😂暴力と愛欲だけのやりたい放題過ぎでした。(どちらかと言うと色狂いの意味合い強くない?)
まぁ、外国の映画祭では評価されるのわかる気はする。だって外国人はなかなか作りづらいもん、こーゆーの。
トレイラーでは加瀬亮が信長なん!?と違和感感じてたけど思いの外よくてそれだけが満足💛
暴力と死が身近にある時代
鬼畜の祭典
命が軽い阿鼻叫喚の戦国時代
ビートたけし扮する羽柴秀吉の謀略と、戦国時代の人々の欲望を描いた映画でした。
知識不足のせいか前半の分かりにくいスカしたような展開に困惑し、退出も考えました。
それでも、後半の本能寺のあたりから頭がついて来て鑑賞できました。
セリフがギクシャクしていて稚拙に聴こえるのは、味としたら良いのでしょう。
大森さん、北野さんの掛け合いが面白かったです。「OUT」のようなギャグの間合いに調整すれば良いと思いました。
加瀬亮さん、中村獅童さんは自身のキャラクターに合った役柄で良かったです。
木村祐一さんは口調が独特なので前半は?でしたが、後半慣れたのか良かったです。
残念ながら、綺麗どころの女優さんの出演がありませんでした。柴田理恵さんごめんなさい。
戦国バイオレンス落語
豪華すぎる
俳優陣みんな素晴らしすぎる。そのなかでも加瀬亮が良すぎ!信長って絶対こんなだったでしょうって感じするよね。ただ話は正直ついていけませんでした。戦国の基礎知識がなさすぎて登場人物の多さにアタマが混乱。見終わってからはこれってたけしがわざわざ作る必要あったんだろうかって思っちゃった。かの有名な本能寺の変をそんなに目新しい解釈もなく俳優のセンスだけでかろうじてって印象でした。コメディなのかシリアスなのかのところはそんな気にならなかった。何となくずっとシニカルな視点でたけしらしいなってくらい。たけしもそんなに後はないだろうから監督バンザイみたいなとんでもないのでいいから他の人が作れないものを作ってほしい。
大分、乱暴な
インバウンド映画
北野武監督作にしては……
ユナイテッドシネマ浦和にて鑑賞。🎥
北野武監督作品は、初監督作『その男凶暴につき』を映画館で観てから(短編含めて)全作品を観て来たので、本作も期待して公開初日に観に行った。
北野武監督とは30年に亘る付き合いになっている🎥
このタイトルが物語るように、全編にわたって「生首」をいくつ見たことか…という感じだったが、冒頭の首無し胴体はインパクトあったものの、全編にわたる首チョンパを見慣れてしまうとインパクトは無くなった (^^;
織田信長役の加瀬亮は熱演=狂っていて、彼が登場すると俄然面白くなる🤗
物語は、織田信長が天下を取ろうとしている時には西の毛利などが抵抗していて、毛利制圧に秀吉を使っている信長。(本作では描かれていないが武田・上杉・比叡山などの抵抗勢力との忙しい戦いに奮闘していた信長だった。)
そして、なぜか荒木村重が信長謀反から始まるドラマも描いているが、この荒木村重について語り継がれた事実を無視した扱いをしているドラマとなっている。
そのほか、秀吉が「信長批判を口にする」など創作的エピソードが多い。
総括すると、織田信長が天下を取ろうとしていた戦国時代を描き、本能寺を新たな解釈で描いた映画で、戦場シーンなどのロケ&合成シーンは、なかなか見事だった。
ここ数年、司馬遼太郎原作小説が映画化されたため、司馬遼太郎の戦国時代ものを(映画化されていない『国盗り物語』など含めて)かなり読んだので、司馬遼太郎が足を運んで取材して書いた小説は概ね実話に近いもの……と思っている者には、この映画は違和感多数。
また、個人的には、北野武監督作にしては「ハッとする瞬間」が少なかった気がした。期待しすぎたか……😅
6年前の『アウトレイジ 最終章』をジャパンプレミアで観た時のような幸福感は感じられない映画だった。
[補記]
同じ『顔』という映画であれば森谷司郎監督のサスペンス映画は大傑作なのでオススメ🙆👍
<映倫No.122700>
天下取り異聞
「本能寺の変」を題に取り、
ほぼほぼ実在の登場人物たち、かつ
史実に近い大まかな流れは踏まえつつ
共に自在に動かすことで
『北野武』らしい暴力と諧謔に満ちた作品に仕上げている。
もっとも、エンドタイトルでも分かるように
はなから海外展開を見据えたであろう一本。
シーンの端々にもそうした片鱗が垣間見え、
やや鼻につくのも確か。
またタイトルバックでも示唆されるように、
人間の首が飛ぶシーンは多々。
「R15+」の設定を越え
生臭さが画面から漂って来そう。
物語の発端は『織田信長(加瀬亮)』に重用された
『荒木村重(遠藤憲一)』が主君を裏切ったこと。
武功とともに衆道の関係もあったことから、
愛憎の度合いは深く、執拗に追われるようになる。
もっとも本作に於いては
『村重』と『明智光秀(西島秀俊)』も同じ関係があったとし、
男女間の惚れた腫れたと同じか更に強い感情が
男同士で繰り広げられ、
それが政局に大きく影響して行く。
『信長』の常の発言
「自分の跡目は親族に限らず、最も功のあった者に譲る。
(だから)身を粉にして働け」との言が虚偽だったことが露見したことが
「変」への流れにつながったとする。
「本能寺の変」の契機については諸説あれど、
ここでは『羽柴秀吉(ビートたけし)』が絵図面をひき、
『千利休(岸部一徳)』が手助けをし、
それに『光秀』が上手く利用された、との筋書きを作る。
当然 とんでも ではあるものの、
はなしだてのアイデアとしてはすこぶるユニーク。
なにせそこには、天下取りの野望と、
男同士の愛情や嫉妬が絡むのだから。
またここでの『信長』は
過去に類例がないほどのエキセントリックさ。
演じる『加瀬亮』の狂気の度合いも激しく
〔海炭市叙景(2010年)〕での『晴夫』を上回る苛烈さ。
主要な人物のほとんどが
他人を出し抜き、裏切ることをなんとも思っていない。
それは主君と家臣、兄と弟でも同様で、
自身が天下を取るためであれば、
邪魔者は全て排除しようとの勢い。
けだし物語り的も、
同時代の人たちの実際も
そうだったのではないかと思わぬでもない。
軍功や生死の証として、
多くが「首」を取ることに執心するなか
異なるエビデンスを求める人物が一部に居る。
ある意味、合理的な考えではあり、
彼らの先々のスタンスを勘案すればもっともな造形。
とりわけ、ラストシーンで
(タイトルを含め)今まで重要なアイテムとして来た「首」の存在を
あっさりとひっくり返して見せる
監督・脚本の『北野武』の仕掛けにも感心する。
面白いんだけどね・・・
解釈は自由、本能寺の変を北野風に料理
賛否両論になる作品でしたね。
私自身は、北野作品は最初は苦手な方でしたが、「アウトレイジ」がよく出来ていたので、それから北野作品を見直すようになり、ようやく北野作品を受け入れられるようになりました。
まず、本作品ですが、北野武監督の作品なんですが、ビートたけしさんの感性がちらほら出ている作品と言うべきでしょうか。
まずは、本能寺の変を北野武さんなりの別の角度から描いた内容は、非常に良かったと思います。
例えば、武士道や任侠道なんて言葉がありますが、実際、そのような綺麗事などを貫いた者などごくわずかで、現代と同じように、人間なんて、今も昔のひと癖あって当たり前であって、そんな周りの人間模様が結構いい感じに描かれていたかな・・・
織田信長を演じた加瀬亮さんがよかったな、大森南朋さんも良かったし、「アウトレイジ」組が大変に良かった。
岸部一徳さんの千利休もハマっていたし、大竹まことさんもわずかな役であったけど良かったな・・・
昔の東映などが好きな人や監督や俳優さんにとって「邪道」な作品なんだろうけど、私的には、北野武さんの「創造」「創作」が気持ちいいぐらい良かった。
強いているのなら、もう少し「裏切り」とか「ドンパチ」を混ぜて作り上げた方が、全編で楽しめたのかな・・・
角川映画製作なんだけど、春樹氏の角川映画だったらどうなっているのかな・・・
クロサワとキタノ
どいつもこいつも
成り上がろうと躍起になり、出世の為なら仲間も裏切り、身内も切り捨てる。血眼で首に群がる男たち。
人間の愚かさ、どうしようもなさを茶化しつつ、でも冷たく突き放してはいないと感じました。
加瀬亮さんの信長が圧巻です。中村獅童さんは、最近の出演作では一番良かったです。たけしさんは演技が下手なので、最初の内は秀吉に合わないと思いましたが、全体を通して見ると、この作品に合っていると思います。
本作は狂気と笑いが相まった、かなり風変わりな作品と言えます。R15ですが、首が飛ぶシーンは敢えて作り物っぽくした感じで、そんなに残酷では無いです(別の生々しさはありました)
口の中を傷つけるシーンは怖かったです。
私は得意なジャンルではないので★3.5にしましたが、人によっては凄く面白いと思うかもしれません。今年の大河に不満な方はストレス発散できそうです。歴女にはお勧めしません。
一つ気になったのは、私の聞き間違いでなければ、「役不足」の言葉が誤用ではないかと思った事です。
「役不足」は、人物に対して役が不足=つまらない簡単な仕事、という意味なので、仕事に対してその人物の力量がふさわしくないなら、「力不足」ではないかと思います。
アウトレイジ時代劇
多分北野監督とは相性が悪いんだと思う。
初手から首切りの断面を観る事になるとは思わなかった、覚悟なかった分キツかった。
ギャグ時代劇と捉えたらよかったのかな?
秀吉秀長官兵衛の三者の会話が聞き取り辛いのが残念。あそこで笑いたかったのに
光秀は信長よりだいぶ年上の爺だった筈とか信長は怜悧系ヤクザであれじゃガチの◯チガイじゃんとか違和感覚えた。
男色はまぁ、うー嗜みとして理解してる積りだったが蘭丸がキショくて参った。なら西島光秀なら許せる?ソレでええの?と自問&煩悶した。
村重の遠藤さん力演に敬服して星をつけました。
横で娘は寝てました。私に似てお馬鹿だからだと思います。
費用がかかる時代劇を撮る北野監督にご苦労さまと伝えたい。
良くも悪くも北野武カラーの映画でした。
◎良かった点!?
①本能寺の変の諸説のなかで興味深い説をとりあげ描いている。
②戦場のCG合成がとにもかくにも秀逸。時代の容赦ない異常さ・残酷さも
よくでている。
③当時の武将に普通にあった衆道を隠さず描いている。
◎悪かった点!?
①中盤以降、ラストも含めて前半に比して描き方にバタバタ感・雑感あり。
ごった煮のような印象。
②脇を固める登場人物のキャラクターがしっくりこないというか、見ていて
入り込めないような極端または中途半端な設定になっている
ーそもそも描く必要ない人物もありでは。
③コント的種類の笑いのシーンはなくてもいいのでは・・・。これこそ北野監督
たる所以かもしれないが。グロシーンも。
・・・海外でのプレミア上映では、スタンディング・オベーションがあったということ
だったので、期待し、初日に見に行きましたが、エンタメとしては上々と思いますが、
喝采するほどではなかったのでは?と個人的に思います。
以上
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