劇場公開日 2023年11月23日

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「まともなやつ皆無、全員クレイジー」首 あさやんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5まともなやつ皆無、全員クレイジー

2023年11月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

歴史で必ず習うであろう、誰もが聞いたことがある本能寺の変。
その4、5年前に起こった、荒木村重という信長配下の武将の謀反から幕開け、
明智光秀が本能寺の変を起こし、羽柴秀吉の中国大返し、山崎の合戦までを
北野武独特のシナリオで描かれた本作品。
一応、一般的な史実に沿った展開はされているし、最大の謎である、
光秀の謀反の理由や真相はそうだったのか、とよく練られた話になっていて、
かなり面白い。

しかしまあ、戦国時代の武将たちをよくもここまで「ひどく」描いたものだ笑
どいつもこいつも己の欲ばかりで狂っている。。。

織田信長(加瀬亮)は、今まで見た信長史上、最低・最悪・最恐でした。
おまけに唯一方言(尾張訛り?)でまくしたてるし笑

豊臣秀吉(北野武)は、弟秀長(大森南朋)、軍師官兵衛(浅野忠信)に頼りまくりの
強欲、でもなぜだか勘がよい、切れ者。
体形があってないし、活舌の悪いしゃべり、声があっていない。

徳川家康(小林薫)は、まさにタヌキ。めっちゃ温厚そうだが、何を考えているのか。
影武者が次々殺されても平然と。このころだと、まだ若いのになぁ。。

明智光秀(西島秀俊)は、くそまじめ、でも実はモテモテ。
信長の所業に耐えた裏では、最悪の憂さ晴らしを・・・。

荒木村重(遠藤憲一)は、あまり知られていないかと思うけど、
謀反を起こし、籠城。説得にきた黒田官兵衛を投獄、監禁。
落城後逃亡、家族が皆殺し後も実はひっそり茶人として生き延びたといわれている武将。
この人の謀反をトリガーに、このようにいろいろな人物関係を絡め合わせ、展開するとは。

他にも、千利休、服部半蔵、滝川一益、丹羽長秀、斎藤利三などそうそうたる顔ぶれ。

合戦シーンはスケールが大きく、リアリティある、すごい作品でした。
特に、備中高松城の水攻めはすごかった。
近頃の大河ドラマでは合戦シーンもさほど描かれず、クリーンなだけに、
これだけ首が飛びまくり、血が飛び散ると、受け入れられない人もいるかもな。

ただ、当時ならオッサンズラブも無くは無いか、と思うけど、
個人的にはあまり見たくない。
あと、タケシのギャグが全然笑えず、邪魔でした笑

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あさやん