首のレビュー・感想・評価
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まともなやつ皆無、全員クレイジー
歴史で必ず習うであろう、誰もが聞いたことがある本能寺の変。
その4、5年前に起こった、荒木村重という信長配下の武将の謀反から幕開け、
明智光秀が本能寺の変を起こし、羽柴秀吉の中国大返し、山崎の合戦までを
北野武独特のシナリオで描かれた本作品。
一応、一般的な史実に沿った展開はされているし、最大の謎である、
光秀の謀反の理由や真相はそうだったのか、とよく練られた話になっていて、
かなり面白い。
しかしまあ、戦国時代の武将たちをよくもここまで「ひどく」描いたものだ笑
どいつもこいつも己の欲ばかりで狂っている。。。
織田信長(加瀬亮)は、今まで見た信長史上、最低・最悪・最恐でした。
おまけに唯一方言(尾張訛り?)でまくしたてるし笑
豊臣秀吉(北野武)は、弟秀長(大森南朋)、軍師官兵衛(浅野忠信)に頼りまくりの
強欲、でもなぜだか勘がよい、切れ者。
体形があってないし、活舌の悪いしゃべり、声があっていない。
徳川家康(小林薫)は、まさにタヌキ。めっちゃ温厚そうだが、何を考えているのか。
影武者が次々殺されても平然と。このころだと、まだ若いのになぁ。。
明智光秀(西島秀俊)は、くそまじめ、でも実はモテモテ。
信長の所業に耐えた裏では、最悪の憂さ晴らしを・・・。
荒木村重(遠藤憲一)は、あまり知られていないかと思うけど、
謀反を起こし、籠城。説得にきた黒田官兵衛を投獄、監禁。
落城後逃亡、家族が皆殺し後も実はひっそり茶人として生き延びたといわれている武将。
この人の謀反をトリガーに、このようにいろいろな人物関係を絡め合わせ、展開するとは。
他にも、千利休、服部半蔵、滝川一益、丹羽長秀、斎藤利三などそうそうたる顔ぶれ。
合戦シーンはスケールが大きく、リアリティある、すごい作品でした。
特に、備中高松城の水攻めはすごかった。
近頃の大河ドラマでは合戦シーンもさほど描かれず、クリーンなだけに、
これだけ首が飛びまくり、血が飛び散ると、受け入れられない人もいるかもな。
ただ、当時ならオッサンズラブも無くは無いか、と思うけど、
個人的にはあまり見たくない。
あと、タケシのギャグが全然笑えず、邪魔でした笑
史実では「信長の首」も「光秀の首」も見つかっていない!
日本で一番有名な時代の出来事ですね。
小説でも大河ドラマでも、何度も扱われています。
でも史実として「信長の首」も「光秀の首」も見つかっていないのです。だから光秀が家康の参謀・天海になったなんて話も出てくる訳です。
北野武監督はどう考えたのか?というのが、この映画です。
映画を見た人は「それもアリかな」と思うでしょう。私もそれで良いんじゃね?と思いました。130分の長い映画ですが退屈せず、長さを感じませんでした。要所要所の映像も綺麗でした。名作だと思います。
登場人物のキャラクターも明確でした。
・信長・・・・・狂気。
・秀吉・・・・・北野武ではなく、ビートたけしのキャラそのままでした。家康の草履を懐に入れさせるあたり、まさにコントでしたね。
・家康・・・・・タヌキおやじキャラ。影武者を何人も使うことで現わしていました。
また秀吉には黒田官兵衛と言う参謀がいた。家康には本田忠勝という参謀がいた。でも信長には優秀な参謀はいなかった。・・・
信長があのキャラでは、優秀な人材は信長より別の人を選ぶでしょう。
現在にも生きる「歴史の教訓」ですね。
人の命はとても軽いことを描いた時代劇大作です。変に現代風でないのはいいのですが一般受けは悪そう。
物語の舞台は本能寺の変が発生するまでの数年間(1578年の荒木村重の謀反~1582年の本能寺の変)です。
歴史資料によると戦国時代は現代と価値観が全く違っています。
自らの繁栄のために他者から略奪することは正義。
奪ってナンボ、殺してナンボ、他者への思いやりなんて糞くらえ、だったとか。
最近の作品では現代風の価値観にとらわれがちですが本作では無視してます。
(人の命の価値は低いです。男女間の愛情とか女性の権利とか出てきません。逆に衆道が出ます。全体通してグロいです)
時代劇を作るのにはお金がかかり、大規模な屋外ロケがあると更にかかるとか。
本作の制作にもお金がかかっていそうですが、ペイできるんでしょうか?
グロいですし、今風の価値観ではないですし、主人公が魅力でないですし、動員期待できる若手俳優もいないようですし・・
時代劇ファンと北野監督ファン以外の動員はあまり見込めないのでは・・
エンドロールの出演者に英語表記が併記されていました。
海外向けを予定しているのでしょうが、ヒットすればいいですね。
バイオレンス・ラブ、略してBL
予告のせいでハードルが上がりすぎてしまい、残念ながら期待以上とはならなかったけど、北野武というよりもビートたけしらしさ満載で、終始ニヤニヤしてしまうほど楽しい作品でした。バイオレンス映画というか、コメディだな、これ。アウトレイジ〜本能寺の変バージョン〜として見たらイマイチだけど、ビートたけしによる時代劇コメディとして見たら最高に面白い。どちらにせよ、予告は罪だな、、、。
アウトレイジが大好きな自分にとっては、色々と物足りない部分はある。意外にもバイオレンス描写は控えめだし、笑いを意識しすぎてシリアスさはあまり無い。もっとどっしりと重くて、心がぐちゃぐちゃになるような映画を想像してしまっていた。もっともっとグロくて良かった。構想30年というのはどうやら全くもっての嘘らしく、本人が言うには30年前にほぼ出来上がっていた脚本を、今作った。実際は大体1週間位だと。かなりの制作費を掛けたKADOKAWAが、過剰な予告を作りあげた。いくら儲けようとしたって、嘘をでっちあげるなんてしたら信用失うぜ。何やってんだ、馬鹿野郎!
しかしながら、俳優の生き生きとした表情は健在。
北野武映画は役者の良さを最大限引き出されており、他では見れない心底楽しそうな様子が伺える。ベストアクターは間違いなく加瀬亮。これまでのキャラからは想像つかない、悪魔のような信長。マジで怖すぎる。周防正行映画の時とは180度違うのに、めちゃくちゃハマっている。描かれてこなかったサイコパス信長を作り上げたたけしも凄いけど、こんなクズを演じれる加瀬亮もヤバい。絶対に好きになれないキャラ。いや、一周まわって大好き。『皆殺しに決まっとるだろぉ!!!』。『石原、野球やろうか』に次ぐ名台詞。予告で散々みたのに、このシーンが作中で一番好きです。
絶対にアドリブだろ!と思うシーンはいくつかあって、もれなく全部笑えてしまう。「アウトレイジ 最終章」に引き続き、ビートたけしの右腕を担った大森南朋。培われた相棒のような関係性。2人の会話は安心して見ることが出来ます。「きのう何食べた?〜戦国時代編〜」を勝手にやっている西島秀俊には、可哀想だけど笑っちゃう。イケメンは中々大変だな...と他人事。エンケンが結構キツイんだよな笑 中村獅童と津田寛治のエピソードが個人的にはお気に入りで、本筋では無い話もちゃんと丁寧に描く細さに、世界のたけしと呼ばれるだけあるなと納得。本能寺の変というよりも、戦国時代の本当の姿って感じだもんね。めちゃくちゃ面白い。
予告からの振り幅でこの点数になってしまったけど、恐らくもう1回見たら評価爆上がりすると思う。レビューを書いていてまた見たくなってきたし、見ている最中はアドレナリンが出まくってとんでもなく楽しかったから、本作は唯一無二で最高の時代劇であることは間違いない。万人受けするとは思えないけど、映画好き、北野武映画好きには是非とも見て頂きたい代物。ビートたけしの芸人魂が遺憾無く発揮された、スケールのデカすぎるコメディ映画。「翔んで埼玉」といい勝負してますぞ。
中身は可もなく不可もなく、でもこのスペクタクル史劇が今作られ、それを劇場で観ることに価値があると思います
これまで星の数ほど映画やドラマ、舞台になってきた”本能寺の変”、ストーリーや顛末は既知のことで新しさは無いだろうな、という予想通り、そのままの作品、目新しさは何も無く、可もなく不可もなく、というのが総じての感想です
良かったのは、この重厚感溢れる映像・演出でおくる、ダイナミックスケールの本格時代劇が今でも誕生し劇場で観られること
今年初めに公開された「レジェンド&バタフライ」と同じ後味で、とても大満足でした
元来 北野武 監督作品はそのバイオレンス描写が好きになれず、初期作以外は全く見てきませんでしたが、今回 好きな時代劇ということで観たところ、なかなか楽しめました
えげつないバイオレンス描写は多いですが、この時代 人の命は現代よりも軽く、本作の様に簡単に人を斬り殺し、首もはねられたので、民衆も人が殺されるところや生首を見るのも珍しい事では無かっただろうし、自分達もトラブルに巻き込まれる事が多かったのではないかという現代世間一般の認識なので、ヤクザ映画のバイオレンスとは全く違う次元で受け止める事ができ、全く苦にならず観ることができました
役者陣も重鎮達が揃い、とても豪華な中、
私のBest actorは曽呂利新左衛門を演じる木村 祐一さん、貫禄があってとてもカッコ良かったです
逆にWorst actorは織田信長を演じた加瀬亮さん、私にとっては完全に度を超して下品すぎる うるさい演技で不快で仕方なかったですね、そういう意味では”いい演技”していたという事になるんでしょうか
そして羽柴秀吉を演じた たけし監督、なかなか武将姿が似合ってました
そして羽柴秀長を演じた大森南朋さん、黒田官兵衛を演じた浅野忠信さん、この3人が終始シリアスな展開中に真面目におバカでコメディちっくな掛け合いをするのがツボにハマり楽しく観れました
なかなかの風格を備えたグローバルマーケットに出しても恥ずかしくない、本格時代劇作品だと思います
物足りない
まあR15ということで暴力的なシーンやグロいシーンがある反面よくそ...
最後に救われる
ネタバレしている人もいて、ラストが残念という口コミも読んでから見に行ったけど、私にとってはラスト、終わり方がよかった。あれがなかったら、見てよかったと思わなかったかも知れない。秀吉のお伽衆が出てくるが、落語の始まりと言われるように、この映画も落語のようで、ずぶの素人が落語を演じて、途中聞くに耐えないような下手であったとしても、下げを言うことで、観客は必ずすっきりし、「なるほどね」と溜飲するのと同じ構造になっている。
それにしても、あんなに汚れるとは、よほど皆で取り合ったということなんだろうか。
加瀬亮が好きで織田信長をやるというので、映画館まで見に行ったが、特別に感心するというレベルまでは行かないものの、逆に全然好きじゃない中村獅童の農民の得体の知れなさが良かった。得体の知れない男なのに、結局思った通りの結果になってしまうのが残念で、うんと出世したなら、もっと良かったろうに。
なお、くすぐろうとする箇所があるけど、特にキム兄の小噺は本当に何を言っているのかすらわからなかった。フランス人はいったい何を笑うのだろうか?
(๑>◡<๑) 首チョンパ全開
酷すぎる。駄作の一言では片付けられない。
信長の狂人っぷり
北野流の人間模様の解釈に満足
感想
日本ではテレビを含めて本能寺の変前後の信長を扱っている戦国時代作品は多く制作されており、今回は北野監督が戦国物を監督したという事で余り期待せずに鑑賞。
映像としては作品名のまま、歴史的事実そのものの論功行賞の証明としての首実検の慣習、切腹、衆道など当時の行動そのものを、素晴らしい俳優陣の演技、また優れた視覚効果技術により表現しており、えげつないほどのそのありのままの映像が、逆にこの作品全編に流れている戦国期の人の業(ごう)、念、残酷さ、恐怖、焦燥感を増幅させている。◎
俳優陣はお馴染みの演技巧者ばかりだが今回特に、加瀬亮さん、中村獅童さんは最高の演技だった。◎
脚本は思わず唸るほど素晴らしい出来映え。北野監督の人間観察表現の集大成と感じた。登場人物として元噺家で忍の曽呂利新左衛門を時代の変わり目の狂言回しとしたところが秀逸であり、新左衛門の目線が北野監督そのもので時代を、人を、俯瞰していると思われてならない。
新左衛門が秀吉、官兵衛から光秀の動静を調べるように依頼された時、秀吉から新左衛門に「おまえ、死ぬけどな。」と言い放つシーンが忘れられない。
当時の諸行無常の世俗がありのまま表現されており、権謀術数の数々、人間臭さ、武士以外の茂助に代表される市井の人々の姿。行き場のないストレスや、抑圧されたエネルギー発散の、良い意味で荒削りの、味のある構成で、往年の若き日の大担でギラギラとした、黒澤の時代劇作品を彷彿させるものがあった。
秀吉、秀長、官兵衛の会話などアドリブなのかと感じさせる部分もあり、その時の、思わず笑ってしまう、人間らしい反応に期待をかける演出もリアルさを増したと思う。
全て監督の経験値と緻密な計算により生み出された作品だとという事を察し、日本映画史上に残る傑作がまた出来上がった事を心より称賛し拍手をおくりたい。
IMAX鑑賞
⭐️4.5
サディスティックなコメディ
戦国好きな僕は当然戦国武将のほとんどがゲイだということは知っていた。あの有名な蘭丸が信長の愛人だということも、武田信玄が少年に愛しているという手紙を送ったことも、宣教師が坊主同士の恋愛に拒否反応を示して寺から追い出されたことも元々知っていた。それが、とうとう映像化されたことは、戦国好きとして、なんだか爽快だった。
各々が現代では巧みに隠している汚い部分まで、出し尽くさないと生き延びられない凄い世の中はこの映画では“笑い"に昇華されてた。何度も声に出して笑ってしまうくらい色々酷かった。
映画館で観た映画の中で一番笑った映画かもしれない。
戦記物としてみれば正直期待してたほどではなかった。映像は普通だった。黒澤明がいかに優れた映像作家か理解できた。映像に関しては黒澤に対して勝ち目は全くない。でも、それでも凄く笑えたから良かった。そもそも、自分で傍流と言ってる人なのでなんか納得した。それにしても、こんなにサディスティックなコメディ映画は観たことがない。凄いファニーだった。命が軽すぎる。
初めて観た北野武の映画だが、正直期待してたほどではなかったので、他の作品を観てみる。
唯、OPの黒澤映画的な演出は最高にカッコよかった。間違いなくあそこは黒澤を超えてる。
ん〜
これはブラックコメディ?
良かったところ 贅沢過ぎる程の役者使い、あの人も出てるー!とかワク...
あれを期待してたんよ
今なぜ本能寺の変をやるの?ある程度ストーリ読める状態で視聴することになると思っていたが、30年の構想ということで、時代に応じたびっくりがきっとある!と期待していたのになにもなく。
個人的に見たかったのは裏切り、駆け引き、騙し合いなんよ!
はい、監督の映画をアウトレイジでしか知らないにわかファンです笑
今作はもちろん関係ない、むしろ進化するのを前提として、、でも話の構造はそうかなと期待してた!
たけしに秀吉は合わないというレビューもあるけど、番宣ではあれ大友に近い秀吉でしょ笑
私利私欲の裏切り、緊張感ある駆け引き、想定外の騙し合いは皆無でハラハラドキドキはありませんでした!
なんなら展開があっけなさすぎて重要シーンの信長、光秀の最期に感情移入もできず。
まあ俳優陣は素晴らしい!
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