キングダム エクソダス〈脱出〉のレビュー・感想・評価
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トリアーの不敵な笑みが脳裏に浮かぶ
25年前の記憶など私の脳内ではすっかり霞がかっているが、新たに製作された続編エピソードを見ながら、かつてのコメディとシリアスとホラーと超常サスペンスを混ぜた<奇妙な感覚>が蘇ってきた。まずもって、観る者を再びこの世界へいざなう序盤部分にトリアーらしさが凝縮され、私たちは嬉々として先陣を歩く老婆の後を追うように巨大病院へ足を踏み入れていく。ここはかつて沼地であり、あの世とこの世の裂け目でもあるらしく・・・。昔からの続投組もいるし、全く新たなキャラも数多くいる。表層世界でドタバタコメディのような院内ドラマが賑やかに勃発すれば、深層世界ではこの世のものではない邪悪な存在との超常的なやりとりが続き、もはや何がどうなっているのか、どうなっていくのか、いっさい先読み不能。観る者を選ぶタイプの作品ではあるけれど、終始トリアーらしい不敵な笑みとヌルッとした感触が脳裏に浮かぶ、5時間超えの超常体験であった。
トリアーの自己満足!?
中途半端に終わってしまった前シリーズをこうまでして続けたかったのか、と雑な伏線回収が物語の辻褄を合わせる為に無理やり捻じ込む新たな登場人物、肝心なキャラクターたちが無惨にも同窓会的要素が腑に落ちない、期待したウィレム・デフォーの活躍は疎かでウド・キアはデカい顔面での存在感、何が恥ずかしいのか姿は見せない確信犯のラース・フォン・トリアーが難解にも単純で映画とは違う終わりの見えないドラマ作りに不向きであるような、どんな思い入れか、完結させたくないからこそのエンディングにヤキモキしながら、この『キングダム』シリーズの世界観にハマったというよりトリアー自身に振り回されてしまった感は否めない。
親子二代で不憫にも滑稽なヘルマーが辿る話のオチが作品全体でも一番、面白かった、シュールなブラックコメディとしてヘルマーを主人公で是非とも映画化を!?
怒涛の15時間のドラマが見事に完結した
1990年代にデンマークで社会現象を巻き起こしたというラース・フォン・トリアーのテレビドラマ「キングダム」の25年ぶりの続編。
これは正真正銘の最終章であり、全5話が劇場公開用にまとめられた5時間19分。途中10分の休憩あり。
コペンハーゲンの古い洗濯池の跡地に建てられた巨大病院・通称キングダム。
前作lIで悪霊の存在が明らかになり、壊れた人間のるつぼと化した病院の25年後。主要なキャストが何人か亡くなられ、続投の方も随分歳をとられたけど「25年後」だから全く問題なし。
「キングダム」のDVDを観た夢遊病者カレンが夢の中で助けを呼ぶ声に導かれてキングダムにたどり着いた。
そう、前作までのドルッセ夫人の意思を継いでカレンがキングダムの謎に迫るスタイル。
壊れた医師や職員たちの強烈なキャラと常軌を逸した行動はもはや笑うしかない。そして悪魔が容赦なく病院を侵食していく。
やっぱりか〜〜と叫びたくなる超辛口な結末。
救いは微塵も無かった。
やはりラース・フォン・トリアーだった。
思えばトータル15時間、凄い映画体験だった。
すさまじい作品だった。
傑作だった。
謎が解けるシーズン3
シーズン2と比べて、コメディ色が弱くなりホラー色が強まったシーズン3。
と言っても、コメディに振りすぎたシーズン2と比べてなので、
コメディ要素は健在で、ホラー色は薄めかな…
もっとホラー色が強いのが観たかった…
『ツイン・ピークス』よりコメディが前に出てます。
今作は、今まで謎だった事が色々と明かされて、だいぶスッキリします。
これで全シーズン観たけれど、
スウェーデンやデンマークに少し詳しくなりました(笑)
じゃなかった…
全シーズン通しての総合評価は75点ぐらいです。
期待ほどでは、なかった(笑)
僕は、あまり好きじゃないです(笑)
サイコビリー好きの僕には、デンマークといえば、ネクロマンティクスなんですが、
新主人公ヘルマー・ジュニアは、ネクロマンティクスの初代ギタリストのピーターに似てる(笑)
うーん・・高い金払って劇場で観なくてよかった!!
四半世紀ぶりの続編ということで、前作をレンタルVHSで2~3回は観るほど好きでした。とにかくスウェーデン人がデンマーク人を罵っていたのには吹き出していました(;'∀')💦
その後いつの間にか発売されたDVDが絶版になり高値を付けていましたが、思った通り新作が劇場公開されると、新たなブルーレイが来年2月頃、「Ⅰ・Ⅱ・ⅢBOX」の予約販売が始まり、すかさずAmazonポチっとしています。それほど前作が好きで、自分の中では「ツインピークス」より評価は高かったです。
しかしながら、、、うーーーーん・・・これは、ところどころ笑いは取れていますが、なんとも単調な調べが続き・・・まんざら苦痛でもない5時間が過ぎていきました。
フォン・トリアー監督の執念に☆一つ✨
魅力的だったツヴァ・ノヴォトニーに☆一つ♥
「ツインピークス」のリミテッド・イベント・シリーズの出来に比べるとかなり劣るかなぁ(>_<)
お笑い白い巨塔
ラース・フォン・トリアーと言えば、彩度の低い映像で痛いことをする、という印象があります。元々、TV番組とて制作されたそうで、『エクソダス』では1時間x5本の構成になってます。1時間置きに導入が繰り返されますが、ここの箇所のみがよく知っているフォン・トリアー監督の映像です。それ以外は古いTV番組のそれです。
デンマークの大学病院を舞台に、スウェーデン出身の財前教授と生え抜きの里見助教授の争いを描いた、コメディーのようです。
おそらく、デンマーク人あるあるやスウェーデン人あるあるが、笑いのツボなのでしょうが、そこはよくわかりません。
また、前2作からの引用があるので、十分に楽しむには5時間x2=10時間の予習が必要です。
24年ぶりの続編ということで、年齢的な問題や、劇中で死んでいるので、登場人物の多くが入れ替わっていますが、ほとんど同じ役どころが設定されており、入れ替わった理由をメタ構造で整合性をつけています。監督すら入院しているようです。
デンマークの人たちは爆笑してみているのでしょうか?私的には笑いどころ探しながら、6時間集中してみてました。この長さの作品は、水俣曼荼羅以来です。幸運にも劇場で3作とも鑑賞できましたが、一種の修行のようです。この修行自体がコメディーであり、『ラース・フォン・トリアーの3つの挑戦』なのかもしれません。配信であれば、1時間目で見るのをやめることは確実です。
最後に、我らがマッツ・ミケルセンに似ている人が出ていると思ったら、兄のラース・ミケルセンでした(また、ラース)。
終わってしまった。。
始まりのエピソードからぶち上がりました。
なんてったって、「キングダム」大好きおばあちゃんが
主人公なのだから!!!
そりゃあ観てて楽しいし、
あのキングダムの病院の扉くぐった時は本当にテンション上がった。
あと、あの謎の運搬機の正体ね。
あー、そう言うことかーっていう。
ただなんだかコメディとしては前回よりも
笑いにくくなっている感じはあったかな。
あのオチとかどうなんだっていう。
まああれしかないのか・・・
それでも前シーズンに衰えない勢いがありましたな。
とにかく、出会えてよかったドラマシリーズ
ラースフォントリアーだいすきになっちゃうよね
完結?
3部作を完走しました。主要キャストがほぼ一新されたこともあり、最初のうちはこじつけっぽい部分も。しかし、途中から没頭できました。相変わらず曲者だらけのキングダム病院。こんなところに絶対入院したくないなぁ。
すっかり虜です
え、っと…色々と情緒がおかしいんだけど?!
無茶苦茶なうえ無茶苦茶やし…
なんちゅー作品や……しかしこれこそがキングダム…
24年経ったと思えない…時間を感じさせない続きだった…
物語の答え合わせではなく、夢の続きを見せられるような、
現実であり現実で無く、フィクションでもファンタジーでもあるようで現実の延長で…
人類はラース・フォン・トリアーの手のひらで踊ってるのかもしれない。
今回映画館で公開することで、初めてキングダムの存在を知り、リマスターでシーズンⅠとシーズンⅡを見てシーズンⅢまで見ることができたことに感謝をしている。
色んな人にキングダム見てほしいよ…
この無茶苦茶さを感じてほしい…頭おかしくなってほしい。
善も悪もあることを心得ました。
やっぱり大好き!
キングダムⅠ、Ⅱを前日10時間観ての今日、エクソダス!!!
25年ぶりの新作は答え合わせに走るわけでなく、しかし前作の勢いは無くなって、、、でもめちゃんこ面白かった!
特にラストはさすが!!ラース・フォン・トリアー!
全15時間、ラース・フォン・トリアー漬けで幸せでした。
素数とか、爆笑!
ブランクがあるだけにさすがに無理が─
待ちに待った完結、期待値マックスで5時間超を耐えに耐えました。
復習で連続観賞した1と2はやっぱ最高で、自ずと期待も高まったわけで─。ただ、これを見終わると合計16時間近い連続観賞になるわけで、意識が持つかどうかが心配でした。
正直、何度も意識がロスト・・・それでも何とか迷うことなく完走しきったーという開放感・・・
それでこのラストはどうだったかというと─、かなり無理があったような印象です。冒頭から何とか時を埋めようという演出を感じたし、病院そのものも印象はがらりと変わっていて、前の物語から繋げて見るには、なかなか至難の業だったかなーという印象です。
終わってみると、2でしっかりと終わりとなっていたのではと思ってしまいます。それを自分みたいな外野が、終わってねーぞ、次はいつだ、などと罵った結果がエクソダスなのでは・・・あくまで妄想なんですが・・・もともと第3シーズンは予定されていたようだし─。
そう思ってしまったのも、エクソダスの終わりを見たからなのでした─色々と終わらせてはいましたけどね。
◆これは…超大作❗️
サイコスリラーだと勝手に思い込んでいたのですが、まさかのコメディでした🥸
トリアー監督による『翔んで埼玉』です〔大笑〕
スウェーデン🇸🇪とデンマーク🇩🇰の因縁を描いた超大作だと認識しました。
分かった事はスウェーデン側から見ると「デンマーク人はクズ」という事です。
『全ては盗まれたのである』
…深いです。
皆さん、覚悟を決めて五時間の大作に挑みましょう。
トリアー監督が好きな人にはウケると思います。
この認識で良いのだろうか?
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