劇場公開日 2023年11月23日

  • 予告編を見る

「西島秀俊のツボを押さえたBL映画 西島秀俊の美しきお姿とたけし流歴史の解釈が的を得ていた」首 チャン・パーさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0西島秀俊のツボを押さえたBL映画 西島秀俊の美しきお姿とたけし流歴史の解釈が的を得ていた

2023年12月9日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

寝られる

萌える

追記
驚いたのはたけし監督は痴情のもつれをよく理解しているということ。
その分野は女の専売特許だと思っていたのだが大きな勘違いだった。
黒人の小姓→森蘭丸 だから信長を殺した
信長は全部自分が一番でいたい だから明智と荒木のいちゃいちゃしてる所に入って荒木に制裁加えた後キスしたり隣で明智が見ている 侍の頂点は明智で他の武士から羨望の眼差しできたら好かれたいという存在
女性の描くBLのようなストーリーだわ。

まず安土城で家康の接待役を務めた光秀が信長の怒りを買った
これを暗殺するつもりだったのをしくじったためと解釈
2本能寺の変で信長の首が行方不明
側近の黒人が人種差別を恨んでいて殺した
歴史リアルっぽさ
京都処刑場 足軽の列についていく流浪の乞食たち

岩井俊二監督と違ってストーリーを映像で理解させることができていないのでセリフで人間関係や策略についていかなければならずわからなくなって眠たくなってしまった
死も突然いろんな方法で訪れるのだが驚きもあまりなくコメディのような感じになってしまっていた
この映画で一番耀いていたのは西島秀俊の存在感 明智光秀像がすごく魅力的 信長や他の武将からも憧れられる 信長よりもかっこいい 優等生で弁舌爽やかにいなしたり他の武将と一つとびぬけた存在 たけし監督はほとんど演技指導をしないのだそうだ だとしたら男優というのはすごい能力高い人たち 受け身でしかも胆力がないとこんな演技できない

中村獅道役の百姓が私の人生のようだった。もしくはビートきよしさん?願いがかなった瞬間に自分と同じレベルの人達の群れにめった刺しにされる
その点明智光秀は死に様まで別格にかっこよかった
加瀬亮は狂気が迫力不足であった 暴力の世界にすむ人たちを率いるリーダー
侍と百姓、黒人と日本人などそれぞれの立場が全く違う世界が描かれている 混沌の世界(善悪や正義なし)力と運がいい人だけ生き残れるのだ 女の出る幕がないのとNHK大河時代劇へのアンチテーゼお能の場面がしっかりと尺があり飽きない お能は鑑賞に堪えうる素晴らしい日本文化なのかも

チャン・パー