「タララ タララララ〜♪」白鍵と黒鍵の間に ゆきさんの映画レビュー(感想・評価)
タララ タララララ〜♪
池松君のピアノ演奏が見たくて鑑賞。
予告から想像していた作品とはかなり違いましたが、私の知らない世界、銀座のキャバレーという場所とジャズが合っていて素敵な作品でした。
限られた大人の夜の遊び場。
毎晩賑わったであろうその場所も、
今はほぼ消えてしまいましたね。
景気が良かった日本、その裏にしっかりと存在していたヤ○ザの雰囲気も感じ取れました。
=昭和63年の年の瀬=
夜の銀座でジャズピアニスト志願の
博(池松君)が場末のキャバレーでピアノを弾いていた。
そこに、ジャズを愛する出所したてのヤクザ・あいつ(森田君)が現れ、リクエストされた
「ゴッドファーザー 愛のテーマ」
を演奏する。
しかしこの曲は、銀座を牛耳る熊野会長
(松尾さん)が自分のテーマ曲と決めており、演奏を許されるのは会長のお気に入りの南
(池松君)だけであった。
そのルールを博が破ってしまった事がきっかけとなり、南と博の運命が狂い出していく。。というお話し。
本作は、ジャズミュージシャンで
エッセイストでもある
南博先生の青春の回想録
「白鍵と黒鍵の間に ジャズピアニスト・エレジー銀座編」を元に、冨永監督が大胆にアレンジをした作品だそうです。
若き日の先生の3年間の青春を、年の瀬の銀座の一夜の物語として作り変えているそうで、主人公の南博先生を
「南」と「博」という2人の人物に置き換えているとのこと。
しかし、この2人は同一人物で?
彼の?3年前と現在を?
時間軸の操作により?
地続きで?時間が戻ったり進んだり?
交わったりしていて?
"一夜"として描いている??
と理解したのだが、、さて??
理解不十分かも知れません( ; ; )
時空を超えて一つに繋がっているような不思議な作品でした。
銀座に来たばかりで希望に胸を膨らませ、夢を叶えたい初々しい博。
演奏なんて聞かない客を前に、自分の本意ではない演奏を繰り返し続け、会長の機嫌取りをし、夜の街に取り込まれていく南。
2人の対比と、ループする過去、現在、そして未来。
私には難解な演出だった為、戸惑ったのだが、南と博の人生の焦燥感、混乱を表現していたのかなと思い、体感できた気がしました。
ラストはややファンタジーであり、又また難解な演出だったが、未来へ向かう「彼」には明るい光が待っているように見えました。
池松君のピアノ演奏は素晴らしかったです。せっかく本人が弾いているのだから、個人的にはもっとそれが分かるようなカットが欲しかったです。
サックス奏者の松丸契さん!
素敵でしたね。
デモテープを撮っている時の飛び入り参加。降りて来て欲しいよぉと思っていましたが、演奏後に池松君から松丸さんへの投げキッス!
ヤラレました♡
あの場面はジャズっぽい即興感が心地よかったです。
そしてあの場の雰囲気をグッと盛り上げたのはクリスタルケイちゃんの歌声!
彼女も、松丸さんも、本物の存在感はやはり違いますね♪
洞口さんお久しぶり。とても貫禄が出ておられ、お着物姿、艶っぽかったです。
里依紗ちゃんファンですが、演技も良かったですが、本作のあの役所は何故かミスマッチ?に感じてしまいました。
なぜだろーーー(棒)
私自身が読み取る力不足の為、本作のメッセージの受け取りが不十分だと自覚していますが、それでも雰囲気が好みで楽しめた作品でした。
正にジャズ!!ジャズな映画!
みなさんのレビューで補完したいです。