劇場公開日 2023年11月10日

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「エンドクレジットはちゃんと見よう」花腐し アベちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5エンドクレジットはちゃんと見よう

2025年2月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

花も腐らすほどのじっとりと降りしきる雨は、綾野剛の映画に対する思いなど簡単に駆逐し、とてつもなく愛していただろうさとうほなみを傷つけ死に追いやってしまう。とにかく情け無いダメ男の綾野剛と柄本佑はひたすらタバコを吸い、果てしなく酒を飲み、同じ女の思い出話(だいたいがセックス)をする。震災の後である2012年など、つい最近なのに寒々しい雰囲気をモノクロで描いているので、これは昭和なのか?と錯覚してしまう。どこまでが過去なのか、今なのか、はたまた夢の出来事かもわからなくなってくる。
ただひとつ、エンドクレジットで「さよならの向こう側」をカラオケで唄うさとうほなみと2番から一緒に唄う綾野剛の姿は、二人の本当の幸せを感じれる出来事だった。
名脚本家である荒井晴彦監督の4作目は「火口のふたり」を超えたと思います。

アベちゃん