ミッシングのレビュー・感想・評価
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さとみさんと共にボロボロになった
2008年の『純喫茶磯辺』で出会ってからマイベストテンの常連さんになった吉田恵輔監督。しかし自分の加齢と反比例するかのように厳しさを増すここ数年の作品はあまり好きになれず。
石原さとみさんの名演が光る今作も娘を持つ自分には厳し過ぎた。死ぬまで解放されることのない苦しみを思った。
そう、さとみさんと一緒にボロボロになるしかなかった。
石原さとみさんのリアルな表現に胸が締め付けられました。
愛娘がいます。毎日愛おしくて眺めてしまうくらい、全てが愛おしいです。だから、この母親の気持ちや必死さが痛いほど伝わって終始苦しかった。石原さとみさんの演技を大袈裟な演技と言う人もいるけど、私は全然大袈裟じゃないと思った。愛する我が子が突然居なくなり、生きているかも知れないという希望だけで生きている。同じ状況になったら私はこの母親と同じようになると思う。
どんな人でも愛する我が子が失踪したら、精神は崩壊する。人によってその壊れ方は違う。
子供がいる人、いない人でも意見が分かれる作品だと思う。
警察に保護されてるって!!
凄惨というか…壮絶というか…、人間の業の深さを見せつけられた様な作品。
観終わった後からジワリジワリと効いてくる様な凄さが滲んでくる。
ひとえに演技力のもの凄さなのだろう。
個人的には、面白い映画でも無ければ、良い映画でもなく、好きな映画ではなかった。それでも凄いモノを観てしまった、という氣分だ。
無力感に苛まれる様な、やるせない氣持ちが残る。
事件の当事者と外野のリアル
幼女失踪事件を軸に、母親・父親・親族・報道関係者など、事件に関わる人々の姿を描き出す本作。
ずっと心が落ち着かず、生々しくてリアル。誇張して視聴者を面白がらせることが目的じゃなく事実を報道したいという砂田が、その事実が面白いんだと突き返され何も言えなかったのが印象的。センセーショナルな事件を世間は好き勝手に解釈して盛り上がるけど、当事者にとっては大迷惑なわけで、この辺りの表現が絶妙でさすが吉田監督です。
ギリギリの精神状態でも生きていかなきゃいけないし、生活しなきゃいけないし、そのためにはお金が必要で、その日々を繰り返すことで時間が経ち、少しずつ喪失と共に日常を生きることが出来るようになって、でも普通では全然なくて。死別ではなく失踪という形の残酷さもまた改めて目の当たりにすると辛かった。
通して展開に変化がなくずっと「娘を探す」に終始するので、どうしても冗長的に感じてはしまいましたが、それでも最後まで飽きることはなかったです。色々考えさせられました。
5時間くらいに感じた
強烈な印象を残した『空白』(のり弁のくだりが忘れられない)と同じく、なかなかしんどいお話。
ジャーナリズムのジレンマが描かれたりしているけれど、むずかしいことはともかく、映画作品としてイマイチだった。
ストーリーがストーリーなので「面白い」という表現は憚られるが、率直にいって面白くなかったです。5時間くらいに感じた。
世の中には辛いことや嫌なことがいっぱいあるのだから、もっと楽しい映画を作ってほしいな——と、今回もそう思いました(どんな内容かわかっていながら劇場に足を運んだ自分がわるいのにね)。
それにしても、あの刑事が柳ユーレイだなんて、まったく気がつかなかったな。
未解決事件
さとみちゃん、その弟役青年の上手いの。今年の主演女優賞ノミネートか?。未だ未解決誘拐事件を思わす息つまる話だ。現在未解決事件当事者の家族さん達が観たらどんな気持ちだろう、想像に余りある。又現在のSNSだかの野次馬連中の畜生根性が客観的に現れていて そういう輩への忠告にもなって良かったと思ったり。あぁもぅこんな事が起こらないように願うのみですね。
人間のあるあるなイヤな部分を突いてくる
娘の失踪事件により炙り出させる人間のあるあるな部分を突いてくる居心地の悪い映画でした(それだけ映画の出来が良い証拠)。
自分は結婚1年目の男なので、青木崇高が石原さとみから「熱量が違うんだね」とか「なんでそんな態度なの」とか責められてるシーンがほんとに苦しかった。
娘の失踪のような大事件でなくとも、日々の生活のやり取りで類似することはあって、どう返答するか困る場面を多々想像した。場面場面で青木崇高は悩みながらベストだと思う対応しようとしてる姿がリアル。
中村倫也は仕事の倫理観の悩みにぶち当たる役柄で、最後までその悩みに答えは出ない。そこで人間は一生悩んでクソな人生送るのかなぁ、的な描写がリアル。
あと、要所要所に街の人たちが諍い起こしたり、逆に気を遣ってくれる人がいたり、人間ってものがほんとに業の深い難解な生き物だとイヤでも見せられて、上手いと思いました。
何回も見たい映画では無いけど、リアルさが凄いつらくなる傑作でした。
大切な人がいなくなること
愛娘が突然何者かに誘拐され、手がかりが何もない中、僅かな希望に縋って懸命に生きていく母親の話。
最後まで希望はない。
辛く、悲しく、苦しい映画だった。
ただ、この話のように、行方の分からない家族の無事を信じて、ずっと待ち続けている人や、事件や事故等で家族を失った苦しみから、どれだけ経っても脱け出せない人が、この世の中には沢山いるのだろうと気づかされた。
そういう悲しみを抱えた人に出来ることは限られているのかもしれない。
“あなたの悲しみは分かる”そんな言葉にも限界があるのかもしれない。
それでも他人の悲しみに少しでも寄り添える人でありたい、苦しい思いをしている人を攻撃や嘲笑の的にするのではなく、優しく見守れるような社会になるといい、そんなことを強く思った。
後味は決して良くはないが、この映画に出逢えて良かった。
結末が出ないまま
これまで観てきた作品は最後ハッピーエンドや悲しい結末と言った結論が出て終わる印象でしたが、この作品は続編にも繋げられるかのように答えが出ないまま終了する
結論は観た人がそれぞれ作るという意図なのか、それとも続編を考えてるのかわからないけど、最近はこうゆう終わり方も増えてますね
実際に起こりうる
実際に起きてもおかしくない内容。またSNSでのバッシングやイタズラ電話などが人を傷つける行為を強く表現されてました。主演の母親役の石原さとみの泣きの演技はとてもリアルで良かったです。
子供が失踪した家族の焦燥感、喪失感や愛情を 垣間見えて 自分がその...
子供が失踪した家族の焦燥感、喪失感や愛情を
垣間見えて
自分がその立場になったらと考えされられました
〔どこまでいっても客観的なのかもしれませんが)
父親と母親の愛情の形の違いが
行動と言葉に如実に出て
石原さとみとあおきさんの演技に
感嘆しました
石原さとみ百面相
丸の内ピカデリーで鑑賞
いつ行っても空いてて快適
メディアの在り方、関心領域
誰もが被害者になりえること、
そこは安全か?まざまざと考えさせる作品
石原さとみはいわずもがな、
役者が全員いい
中村倫也、そして森優作という男!
いやいや森優作すごいよまじで
あと柳ユーレイもよかったねです
「空白」を超えて圧倒された
人に優しくなれないな、と思ったら観るといいかもしれません。打ちのめされました。
同監督作の「空白」も打ちのめされましたが、空白を軽く超えてくるおそろしい衝撃でした。
映画館での鑑賞をすすめます。
石原さとみに脱帽
石原さとみってイメージは女性が憧れるようなシチュエーションのドラマばかりでてる女優さんで、吉田恵輔作品とは無縁な存在と思ってたけど、話では本人から義田作品にでたいと言って実現したらしいですね。
だいぶ振り切った演技で、オーバーアクトは石原さとみらしいけど、やはり吉田作品ともありより常軌逸した演技したね。
警察署のあるシーンはよく本人オッケーしたなってぐらい気合い入ってるのはわかります。
あと、吉田作品の好きなところは時々出てくる端役の存在がいい味出すんですよね。今回も2、3人出てきて1人くすくすしてました。
今回も素晴らしいかったです。
エンドロールが後をひく
リアルには決して終わりはなく。
答えやゴールのない今を生きている40代には
世の中の不条理に共感できる内容でした。
夫婦間でしかぶつけあうことののできない複雑でまとまりのない感情の台詞に、
自分たちの日常を重ねて代弁してくれているかのような爽快感があり、
涙と共にストレス発散になりました。
青木さん、石原さんの演技が深く、ドキュメンタリーのような凄みがありすばらしかったです。
父親は他人‥そこの芝居が行き過ぎていなくて好感
評判の高い吉田恵輔の作品を初めて観たのだがほとんどの監督作で脚本も書いており本人曰く「監督より作家としての気持ちのほうが大きい」とのことで、現場ではイメージしていたとおりの芝居だとすでに一回観た映画をもう一度観ているようで面白くないのだというから困ったものである。失踪したわが子を探す母親の話なのだがそのミステリー部分は本筋ではない。事件をとりまくてんやわんや報道するマスコミやSNSでの誹謗中傷、夫や親族との関係などが主題で「心をなくしてしまった」現代人への問題提起。特に視聴率至上主義のテレビ報道や「やらせ」は使い古されたテーマではあるが「心ある」テレビマンでさえもついついやってしまうという脚本上のちょっとした工夫が大きくうなずかされて面白かった。石原さとみは想像したよりエキセントリックではなく弟役の森優作、TV記者の中村倫也、そして何より夫役の青木宗高がとても自然な演技で偽りがなく良かった。でもやはり事件の行方は気になる。このエンディングはどうなんだろう?
わたしたちは心を失くしてしまったのか
誘拐ミステリーかと思ったら違いました。
娘が行方不明になって自分を見失ってしまう母親(石原さとみ) 混乱の中必死に正気を保とうとする父親(青木崇高) 被害者感情を置き去りに視聴率と話題性を求めようとするテレビ局との狭間でやり切れない思いを抱えるディレクター(中村倫也) 言われのない誹謗中傷と興味本位の書き込みで埋め尽くされるネット。
ポスターにある言葉がこの映画を全て語っていると思う。
【わたしたちは心を失くしてしまったのか?】
これは今を生きるわたしたちが光を見つける物語。
嫌な世の中になってしまったなぁと思うけれど光を失ってはならない。
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