「【“貴女の手。”。匂い立つようなエロティシズムが横溢する、仕立屋見習いの青年と、美しい高級娼婦の切ない愛を描いた作品。】」若き仕立屋の恋 Long version NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【“貴女の手。”。匂い立つようなエロティシズムが横溢する、仕立屋見習いの青年と、美しい高級娼婦の切ない愛を描いた作品。】
■60年代の香港。仕立屋見習いの青年・チャン(チャン・チェン)は、美しい高級娼婦のホア(コン・リー)と出会い、魅了される。
それ以来、チャンはホアがほかの男のために着飾る服を、愛情を込めて仕立て続ける。
やがて時は移ろい、ホアはかつての精彩を欠いていき、全てを失っていくが、チャンのホアに対する想いは、微塵も揺らいでいなかった。
◆感想
・序盤の、仕立屋見習いの青年・チャンがホアと出会うシーンのエロティックさにまずは、ガツンとヤラレル。
ー ”ズボンを脱いで・・。下着も・・。そして、ホアはチャンの股間に手を入れて、”この感触を覚えていれば、良い仕立て屋になるわ・・。”ー
・そして、数年後再びあった二人の会話。
”服を作ってくれる。美しい服を。””採寸して”
”貴女のサイズはこの手が知っています・・。”
そして、チャンはホワを背後から抱きしめるのである。ホワの頬を流れる一筋の涙。
・更に数年後。落ちぶれたホワの宿舎の家賃を支払い続けるチャン。
そして、病(多分、結核)のために粗末なベッドに横たわるホワに対し、チャンは唇を寄せるのである。
それに対し、ホワは”私の武器だった身体はもう駄目。手で良い?”と言いながらチャンの股間に手を伸ばすのである。
<いやあ、凄いエロティックな作品である。しかも、嫌らしくなく品性が漂っているのである。ウォン・カーウァイ独自の演出で官能的で切ない愛を描き出した作品である。
無理してでも、映画館に行くべきだったなあ・・。>
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